5月にリリースされたAlmaLinux 10.0を時間ができたのでやっとインストールした。8.x以降は同様のインストール方法ででき、特に問題なく完了した。
社会を支えるインフラになったLinuxのまとめはこちら。
この記事のポイント
Alma Linux 10.0をインストールしてみた
難しいところはなく、完了した
Alma Linuxとは
あまり説明はいらないと思う。
CentOSが突然終了した際に、後継のRHELクローンOSとして名乗りを上げた1つだ。
ちなみに主要なものは、ALmaLinuxのほかにRockyLinux、Oracle Linuxがある。
3つとも順調にバージョンを上げているが、Alma Linux時は注意が必要で、RHELとソースコード互換ではなくなっている。RHELがソースコードの開示方法を変えたためだ。
このためバグがあっても直さないRHELに対して、Alma Linuxは先回りして修正する、このためソースコード互換ではなくなっている。
機能は互換性があるので、使っていて困ったことは今までない。
今回の作業は動画にしているので参照ください。
VIDEO
ISOファイルのダウンロード
では早速インストールしよう。物理PCの余っているものがないので、いつものようにHyper-VでVMを作ってその中にインストールする。Hyper-VはWindow 11 Proで使えるようになっているが、Homeは使えないことに注意。
AlmaLinux 10.0 ダウンロード
ここからISOファイルをダウンロードする。(上のボタンはダウンロードページを表示する)
VMを作成
では、Hyper-V上でVMを作る。
Hype-V VM作成
Hype-Vマネージャを起動し、右ペインから新規をクリックする。さらにメニューが表示されるので、仮想マシンをクリックする。
Hype-V VM作成
ウイザードが表示される。ここは次へボタンをクリックする。
Hype-V VM作成
VMの名前と格納場所を指定する。
Hype-V VM作成
仮想マシンの世代を選ぶ。以前はLinuxは第1世代、Windowsは第2世代だった。そろそろ第2世代でもいいかな。
Hype-V VM作成
メモリを指定する。4GBくらいでいいか。
Hype-V VM作成
ネットワークスイッチを指定する。あらかじめ作ってある、外部につながるJisaku8SWを使う。
初めてHyper-Vを使う場合はスイッチは存在しないので、VMを作る前に作っておこう。
Hype-V VM作成
ストレージの設定。名称と場所は変えなくていい。サイズは必要なら変更する。
Hype-V VM作成
ブートオプションの設定。先ほどダウンロードしたISOファイルをイメージファイルに指定する。
Hype-V VM作成
ここまでの設定の確認をして、問題なければ完了ボタンをクリックする。
Hype-V VM作成
仮想マシンの一覧に表示された。
続いて右ペイン下の起動をクリックする。ついでに接続もクリックする。
Hype-V VM作成
コンソールウインドウが開き、VMの操作ができるのだが、しばらくしてこの画面が表示される。期待したインストーラの画面ではない。
この画面になるのは、仮想マシンの世代があっていないときだ。やはりまだ第1世代だったか 。
VMを作り直す
第1世代で作り直す。細かいところは省略。(同じ名前、同じ格納先ではエラーになるので注意)
Hype-V VM作成
この画面で第1世代を選択する。
Hype-V VM作成
第1世代と表示されていることを確認して完了ボタンをクリックする。
Hyper-Vマネージャで再度起動をクリックする。
OSをインストール
Alma Linux10.0 インストール
起動するとインストーラにて選択ができる。一番上のInstall AlmaLinux 10.0を選択し、Enterキーを押下する。
Alma Linux10.0 インストール
Alma Linux10.0 インストール
言語の選択。変更しなくていい。
Alma Linux10.0 インストール
いろいろ設定する。
Alma Linux10.0 インストール
まずはストレージ。VM作成時に127GBと割り当てているのでそのまま表示されている。
特に作業はないので左上の完了ボタンをクリックする。
Alma Linux10.0 インストール
rootアカウントの設定。最近はsshでrootで入らないようにすることが推奨されている。無効化もできる。
今回は個人のVM環境なので、sshで入れるようにしている。
Alma Linux10.0 インストール
ユーザアカウントの設定。
Alma Linux10.0 インストール
必須項目を設定すると、元の画面の右下のインストールを開始ボタンが押下でいるようになった。クリックしてインストールを開始。
Alma Linux10.0 インストール
数分でインストールが終わり、再起動を要求される。
Alma Linux10.0 インストール
再起動の前にHype-VマネージャのVMの設定からISOファイルを外しておく。
そして再起動する。
OSの起動とIPアドレス設定
ここまで困ったことは何もなく進んでいるのだが、あれ、IPアドレスを静的にすることを忘れていた。このままではDHCPで起動することになり、サーバなのに起動の都度IPアドレスが変わることになって面倒だ。変更しよう。
まずはログイン画面が表示されている。
AlmaLinux 10.0 ログイン画面
先ほど作ったアカウント名が表示されている。アカウント名のところをクリックしてパスワードを入力する。
AlmaLinux 10.0 説明画面
最初は説明がされる。
AlmaLinux 10.0 アプリ
さて、IPアドレスを変更しよう。左上のアイコンをクリックしてアプリ選択になる。下の大きなアイコンから歯車をクリックして、上の中程度の大きさのアイコンからも歯車アイコンをクリックする。
AlmaLinux 10.0 IPアドレス設定
左のペインからネットワークをクリックして、矢印上の小さい歯車をクリックする。
AlmaLinux 10.0 IPアドレス設定
設定内容は以前からあるものだが、GUIが良くなっている。Windowsに近いなぁ。
IPv4について、自動(DHCP)になっていた設定を手動に変えて、アドレス欄に希望のIPアドレス、ネットマスク、ゲートウェイを指定する。
静的なIPアドレスはDHCPの払い出しエリアと被らないようにする必要あり。自分の場合は光ルータのDHCPサーバ機能で払い出すIPアドレスの範囲を1192.168.0.10~100までと制限しており、101以降は静的なIPアドレスに利用できる。
設定が終わったら、右上の適用ボタンをクリックする。
AlmaLinux 10.0 IPアドレス設定
IPv6は使わないので無効にしておいた。
アプリの紹介
さて設定アイコンからできるもので、他には解像度の変更ができる。
AlmaLinux 10.0 画面解像度
先ほどの設定の左ペインからディスプレイをクリックし、Resolutionのところを希望の解像度に変更できる。
sshで通常は利用するつもりなので本当は不要な設定なのだが、まあいいだろう。
物理PCにインストールした場合は、マルチディスプレイの設定もここでできる。
AlmaLinux 10.0 アプリ
Appsをクリックするとインストールされているアプリ一覧が表示される。もちろんこれらはGUI上で使うことができるアプリだ。
一通りのものはそろっているが、ワープロ、表計算などはないので、OSSあるいは有償のものをインストールすることで
その用途としてはWindowsの代替になる 。
AlmaLinux 10.0 オンラインアカウント
最後にオンラインアカウントの設定もできる。メールクライアントもあるので、大規模な事業所がLinuxに刷新した、というとこの手の設定をして配布したということだ。
まとめ
Alma Linux8.xをインストールした頃も同様の手順で容易にインストールできた。ベースのRHELがこのインストールの仕組みを提供しているので、クローンOSはみな同じように設定できる。
RHELではOSインストールの最後にシリアルコードを入力してライセンス認証する仕組みがあるが、AlmaLinuxではそういうものはない。
現在8.x、9.xで動いているVMを順次アップグレードするかな。アップグレードできないものは今回のVMを使って再構築になる。
なお、自分はこの状態の仮想マシンのストレージ(拡張子がvhdx)をコピーして、VM作成時にコピーしたvhdxファイルを参照させるようにして、OSインストールをスキップしている。さながらvSphereにおけるテンプレートのような使い方だ。いくつもVMを作る場合は楽だ。
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著者プロフィール
irvine
ソフトウェア設計、ストレージ設計を経てクラウドにかかわる仕事をしている、東京郊外在住のエンジニア。 仕事でUS,UK,SGなどの国とかかわる。 自作PC、スマホ、タブレット、AV機器好き。ドラクエウォークはルーチンワーク。Linuxやストレージ、IT業界の動向は興味を持っている。 新しい機器、サービスに興味あり。年数回のレビュー(自腹購入、ご依頼)と発表されて興味があるものの新製品机上レビューをやっている。 2022年はJAPANNEXT様のアンバサダーを務めました。