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AIに興味を持つ人なら、Sakana.aiという名前を聞いたことがあるだろう。
この会社が画期的な技術を作ったと発表したがすぐさま虚偽であるという指摘があった。どっちが正しいのだろうか。
AIについてのまとめはこちら。
Sakana.ai。名前から日本の会社かなと思っていたが、東京にあるもののWEBは英語で書かれている。最近多額の資金調達をしたというニュースを見たことがある、よくあるAIの会社と思っていた。
この会社が先日、NVidiaのGPUを使う際のAIプログラム用ドライバであるCUDAにおいて、速度を最大150倍にする画期的な技術を発表した。
AI CUDA Engineerだ。
引用する。
The AI CUDA Engineer is able to generate CUDA Kernels with speedups of 10—100x over common PyTorch operations. Our framework is also able to produce highly optimized CUDA Kernels that are much faster than existing CUDA Kernels that are already commonly used in production (up to 5x speedups).
いつの間にか最大100倍に値下げされてしまったようだが、それでも画期的な技術だ。これならリアルタイムで動画生成をPCでもできそうだ。
Sakana.aiが発表した技術をどう使うかはまたそのうち考えようと思っていたのだが、これに関して別のニュースが来た。
記事には、OpenAIのエンジニアの投稿が引用されて書かれている。
o3-mini-high figured out the issue with @SakanaAILabs CUDA kernels in 11s.
It being 150x faster is a bug, the reality is 3x slower.I literally copy-pasted their CUDA code into o3-mini-high and asked “what’s wrong with this cuda code”. That’s it!
Proof: https://t.co/2vLAgFkmRV… https://t.co/c8kSsoaQe1 pic.twitter.com/DZgfPTuzb3— Lucas Beyer (bl16) (@giffmana) February 20, 2025
要旨は、Sakana.aiの150倍速いという発表はバグで、実際は3倍遅いということだ。
CUDAコードをo3-mini-highを使って検証したそうだ。AIでプログラムを生成することが使われているが、検証でも使われている。AIの学習量次第なので自分の周囲ではやっている人はまだいないが、o3-mini-highならそのくらいの実力があるということなのだろう。
AIによりコードを修正させたら3倍遅いものになったそうだ。
昨年初冬にNVidiaの株価が異常に上がってAIバブルになった。その高い株価は波及し、半導体メーカ、PCメーカなど関連するメーカは同様に上げた。
途中で何度か下げるような暴落もあったし、Deep Seekショックでも下げた。しかし一貫してNVidiaの将来性は明るい。
金が集まる業種には金目当てで集まってくる人もいる。Sakana.aiがどうなのかはわからないが、過去の研究成果について先の記事ではジョークと書かれている。
引用すると、
しかし、昨年春頃から、あまりよくない噂を聞くようになった。
「あれは魚ではなくて釣りでは?」という話をシリコンバレーの友人たちからちらほら聞くようになってきた。
1年前から悪いうわさはあったようだ。
本件について、Sakana.aiの反論は今のところ何も書かれていない。上記のようにいつの間にか最大100倍に変わっているようだから適宜見直しはしているのだろうが。
自分にはこの背反する2つの記事のどちらが正しいか(あるいはどちらも間違っているか)は判断できない。まずはSakana.aiには反論に十分な他社が行える検証方法を提示してほしい。
それが出てこない限りは信用がどんどんなくなっていくように思える。
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