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【Alma Linux】CentOS後継のAlma Linuxが9.7正式版を提供開始

 

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【Alma Linux】CentOS後継のAlma Linuxが9.7正式版を提供開始
 

CentOS8の後継の一つ、Alma Linuxから次のバージョンである9.7の正式版が提供開始になった。
CentOS後継問題のまとめはこちらから。

  

Alma Linuxのアップデート

前回の9.7Betaリリース開始時の記事はこちら。

本家RHELでは半年ごとのマイナーバージョンのアップデートが続いている。
先日の9.7Betaのリリースから評価され、順当にGAとなった。
なお、8.x系は2024年5月の8.10で終了なのでこの時期のベータ版はもう出ない。

9.7正式版の提供

下記のようにAlma Linuxがアナウンスしている。

AlmaLInux 9.7 Stable GA

AlmaLInux 9.7 Stable GA 出典:ALmaLinux

対応するアーキテクチャは、いつもと同じx86_64,aarch64,ppc64le, s390xとのこと。

9.7の新機能

詳細はリリースノートを参照。
目立つ機能追加はなく、基本的に更新だ。Beta版の際の記事から引用する。

コンパイラ

  • LLVM-Toolset 20.1.8
  • Rust-Toolset 1.88.0
  • GCC Toolset 15
  • .NET 10.0

主要ソフトウェア

  • Nodejs 24
  • SWIG 4.3
  • elfutils 0.193
  • Valgrind 3.25.1
  • SystemTap 5.3
  • rsyslog 8.2506.0
  • GDB 16.3
  • Bpftrace 0.23

セキュリティ

  • SELinux-policy 38.1.65
  • SSSD 2.9.7
  • OpenSSL 3.5.1
  • crypto-policies 20250804
  • Keylime 7.12.1

ネットワーク

  • NetworkManager 1.54.0
  • iproute 6.14.0
  • Ethtool – 6.15

仮想化

  • podman 5.6.0
  • buildah 1.41.3

注意点

8.9から、Alma LinuxはソースコードレベルでRHELの完全互換ではなくなっている。これはRedHatのソースコード開示の方針変更により、いわゆるクローンOSをライセンス違反なしで作ることが困難になったためだ。
Alma Linuxはソースコード互換を捨て、アプリケーションレベルでの互換性維持を目指している。
このため、良かれと思ってバグを解決するコードをAlma Linuxが盛り込んでも、RedHatはそれをまだ実施してない、という意味でのソースコード不一致の可能性がある。
RedHatの方針変更によるいざこざについての結論は下記記事を参照。

まとめ

9.x系を使う人はdnfで更新することが可能だ。従い新規にインストールする必要はない。
8.x系を使う人は、脆弱性の問題やパッケージのサポートを理由に9.xに移る必要があれば、移行先の候補になるだろう。メジャーバージョンの更新時はいろいろなソフトウェアで互換性問題が出る。十分な検討評価期間が必要だ。

ダウンロードはここから。

なお、CentOS互換でAlma Linux同様に人気のあるRocky Linuxはベータ版を公開しない方針のようなので、いきなりGA版が近日登場すると思う。

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著者プロフィール
irvine
 ソフトウェア設計、ストレージ設計を経てクラウドにかかわる仕事をしている、東京郊外在住のエンジニア。
 仕事でUS,UK,SGなどの国とかかわる。
 自作PC、スマホ、タブレット、AV機器好き。ドラクエウォークはルーチンワーク。Linuxやストレージ、IT業界の動向は興味を持っている。
 新しい機器、サービスに興味あり。年数回のレビュー(自腹購入、ご依頼)と発表されて興味があるものの新製品机上レビューをやっている。
 2022年はJAPANNEXT様のアンバサダーを務めました。
 
 

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