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先進的なクラウドサービスの提供者であるawsが
macインスタンスを提供開始する。
IT業界に関するニュースのまとめはこちら。
awsの年次イベントであるre:Invent。毎年ラスベガスあたりで開催されているのだが、
今年はオンラインで開催されたそうだ。
出典:aws WEBページ
この中で、新しいサービスが発表されるのが通例だが、なんと今年はMacの仮想VMが提供されると発表された。
MacOSのデスクトップ環境をMacハードウェア以外で提供する手段がないのでこのサービスは世界初。
クラウドWatchの記事によれば、この仮想マシンはベアメタルで提供される。さすがにIAサーバでは提供できないし、ハイパバイザ上にMacOSを構築することは現時点ではできそうにない。
記事によれば、ベアメタルの正体はCore i7を載せたMac Miniで、契約に基づき専有のホストを利用できる。
ほかのEC2インスタンス同様に従量課金で利用できる。
利用できるOSは Mojave 10.14とCatalina 10.15とのこと。
USでの発表なので予想通り今回はUSのリージョンのみで提供される。ただawsは売れるとなったら
すぐ展開を始めるので、東京リージョンで使えるようになるのはそんなにかからないだろう。
Windowsについては、以前からDaaS,Desktop As a Service、あるいはVDIという名称でデスクトップ
仮想化技術であったり、EC2インスタンスという仮想マシンでIAサーバを利用できたりしていた。
DaaS,VDIは他のクラウド事業者も提供している。コロナウィルスの影響で家から在宅勤務でこれらの
サービスを使っている人も多いと思う。
しかしこれらのサービスの展開からかやの外だったのがmacだ。macは30年前くらいに互換機ビジネスを
許可したこともあったがすぐにやめてしまい、以後はmac OSを使える環境はアップルが販売する
ハードウェアだけだった。
それがawsが提供するベアメタルで仮想マシンとして使えるようになる。このインパクトは大きい。
今までmacを買わないと使えなかった環境が、時間貸しで使えるようになる。
プロジェクトのために一時的に人が増えた場合はawsで借りて、プロジェクト終了とともに解約する
ことで固定資産として発生するmacの購入代金を経費として扱える。
今までVMが進められてきた論理がとうとうmacでもいえるようになるのだ。
macの開発は設備投資が必要だったがこれで一つ障壁がなくなった。もちろんハードウェアに
依存するところでは使えないかもしれないが、一般的なソフトウェア開発ではもはやmacを
買わなくても作ることができる。
今年はM1プロセッサとともに、macについての1つのターニングポイントになったように思う。
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