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デジタル庁と厚生労働省から、活動停止したコロナウィルスの接触通知アプリであるCOCOAについての開発から停止までを総括する報告があった。
ネット環境が提供するサービスについてのまとめはこちら。
以前の記事はこちら。約2年前のアプリの問題が出たときの報告書を読んだ記事だ。
今回の報告書はここから閲覧できる。
長いのでかいつまんで解説する。
COCOAができた裏話がわかる。厚労省が最初から自前で作ろうとしたわけではないという事実がわかって意外だった。
下図にあるように、アップルとGoogleが共同で接触確認アプリの提供は公衆衛生当局が行う前提で話をしてきたため、人材がいないうえにコロナ対策で繁忙極める厚労省の中では対応できる人材もなく、想定外に対応をすることになったようだ。
リリースはアジャイル開発で行われ、不具合があってもとりあえず出す、リリースしながら直していく。
その方針は誤ってないのだが、ことが人命にかかわるものになるとニュアンスが異なってくる。接触しているのに通知がなかったという致命的な問題はリリース前のテストで除去されるべきであり、ここで書いている不具合は軽微なものに限られるだろう。
誰もテストしていないアプリをリリースしてよいとは思わない。
テストができなかったのはテスト環境の整備ができてない、人材がない、役割分担が明確でないと、目を覆うばかりの惨状だ。
COCOAの開発・運用は3年12.7億円だった。その内訳は下図のようになっており、初年度は全く行われなかった動作検証費用が2年目以降は積まれるようになった。
COCOAアプリは役割を終えた。そのダウンロード数は4,100万。陽性登録は370万件だった。
自分もすぐインストールしたのだが、同様にすぐにインストールしたかった人が多かったのだろう。4,000万件のダウンロードに至る期間がCOCOAでは3年程度だったが、同様に数あるゲームやほかのアプリではメルカリで3年、パズドラでは4年かかっている。
地味なユーティリティアプリであるCOCOAは本来ならYahoo!防災のように9年かかって4,000万件に至るものだろう。COCOAは特別だった。
ある時期に接触通知を受けたユーザは26.5%程度。この数字が大きいか少ないかは検証が必要だが、全く機能しなかったわけではなかったといえよう。
そして関係者にヒアリングした結果が書かれている。
良かった点は、
一方で課題は
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