スポンサーリンク
年末のことだが、大変なニュースが入ってきた。
IT業界に関するニュースのまとめはこちら。
京都大学のスパコンに置いてあった77TBものデータが消えてしまったそうだ。
上記ページの情報によれば、2021年12月の約3日間にスパコンのストレージに置かれていたデータ77TBがミスにより消えてしまったそうだ。
対象ファイルは3,400万ファイルに及び、過半はバックアップされていないものだったようだ。従い復元できない。
実質復元されなくて困るファイルは下記の引用のように8TB,350万ファイルだそうだ。
バックアップが存在しないことで復旧できないファイルは,容量約28TByte,約2500万ファイルでした.
この値には復旧不要であるファイルも含まれるため,復元できないファイルの実質的な状況は,容量約8TByte,約350万ファイルです.
スパコンのストレージにあるという事から、スパコンで何らかの計算を行った結果が多く置かれていたと思われる。
再計算すれば復元できるのかもしれないが、そのためには時間が必要であり、スパコンを使うには巨額な費用が必要だ。
独立機関になったとはいえ、国の予算も相当投入されているはずである。人為的なミスであるため賠償責任が発生しそうだ。
先のWEBページに書かれている。引用する。
スーパーコンピュータシステムの納入会社である日本ヒューレット・パッカード合同会社によるバックアッププログラムの機能改修において,不用意なプログラムの修正とその適用手順に問題があったことで,本来は不要になった過去のバックアップログファイルを削除する処理が,/LARGE0 ディレクトリ配下のファイル群を削除してしまう処理として誤動作しました.
バックアップ処理の際に作られているログファイルを一定期間後に削除する処理はよく使われる。
その処理を更新した際に手順上のミスによりログファイルではなくデータファイルを削除してしまったようだ。
事前の手順確認はされたのだろうか。実際の環境あるいはそれに近いステージング環境でテストしたのだろうか。
こういう障害が起きると品質保証の観点でいろいろな指摘が出てくる。
ITシステムを納入し運用するベンダとしては、バックアップは必ずしも取られてないこと、重要な変更は事前にテストが必要であることを肝に銘じて作業してもらいたい。
PR