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MMD研究所よりアンケートによる調査結果が発表されている。
MNO(キャリア)、MVNO、SIMフリーのまとめはこちら。
MMD研究所で公開されている、通信キャリアの調査結果を読み解く。
結果はここに書かれている。
調査は11月15日~17日に行われている。では概要を見てみる。
スマホを1台だけしか使わない人もまだまだ多いと思うが、コロナのためか通信プランの多様化のためか、2台持ちも増えてきている。
自分なんかSIMを差しているものだけで3台だ。
2台持ちが増えてくると、メインで使うキャリアとサブで使うキャリアの区別が出てくる。皆さんはどのキャリアを使っているのだろう?
その調査結果がこれだ。
サンプル数をみると、メインが約36,000、サブは3,500なので2台持ちは10人に1人の割合のようだ。まあそんなものだろう。
メインのシェアをみるとahamoを含むドコモが35.2%、UQ mobile、povoを含むauが26.2%、Y!mobile、LINEMOを含むソフトバンクが21.5%となっている。
そして楽天が7.8%、MVNOは9.3%だ。
サブの方は少々様相が異なる。上記と同様にドコモ系29.4%、au系19.2%、ソフトバンク系17%、楽天は19%、そしてMVNOは15.3%だ。
メインと比べると楽天とMVNOが増えている。ここからわかるのは、MNO3社はメインで使い、楽天やMVNOをサブで使うというパターンだ。
自分もそうだが、MNO3社の回線を楽天やMVNOにMNPで移転して本当に大丈夫か?という言葉にできない不安が根強くあるのだろう。
2014年からのMVNOのシェア動向がある。MVNOが始まったのはいつなのか正確には知らないが、2013年に自分はbmobile(日本通信)で利用していた。
まだ一般的ではなかった頃だったので、2014年が1.6%というのは理解できる。
そして2019年を頂点に2021年は9.3%とさらにシェアを落としてきている。昨年から3%も落とした。
理由は明白だ。昨年から始まったahamo、povo、LINEMOと楽天モバイルの安価な料金プランに押されて、流出が続くのだろう。
4月以降にMVNO各社は対抗のため値下げに走ったが、値下げ以外に特徴といえるサービスがなく、速度が遅いと不満を持つユーザにとってはahamoなど安いプランの登場でMVNOを使い続ける理由が薄れたのだろう。
メイン、サブ利用という話が出たが、ではMNO3社からMNPで移行するとしてどこに行くのだろう。
その答えは下図だ。現在使うキャリアの前はどこだったかを聞いている。
ahamoはドコモからが75%、povoはauからが83.7%、LINEMOはソフトバンクからが63.2%だ。
一方で楽天は今年はMNPで入るユーザへポイント還元などで優遇してきているが、そのためなのかMVNOからの移行が51%も占める。
MVNOユーザがMVNOのサービスに不満を持った時、その移行先は楽天だったという事だ。
そして、今もMNO3社を使うユーザがどこへ移行するか検討しているキャリアが下図だ。
ドコモはドコモから換えないユーザが34.9%、ahamoが23.5%だ。auの場合はちょっと違う。auから換えないユーザは31.9%とドコモと同様だが、次がpovoではなくUQ mobileだ。povoはショップ対応がないのでその点を不安に思うユーザはショップ対応のあるUQ mobileをauの次に挙げている。
そしてソフトバンクは他の2社とどちらとも異なる。ソフトバンクから換えないというユーザは1位ではなく2位の21.3%で、1位は安価なY! mobileだ。
5Gで先進的な使い方をしたいユーザはソフトバンク、という戦略だったと思うが、その垣根がなくなってきているため単に安い、データ通信は少なくていいプランのY! mobileに人気が出ているのだろう。
MVNOの凋落は今後も続くと思う。一方でその受け皿は楽天が今は1位だが、povo2.0によりその座は脅かされていると思う。
来年の同時期に出てくる次の調査結果が楽しみだ。
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