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マウスをトラックボールに替えた話。
マウス、トラックボールのまとめはこちら。
以前使っていたシャープ製の独自規格のPC、X68000の話をすこし。
1980年代に登場した、当時多大なシェアを持つ事務用の機能に注力した
NEC製のPC-9801シリーズとは一線を画し、ゲームや画像処理、音楽に注力したエンターテイメント向けのPCだ。
販売終了してもうずいぶん経ち、修理にはメーカでは受けてもらえない状況ではあるが、
基板上のコンデンサをすべて付け替えるような猛者が現れ、レトロPCとして今も使う人がいるそうだ。
自分は本体は残しているものの、OSなどのソフトウェアをすべで引っ越しの際に
捨ててしまったので、もう起動しても仕方ない状況だ。
そのX68000では付属のマウスがトラックボールになる仕掛けがあってユニークだった。
ゲームの内容に依ってはトラックボールで操作するほうがいい。
ゲームのことを考えたPCだった。
最近の光学式のマウスになる前は、マウスも中にボールがあって、ボールの動きをセンサで読み、
移動方向と距離を決めて、画面上のポインタが動く。
現在の光学式のマウスは、ボールの代わりに机の凸凹を光を当てて読み取る方法だ。
ボールがいらないので、マウス内に入り込んだ埃やゴミを掃除しなくていい。
ユーザの声から進化したのだろう。
今ではプレゼン用のツールもあり、これは机すらいらない。
おそらく加速度センサで動かす方向を決めるのだろう。
マウスがこういう進化を遂げ、数年前に我が家のマウスもすべて光学式に変わったのだが、
ゲームをしなくなったためトラックボールを使う場面がなく、もう何年も買ってなかった。
先日楽天のセールを見ていたら懐かしいトラックボールがあったので、
かなり久々に購入。その使い心地をレビューする。
トラックボールとは、昔のボール式のマウスを裏返して、ボールを右に、左にと操作するイメージだ。
かなり古い話だが、トラックボールといえばゲーセンにあったミサイルコマンドという、
都市をICBMから守るミサイル迎撃ゲームを思い出す。
おちてくるミサイルに対して、トラックボールで迎撃ポイントを決めてミサイルを発射。
見事ICBMを迎撃し都市を守る、というものだ。
これを、8方向しか動かないジョイスティックで操作するのは至難の技だ。
余談だが、ICBMというあたり、まだ冷戦だった世情を感じさせる。ベルリンの壁が崩壊する前の話。
トラックボールはこのゲーセンの筐体に固定で設置されていた。
今回買ったサンワ製400-MA099は、形状はマウスだが動かそうとすると焦る。
自分はマウス操作の場所が狭いのでよく持ち上げて操作するが、
このマウス似のトラックボール、幅があるので簡単には持ち上げられない。無理だ。
それはそうだ。トラックボールなんだから、これを動かす操作は想定していない。
実際、裏を見てもよくある光学センサはない。ボールも出ていない。
気を取り直して、これは固定的にここに置いたまま操作しよう。
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写真を見るとわかるが、すべて右手だけで操作できるようになっている。
ボタンは5つあるが、マウス同様に人差し指で左クリック、中指で右クリックを操作する。
真ん中のスクロール用ホイールは使う人の趣味と思うが、自分は人差し指も中指も使う。
ブラウザで主に使う進む、戻るボタンはマウスではたいてい親指だが、
このトラックボールでは人差し指だ。
マウスでは手のひら全体を動かしてポインタの位置を変えるが、
このトラックボールではこれを親指で操作する。
ゲーセンもX68000付属の機器もそうだったが、基本的に片手の操作は想定せず、両手で行う。
右でトラックボールを動かし、左でボタンを押す。
ゲームにおいてはキーボードは不要なので、これでよかったが、
現代のマウス代わりとしてのトラックボールでは困る。
だから、親指で操作するのだろう。これならマウス同様に左手が空く。
トラックボールの長所は、どういうものだろうか。
マウスでは数ドットの細かい動きが難しいが、
トラックボールでは親指でそろりそろりと動かすことでできる。
マウスでももちろん分解能を変えて、実際の移動距離でポインタの移動距離が
ちょっとだけ動くようにすれば、同じことができる。
しかしこれをすると、画面上の端から端に移動するような場合、
とてつもない距離をマウスで移動する必要がある。
分解能を都度変えれば対応できるが、そんなことをする人はいないのではないかな。
その点、トラックボールならボールをぐるぐる回すだけなので、
操作する広い場所は不要。細かい調整も大雑把な移動もこれ一つでできる。
マウス操作は手首を起こす方向に曲げ続けるため、腱鞘炎になりやすい。
トラックボールは自然に添えるようにする。腱鞘炎になる操作がないので、
ならないと思われる。しばらく使ってみればわかると思っている。
もちろん欠点もある。
今どきボールを使って移動量を測定する。このため、ボール式マウスと同じ欠点がある。
ホコリを巻き付けてしまうこと。ボール式マウスでは定期的に掃除が必要だった。
光学式マウスになって良かったことが、ボールの掃除からの解放だった。
マウスは最近は小さいものが多くなった。このトラックボールはかなり大きい。
種類もそんなにないと思うので、小さい手の人には合わないかもしれない。
店頭で試すことをお薦めする、
星5つで表す。
操作性 ★★★★☆ ボールでポインタを細かく操作できる
携帯性 ★☆☆☆☆
置き場所 ★★☆☆☆ 大きい
省電力 ★★★☆☆ 単3電池1本で良い。持ちは良くない。
価格 ★★☆☆☆ 安くはない
しばらく使ってみる。
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