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Javaというプログラミング言語は今は亡き、Sun Microsystemsが開発し、その後の経営の傾きでオラクルが入手した。
Javaがまた無償になった話を今頃聞いた。
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Javascriptとは異なり、Javaは中間言語にコンパイルされて、主にサーバサイドで動くアプレットを記述する言語だ。
インターネットの隆盛とともに90年代にサーバ側で静的コンテンツのHTMLに対して動きを与えるため、当時はFlashを使うかJavaを使うかという選択肢だった。
Javascriptは文法的にJavaに似ているが別物で、クライアントサイドで動くものだ。こちらは今もいろいろ使われている。
Javaの方は一時期はWEBサービスのサーバ側のソフトをほとんどJavaで作るような勢いであったが、様々な理由で衰退しており、今はpythonなどスクリプト言語がWEBサービスを提供する主力になっている。
その理由の一つが、オラクルによるJavaの有償化だった。
オラクルはJavaをどうしたかったか。
中の人でもないので正確にはわからないが、当時は広範囲で使われていたJavaを使って、オラクルはIT業界を牛耳りたかったのではないだろうか。
それが有償化、という行動になり反感を買い、サポートが短い開発用途のOpen JDKを苦労して使ったり、Java離れを招いたと思う。
2018年から有償化を開始した。4年前だ。
自分も当時、Javaを有償で使うことについて調査があって調べたと思う。脆弱性があるソフトをお客様のシステムで使い続けるわけにはいかない。かといって、突然の有償化は見込んでいないコストなので利益を圧迫する。
その後どうしたかは覚えていないが、Javaの話はそれ以来していなかったと気付いた。
徐々に人気を無くしたJava。それはオラクルの戦略の誤りだった、と思う。
Javaが有料だから使わない。サポート期間が短いから使えない。
こういう積み重ねが徐々に離反を招き、Javaはすっかり人気を無くしている。
これを気にしたのだろうか。オラクルは突如、昨年のJDK17から適用するライセンスをOracle No-Fee Terms and Conditions (NFTC)に変更し、商用であっても無償で利用できるように戻した。
これを起爆剤に人気を戻したいのだろうが、一度変わった流れを戻すのは簡単ではない。実際自分は無償になって半年もそのことに気づいていなかった。アンテナが向いてないからキャッチできないのだ。
オラクルは近年クラウドサービスに注力している。Oracle Cloudだ。料金が安いとか、得意のDBを使えるとか、そういうメリットで食い込んでいこうとしているが、競合のaws、azureにはまだまだ差がついている。GoogleのGCPでさえaws、azureになかなか追いつけない。ましてやオラクルは始めたばかりだ。
そんなところにJavaをコンテンツとして推していく方法を考えたのだろうか。
オラクルもおそらく他社同様にクラウドサービスを今後の収益源としたいのだろう。でもDBだけでは弱いので、Javaもキラーコンテンツにしたかったのかもしれない。
しかし誤った決定の訂正には時間が経ち過ぎた。もうJavaなしでシステムを作れるとなってしまったら、いつまた有償化するかもしれないオラクルのJavaを使いたいと思うエンジニアは少ないと思う。
オラクルは欲張りすぎた。こうして言語の世代交代は進む。
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