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政府のデジタル田園都市国家構想に見る、5G、Beyond 5G戦略はどんなものか

 

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政府のデジタル田園都市国家構想に見る、5G、Beyond 5G戦略はどんなものか

総務省が携帯電話の5G普及と、5G移行の技術についての構想をまとめ発表している。
IT業界に関するニュースのまとめはこちら。

デジタル田園都市国家構想という名前

名前を聞いて、ネーミングのセンスは昭和の感覚なのかと思ってしまった。
田園都市、この言葉の響きは令和の今、どれだけ伝わるのだろう。
田園都市線というような言葉ができた頃の感覚でしかないところにとても不安を感じる。

不安を感じながらも、総務省の発表した資料を見た。

構想の内容

発表されている資料を読むと、分かったのは有線と無線のネットワーク整備に税金を知欧入した補助金を出して加速します、という事だった。さらに、5G時代の次、つまり6Gに向けた準備もしていくと書かれている。

総務省 デジタル田園都市国家構想

総務省 デジタル田園都市国家構想 出典:総務省資料 以下同じ

順番に見て行こう。

1 有線ネットワークの整備

2000年頃まではインタネットというと電話回線をモデムで繋いでダイヤルアップで接続することが普通だった。ADSLの登場で一気に定額料金、常時接続が安価に利用できるようになり、そして今は光ファイバによるFTTHが普及している。
昨今のコロナウィルスによる在宅勤務やリモート授業の増加により、FTTHの需要は増えている。

それでもまだ日本中でFTTHを使えるわけではない。光ファイバは有線なので敷設しないと利用できないが、それにはコストがかかる。今使えないところはおそらく山間部や離島といった利用者が少なく敷設コストがかかるところだろう。
2021年度末には17万世帯もFTTHを使えない家庭があるが、これを2027年度、つまり6年後までに99.9%までカバーしていくという。

総務省 デジタル田園都市国家構想

総務省 デジタル田園都市国家構想

ADSLは局舎から離れると速度が落ちる問題があったが、FTTHはそういう事がないので、今後の社会が在宅勤務やリモート授業の常態化によるネットワークトラフィックの増加を考えると、この政策は必要であろう。

これを実現するため、電話サービスで行われているユニバーサルサービスとして有線ネットワークを扱うようにするという。

総務省 デジタル田園都市国家構想

総務省 デジタル田園都市国家構想

つまり利用者全員から一定金額を上乗せして徴収し、赤字エリアに補填するという。金額によるが一定の上乗せは受け入れられるだろう。その場合、本当に有線で接続しなければいけないか、無線ではだめなのかをよく吟味してほしい。
中国では電話サービスの整備を有線ではなく無線で行った。国土が広い中国は有線では敷設に時間がかかるので、増大化する需要に応えるには欧米や日本が経てきた電話サービスの進化をなぞることなく、一気に携帯電話へと進んだ。
同じようにコストがかかる場所については5Gによる無線サービスを検討すべきと思う。

2 無線ネットワークの整備

2020年に始まった5Gサービスが当面続くが、5Gの整備にはいろいろ問題がある。使う電波が高周波なため基地局がカバーするエリアが狭く、基地局を多数追加しなければならない。
このため、MNO3社は4G電波5GG転用を行って加速しようしている。
行政は補助金を出して新たな基地局設置を支援するようだ。

総務省 デジタル田園都市国家構想

総務省 デジタル田園都市国家構想

まず、まだ4Gを使えない地域があるので、2023年度末にはこれを無くす。
5Gについては、人口カバー率を2023年度末に95%にする。2030年度には99%を目標とするそうだ。その頃には4Gが終了なんて話になっているだろう。

5G基地局は上で書いたように数が必要なので、中継局という考えを持ち込むようだ。最近の家庭内のWiFiでも同様の仕組みがあるが、それを5Gでやるイメージだろう。

総務省 デジタル田園都市国家構想

総務省 デジタル田園都市国家構想

そしていつも問題になる基地局の用地探しをDB化して、探しやすくする。また1つの基地局に複数のMNOが乗って共用することを支援するそうだ。

総務省 デジタル田園都市国家構想

総務省 デジタル田園都市国家構想

3 バックボーンの整備

有線にしろ無線にしろインターネットつながってしまえばあとは同じ扱いになる。
ここで問題になるのは、データセンタが集中していることと、基幹ネットワークの帯域が足りなくなることだろう。

データセンタについて多くが関東に集中している。これを地方に分散するための補助金を出すそうだ。

また、日本海側の光海底ケーブルを整備して日本を集会できるネットワークを作るそうだ。陸地に光ケーブルを通すのは用地確保、損傷から防ぐ設備の整備などいろいろ考えなくてはならないが、光海底ケーブルは海の底なので用地は考えなくてもよい。たまに漁船による切断があるようなので、その対策を考える必要はあるが、技術的には成熟している。

総務省 デジタル田園都市国家構想

総務省 デジタル田園都市国家構想

4 Beyond 5G

5Gnに続くもの、つまり6Gやその周辺技術を差すBeyond 5Gが最近聞かれるようになってきた。
量子コンピュータもこのカテゴリに入れられることがあるが、現時点ではまだ漠然としている。

政府の考えは、2022年夏に構想をまとめ、2025年以降に実現していくとのことだ。大阪万博を起爆剤にしたいとしているが、この辺りは眉唾かな。

政府の構想に乗って、各種IT企業が動くだろう。
その結果、我々の生活が豊かになることを切に願う。

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著者プロフィール
irvine
 ソフトウェア設計、ストレージ設計を経てクラウドにかかわる仕事をしている、東京郊外在住のエンジニア。
 仕事でUS,UK,SGなどの国とかかわる。
 自作PC、スマホ、タブレット、AV機器好き。ドラクエウォークはルーチンワーク。Linuxやストレージ、IT業界の動向は興味を持っている。
 新しい機器、サービスに興味あり。年数回のレビュー(自腹購入、ご依頼)と発表されて興味があるものの新製品机上レビューをやっている。
 2022年はJAPANNEXT様のアンバサダーを務めました。
 

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