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2020年5月12日更新
2/4年縛りの続報。
スマートフォンのまとめはこちら。
自分の記憶する限り、携帯電話キャリア(MNO)の2年ごとの更新契約、いわゆる2年縛りは
2000年をちょっと過ぎた頃だったと思う。携帯電話事業が始まった頃はこういう制度がなく、
毎月非常に高額な料金を払っていたがいつ解約しても問題なかった。
自分は料金が安いという理由でドコモの1.5G(ただし、利用可能エリアが東名阪に限定)から始め、
J-phone(現ソフトバンク)、auと渡り歩き、途中データ通信用にイーモバイル(現Y!モバイル)を
使ったりもしたが、auで2年契約をせっせと更新している。
2年縛りの契約をすると、ある一瞬しか自由に解約できずその時期以外は高額は違約金を
払うことになる。違約金支払いが嫌でユーザの解約を防ぐことができているが、
その見返りとしてMNOは購入する端末を値引くようになった。
いまや、端末の値引き無しで買うなんてありえないほど端末は高い。先日購入した
ミッドレンジ機のmoto g6 plusが4万円弱。これは値引きなしとなっているが、ほぼ無金利の
24回払いなので初期費用を安くできる。一方でハイエンドのXperia XZ1は、値引きなしなら
8万、9万の値付け(発売開始当時)であり、値引き目的でMNPでキャリアを渡り歩く、
なんて本末転倒なことが横行している。
携帯電話サービス開始当時でも携帯電話端末は高かったが、技術革新によりローエンド機は
安くなるもののハイエンド機が次々と現れ、結局ハイエンド機が欲しくなり端末料金は
安くならない状況が続いてきた。
昨年登場したアップルのiPhoneXはスマートフォンとしては初めて10万円を超える値付けとなり、
普通に考えれば富裕層向けの機種、となりそうだ。しかしMNOは、これを普通のユーザである
学生、会社員、主婦にも売るべく驚くべき対応策を考えた。2年間の分割払いを3年、4年に延長し、
月額利用を下げる作戦だ。これが4年縛りといわれている。
ハイエンド機だから4年後でも使えると思うが、バッテリは2年、使い方によっては1年で
使い物にならない。今の端末は電池は外せないので修理扱いで数日預ける必要があり、
その際に個人情報保護の観点でデータは全て消去される。
毎年数日バッテリ交換のために使えない日があり、戻ったら(ツールでできるとはいえ)
データの復旧に時間をかける。そうやっていたら、嫌になって残額払ってでも機種変更したく
なるだろう。MNOにとってはいいお客さんの誕生だ。
例えばauはその対応策として、2年経ったら残額をチャラにして新たな端末で契約更新
できる「アップグレードプログラムEX」を用意した。
条件として、同じ契約を継続することと、使っていた端末は回収される。
端末が回収されるというのでは、これは「リース契約」と同じではないか?
このブログで何回か書いてきているが、端末購入という形を取るので分割払いの場合は
個人の信用情報を使うのに、実質は端末は貸し与えられているのと同様。仕事で使う場合、
10万円を超えない限りは固定資産にならないので、分割払いもリースも扱いは大差ないが、
固定資産となれば、支払う科目が変わってくる。もちろん法人契約は個人とは条件が違うので
あろうが、自営業で法人契約する人は少ないのではないか。結局困ったことが発生して
いるのではないかと危惧している。
ユーザに不利な契約を強いていることに強く違和感を感じてきた。
すでに記事にしたように4年縛りがユーザに不利益であると公正取引委員会が警告を出しており、
それを受けて、ドコモからは下記記事の内容が発表された。
最近になってKDDIからも対応方針の話が来ている。
1Q決算の発表の場で高橋社長が質問に答えたようなので会社の公式発表ではないが、
アップグレードプログラムEXに2年後に再加入する条件をなくす
契約更新月を従来の25、26か月目に加え、24ヶ月目も含めた3ヶ月とする。
どちらも独占禁止法の趣旨で考えると、有効とは思えない。
今後の総務省、公正取引委員会対MNOの対決を注視していく。
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