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2020年3月27日更新
東芝のPC事業部門が分社され、東芝クライアントソリューションになり、
この10月に約80%の株式がシャープに売却された。
今や東芝というブランドを持ちながらシャープの子会社であるが、
社名変更を発表した。
IT業界に関するニュースのまとめはこちら。
予想通りDynabook株式会社になるという。
Dynabook。それはアランケイが提唱したダイナブック・ビジョンからとられた
ノートPCのブランド。
東芝は国内向けのノートPCのブランド名にこの名称を使った。
当時、この名称を使っていることについて、理想との落差がありすぎると
世間ではいろいろなコメントがあった。
今もその落差はまだ埋め切れていないように思えるが、30年くらい使い続けた
この名称はもうなじんでしまったように思える。
パソコンブームに乗って8ビットPCとしてパソピア、パソピア7を出した。
当時のTVCMは故横山やすし親子だった。
その後、NECのPC88ブームの陰でいったん消えたものの、1985年に世界初のラップトップPCを
ヨーロッパで発売。以後、国内のNECのPC98一強を尻目に海外展開していった。
20世紀の間は事務用PCとしては国内でも一大ブランドであったが、
一方で個人向けにDynabookブランドで販売を開始。
リブレットのようなニッチな用途のPCが発売され、熱狂的なマニアに支持された。
しかし21世紀になり、台湾、中国メーカの躍進が始まるとブランド価値が低下し、
収益が下がって不正会計の舞台になってしまった。以後は東芝ブランドのPCが
話題に上がることはほとんどなくなってしまった。
安かったのでR731を買ったが、今なら他社のほうが安い。
一度潰れかかった会社が再起するのはかなり難しい。
PCもスマホもレッドオーシャンになってしまっており、Dynabook社が再起するには
よほど安いPCを売っていくしかないのではないか。差別化した機能を持つPCを
開発することはかなり難しい。PCの機能はもはやCPUとマザーボードでほとんどが決まっている。
どちらも海外勢に抑えられているため、難しいと思う。
といって、国内のPCメーカはいつの間にか富士通、VAIO、マウスとDynaboookくらいだ。
ぜひともまた買いたくなるような、他社と異なるPCを作り続けていてほしい。
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