IrvineのもっとPC自作日記
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やっぱりねえ。。。

 

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やっぱりねえ。。。

2020年5月14日更新
*この記事は2017年12月12日に投稿しました
春にMineoの回線を増設して使ってきた。

mineoを増設するにあたって、検討したほかの事業者の中にFREETELがある。
民事再生法の適用を申請したことで思っていることを書き出す。

FREETELの終焉

MVNOに名を馳せたFREETEL。
夏にMVNO事業を楽天モバイルに売却と報道され、11月に移行が終わった。
それもつかの間、12月早々にFREETEL事業を提供していたブラスワンマーケティングが
民事再生法の適用申請したと報道があった。

メディアは「キャリアのサブブランド攻勢による格安SIM事業の終焉」
「事業者が淘汰される時代に入った」と報道。
果たしてそうなのだろうか。

ブラスワンマーケティングの功罪

独自の端末、数々のテレビCMや広告、そして安く(感じる)料金プラン

携帯電話の業界を熟知しない普通のユーザならば、これらの情報だけで、
使ってみようと思うだろう。
実際、携帯電話の業界人でもなんでもない自分も、一時期増設をここにしようと考えていた。
しかし、調べるといろいろ見つかり、結局お得と思えなく申し込みを見送った。

独自の端末

日本設計らしいが、その割に「分厚く重い」と悪評をよく見た。

電池を持たせるためにバッテリー容量を増やす→重く分厚くなる→トレンドと真逆→人気でず、

となったのかなあ。
確かWindows Mobileのカタナが重く、電池の持ち以外にこれと言って
他に特徴がなかったようだ。

海外メーカーがSIMフリー端末の主流を担う一方で、シャープや事業売却予定の
富士通の日本製端末からもSIMフリー端末を出てきた。
グローバル、ローカル問わず、キャリアの要求に揉まれてきたメーカーとの
実力の差は自明だろう。

使いたい機能もなく、デザインも気に入るものでもなく。
しかも重く高い。
端末に魅力がなかったのは明らかだ。

テレビCMや広告

芸能人を使ったテレビCMを何度も見た。
キャッチーな「ニクキュー」などで、知名度をあげようと苦労していたことがよくわかる。
今でもBiglobeがテレビCMをやっているが、果たして費用対効果はどうなのだろう。

MVNOを使うユーザは携帯電話ユーザのおよそ10%らしい。
その10%を増やすためのCMで、安さを訴求する。
これは正しい。

だが、ユーザ全員が「安さがすべて」ではない。

何らかの理由で契約できるキャリアに制限がある人、
デザインが全てな人、
ひたすら面倒は避けたい人。
こういう人には訴求点がなく、投資したテレビCM費用が十分生かされなかったと思われる。

また、春先に消費者庁から景品表示法違反にともなう措置命令を受けたことを
覚えている人は多いだろう。同社が今回の申請に至った直接の原因と思われる。

同社が謳っていた「『業界最速』の通信速度」「SIM販売シェアNo1」などの記載が
誤認を与えると判断された。まあ、普通、誤認する。
たくさん条件がある上での「業界最速」になんの意味があるのだろう。

「テレビCMやっているあの、会社、嘘ついていたんだよね」

自分はその前の調査で理解していたが、MVNOを検討する世間一般の人はそう思って
選択肢から外したのではないだろうか。

実際のところ、SIM追加のため3月頃のMVNO各社の速度比較の情報を調べていたが、
FREETELは朝昼晩どこの時間帯でも他社より遅く、謳い文句との違いが大きかった。
しかも、測定ソフトのみ速めに出るという、小細工まで仕込んでいた。
(これは同社だけではなかったと思う)

もちろん、キャンペーンなどで一時的にユーザが増え、一時期遅くなることは各社ある。
しかし、たいていは設備増強により回復する。
同社だけは長い期間の比較を見ても傾向は一向に変わらなかった。

安く(感じる)料金プラン

まず、先程出た「ニクキュー」、月額299円はデータ通信専用で、しかも容量は100MBまで。
100MBってIoT用か?
まともに使えば、3GB 900円というように他社と変わらぬ月額料金になる。

使った分だけ払うというのはこの夏から始まったAUのプランとおなじコンセプト。
月によって変動が大きい人にはメリットがあるが、代わりにパケット残量の繰越はなくなる。
あまりパケットを消費しない人にしか向かないプランと言える。

端末価格を割増し、3年分割にした上で安くみせ、しかし1年経てば端末交換できる、
スマートコミコミプラスで集客した。
魅力的でない端末でも来年になればいいものが出るかも。
そういう期待でサービスを利用したユーザは多かったはず。
しかし魅力的な端末はこの1年位でず、そしてMVNOサービスは楽天に売却され、
端末ビジネスだけになった同社。
ユーザが使い続ける理由を見出すことは難しい。

MVNO事業への影響

事業者の廃業、売却は今後もあり、寡占化が進むだろう。
生き残るには、FREETELの破綻を他山の石として、各社で独自の特徴が求められる。


2019/11/27追記

その後も事業売却は続いたなぁ。MNOのほうもいろいろ状況が変わって、どこも大変だ。

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著者プロフィール
irvine
 ソフトウェア設計、ストレージ設計を経てクラウドにかかわる仕事をしている、東京郊外在住のエンジニア。
 仕事でUS,UK,SGなどの国とかかわる。
 自作PC、スマホ、タブレット、AV機器好き。ドラクエウォークはルーチンワーク。Linuxやストレージ、IT業界の動向は興味を持っている。
 新しい機器、サービスに興味あり。年数回のレビュー(自腹購入、ご依頼)と発表されて興味があるものの新製品机上レビューをやっている。
 2022年はJAPANNEXT様のアンバサダーを務めました。
 
 

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