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家電量販店のノジマがVAIOを買収するというニュースが入った。
量販店がメーカーを買収?どういう背景なのだろう。
PC、周辺機器に関するニュースのまとめはこちら。
SONYのPC部門だったVAIOが分離独立したのは10年前。2014年だった。
当時から日本メーカの作るPCは凋落し、各社が徐々に撤退していく時期だった。SONYは撤退ではなく分離を選択した。
SONYの作るPCはSONYらしいとがったところもあったのだが、海外勢の価格攻勢には勝てない。
20世紀には世界初のノートPCやミニPCCなどいろんな日本らしさのある製品が出たのだがなぁ。
それ以来VAIOは、主に法人向けに販売する道を選んだようで、個人向けPCはあまり話題にならなくなった。
そのVAIOが家電量販店のノジマに買収されるというニュースが流れてきた。
VAIOの株を保有する投資ファンドの会社からノジマがVAIO株を購入し、子会社になるようだ。
2025年1月からノジマグループの一員となる。
かつてはメーカが力が強く、価格拘束力もあって小売店はそれに従っていた。
21世紀に変わる前後に、力関係が逆転した。家電量販店の意に沿わないメーカは排除されるのだろう。
最近ある小売店に行ったがあるメーカの製品があるかと聞いたら扱っていない、とのことだった。20世紀なら系列の家電小売店しかなかったので、他のメーカは全くなかった。
しかし最近の家電量販店では基本的にすべてのメーカを扱う。そこにはメーカ間の競争もあり、小売店が売りたい価格を示してそれを提供するメーカと取引する。
そんな図式がうかがえる。
だから小売店が主導になって思った製品をそろえるという戦略はありそうだ。最近の例ではヤマダ電機のFUNAIブランドの取り扱いだろう。
FUNAIが倒産してしまったのでこの図式は破綻してしまったが、同じことをノジマがVAIOに対してするのだろうか?
しかしVAIOの主力は法人向けなので店舗で売るとは思えない。そこにシナジーは見当たらない。
ノジマは家電量販店以外の事業を考えて、そこにVAIOを据えるのではないか。つまりノジマがやってこなかったであろう法人向けのルートをVAIOを中心にして拡販していく。
そういうことなのかな。
ノジマの買収金額は112億円という。その金額に見合う新たなビジネスが開けるといいが。
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