スポンサーリンク
楽天モバイルが総務省の会合に提出した資料が公開されている。
楽天モバイルからの進捗報告と今後の問題点について書かれている。
楽天モバイルについてのまとめはこちら。
最近は会合の資料のほとんどがWEBで公開されているようだ。情報公開としていいことだ。
もちろん公開できないところもあるようで、一部は隠されている。
今回の楽天モバイルの報告資料は12月23日の会合向けの資料で、下記から参照できる。
なお、ドコモ、KDDI、ソフトバンクの報告資料もここで閲覧できるが、ほとんどが5Gの説明だ。
まずMNOであるUN-LIMIT Vの進捗だ。
人口カバー率が1つの指標になるが、96%をカバーする予定が2026年3月だったものが2021年夏ごろに
5年も前倒しになるそうだ。これは予想外のスピードだ。
出典:総務省資料 以下同じ
そして契約申し込み数は11月に179万人に達したそうだ。
加入者数ではなく申し込みとあるので、一部は加入に至っていない可能性がありそうだが、大きな差ではないだろう。
また楽天モバイルユーザのデータ使用量は他の3社の平均と比べて、2.1倍になっているそうだ。
15.6GBも使っているので、ahamoなど20GBの新プランでカバーできるという事だな。
3月以降の流出が気がかりだろう。
周波数の割り当ては、下図のようになっており、楽天モバイルは下記の点で不利だ。
周波数の割り当て状況から、楽天モバイルのひっ迫度は2021年に他社並みになるという。
そして現状のまま伸びていくと、2023年には他社を超えるようだ。
おそらくこの比較は楽天モバイルに有利になるような意図が含まれていると思う。
どこまでこの内容をうのみにできるかは現状はわからない。
こう楽天が主張するのもプラチナバンドの周波数帯の保有の有無で経費が随分変わってくるからだ。
図にあるように、800MHzのプラチナバンド帯は比較的低周波なので電波が回り込み建物に入ってくる。
一方で楽天に割り当てられている1.7GHz帯は高周波になるので、これらのメリットがなく、
基地局を多く作ることになる。
このため基地局から届く電波は下図のように広がりが異なる。
これが楽天に不利という話しだ。かつてソフトバンクも同じ話をしていたな。
一方でドコモの報告に興味深い報告があった、
1MHz当たりの契約者数、つまり電波を共有する密度を周波数ひっ迫度というようだが、
ドコモは自社が一番ひっ迫していると主張している。ユーザ数が多いわりに帯域が少ないという事だろう。
一方で楽天は開業間もないのでスカスカだ。
また、電波の利用料についての報告もある。興味深いのは、KDDIよりもソフトバンクのほうが
支払う金額が多いという事。使っている帯域が多いのだろうか。
この会合で何が話し合われたかのニュースは聞こえてこない。しかし各社がいくら主張しても簡単には主張は
受け入れられないだろう。結局電波は国民の共有財産。限りある資源なので1社に割り当てれば他社は減ることになる
ゼロサムゲームだ。楽天モバイルばかり有利になるような施策は当分出てこないだろう。
また、ドコモの資料にあったように、基地局整備だけでなく電波利用料という税金のような費用も各社が
負担している中でahamoのような安い料金プランを出していかなければならない。
各社ほぼ同様にインフラ整備費用と料金値下げで頭を悩ませる年末になりそうだ。
PR