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楽天グループが2022年度の4Q決算を発表した。その中でモバイル事業について触れているので紹介する。
楽天モバイルについてのまとめはこちら。
4Q決算を三木谷CEOが説明した資料はここで閲覧できる。
今回はこの資料を抜粋して書いている。
まず、楽天グループ全体の決算をまとめるとこのシートになる。
グループ全体の売上高は1.93兆円、前年比で14.6%増になっている。利益は3,729億円の赤字。2021年度も1,338億円の赤字だったが、さらに悪化した。
その理由はモバイル事業であろうことは想像つく。
一方で楽天モバイルユーザが楽天エコシステム内で存在感を示してきているデータもある。例えばこれ。
楽天モバイルユーザであることがポイントシステムであるSPUにたいして、最大3倍になる。楽天モバイルのメリットでこれが2位に上がっていることが楽天モバイルのユーザ数につながっていると思う。
さて、モバイル事業がどうなっているかというと次のスライドでわかる。
営業利益は459億円の赤字。前年よりもさらに悪化している。
その理由は多大な設備投資であることは開始からずっと言われてきているが、いよいよ設備投資も終わりが近いようだ。
LTEの基地局は52,000局になり、目標の6万は今年度中に達成の見込みだ。このおかげで人口カバー率は98%まで達している。
いよいよ新規に基地局を開設する必要がなくなると、楽天のインフラの優位性が発揮される。
楽天のモバイルシステムは仮想化により実装されている。おそらくオンプレ機器ではなくクラウドと基地局設置設備の協調でシステムを実現し、その制御はソフトウェアですべて行っているということだろう。これにより設置したハードウェアはそのままで、機能を更新できるのだろう。(ハードウェアの世代を超えてサービス提供は難しいので、サーバなどの更新を行う5年程度で新しい世代に更新していくのだろう)
この安く済むインフラのおかげで、データ通信無制限で3,000円という、他社が追従できない低価格を提供できる計算になっているのだろう。
モバイルセグメントの営業利益は赤字のままであるが、年々改善がみられる。ローミングエリアの減少で支出が減っているのだろう。
B2B,B2Cの新サービスを進めているようだ。POC中とのことなので、サービスが決まり品質の確認をやっているのだろう。
B2Cは上期、B2Bha2023年度中にサービスを開始予定だ。詳細情報をまとう。
楽天は国内のECサイトという印象が強いが、実は国際的だ。すでに数か国に進出しており、例えばスペインではサッカークラブのスポンサーになっていたので、ブランドのの認知度は82.3%にも及んでいる。例えばUSのeBAYを日本で知っている人が8割もいるかというとそうでもない。
そのくらい、楽天は海外でも認知されつつある。
楽天の事業はまだ赤字のままだが暗い感じがしないのはトンネルの先の明るい風景が見えているからだろう。あと2,3年様子見かな。
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