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楽天グループが2022年2Q決算を発表 気になるモバイル事業の状況

 

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楽天グループが2022年2Q決算を発表 気になるモバイル事業の状況

楽天グループが2023年3月期の2Q決算を発表した。その中でモバイル事業について触れているので紹介する。
楽天モバイルについてのまとめはこちら。

2Q決算の概要

2Q決算を三木谷CEOが説明した資料はここで閲覧できる。
今回はこの資料を抜粋して書いている。

まず、楽天グループ全体の決算をまとめるとこのシートになる。

楽天G 2022年度2Q決算

楽天G 2022年度2Q決算 出典:楽天以下同じ

ポイントは、以下の通り。

  • 国内ECは前年同期比+12.3%と好調
  • 旅行やRewardsによりグローバル流通額は前年同期比 +23.9%
  • カード、銀行、証券は相変わらず好調
  • モバイルは高コストを改善中

気になる楽天のユーザ数は3,700万を超え、2サービス以上を利用するユーザは74.7%に至ったとのこと。

楽天G 2022年度2Q決算

楽天G 2022年度2Q決算

先にモバイル以外の事業の概要を書いておこう。
カード、銀行、証券のフィンテック分野は上場を目指しているそうだ。楽天銀行はすでに申請済み、楽天証券はホールディング体制に変更して再度上場申請をする予定だ。
これらの上場による利益はモバイルによる赤字の穴埋めとされている。

楽天G 2022年度2Q決算

楽天G 2022年度2Q決算

楽天モバイルの状況

まずは、基地局と人口カバー率。2023年中に4Gは6万局超に至り、2023年中に人口カバー率99%になるとのこと。

楽天G 2022年度2Q決算

楽天G 2022年度2Q決算

7月からキャリアメールサービスが始まっている。

楽天G 2022年度2Q決算

楽天G 2022年度2Q決算

楽天モバイルの参入前の携帯電話の料金は世界の大都市でも上位の高額だ。物価が高いニューヨークよりも高かった。楽天の参入により、安くなったという主張だ。
楽天G 2022年度2Q決算

楽天G 2022年度2Q決算

一方で楽天が盛んに主張しているモバイルを入り口にして楽天のエコシステムにユーザを取り込む状況は、有効に進んでいるようだ。
契約前は全く楽天のサービスを使っていなかったユーザが、半年後に2.48、1年後に2.99個のサービスを平均的に使うようになったそうだ。想像するに、楽天モバイル+楽天市場+楽天カードだろう。この組み合わせならお得なSPUで高ポイント倍率で買い物ができる。

楽天G 2022年度2Q決算

楽天G 2022年度2Q決算

そして一番気になるユーザ数と解約。UN-LIMIT VIIの開始で月間データ消費が1GB未満のユーザも課金されるようになり、解約が相次いだ。
解約の8割はデータ使用量1GB未満のユーザであり、現存のユーザはドコモMVNOも含めて546万回線だ。2021年度の3Q決算では550万といっていたので、半年で4万回線減った勘定になる。

楽天G 2022年度2Q決算

楽天G 2022年度2Q決算

そして、モバイル事業の決算だ。
2022年度Q1の決算を底にして改善方向に向かいつつある。無料ユーザがいなくなることでARPUは上昇し、パートナ回線(au)から楽天回線への切り替えを進めているので、ローミング費用は削減できている。

楽天G 2022年度2Q決算

楽天G 2022年度2Q決算

楽天モバイルのこれまでとこれから

2019年2月に開始し、2020年4月に1年間無料でサービスを開始した。
以後順調に契約数を増やし、基地局を増やして、2020年9月に5Gを開始。そして2021年1月には新たなメニューであるUNLIMIT VIが開始した。
そして2022年7月にとうとう無料ユーザの締め出しを行い、代わりに残るユーザへの楽天ポイント倍率アップなど、カスタマ戦略に変化が見えてきている。
楽天モバイルのすそ野を広げる、ユーザ数を増やす時期は終わり、これからは内部を改良してコストを下げ、使っているユーザのロイヤリティを上げていく戦略で行くのであろう。

ただ、無料ユーザ切り捨ての際に見えた三木谷CEOの発言から見える不信感を取り除けない限り、万年4位のMNO、という位置づけは変わりそうにない。携帯電話料金を下げることを目標にした政権が交代して1年。他のMNOはこれ以上の値下げには踏み込まないとすると、楽天のとるべき道はエコシステムを背景とした徹底した安値、しかないと思うのだが。その逆をやってしまった楽天モバイルの今後の成長があるかは疑問が残る。

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著者プロフィール
irvine
 ソフトウェア設計、ストレージ設計を経てクラウドにかかわる仕事をしている、東京郊外在住のエンジニア。
 仕事でUS,UK,SGなどの国とかかわる。
 自作PC、スマホ、タブレット、AV機器好き。ドラクエウォークはルーチンワーク。Linuxやストレージ、IT業界の動向は興味を持っている。
 新しい機器、サービスに興味あり。年数回のレビュー(自腹購入、ご依頼)と発表されて興味があるものの新製品机上レビューをやっている。
 2022年はJAPANNEXT様のアンバサダーを務めました。
 

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