スポンサーリンク
巨額の設備投資により楽天は赤字になっている。楽天モバイルの数々のテコ入れで赤字額が減少してきたようだ。
そして次の手として、衛星との直接通信をすると発表された。
楽天モバイルについてのまとめはこちら。
楽天グループの決算が先日発表された。赤字のため配当はないとのことだが、株主には音声SIM、月30GBのデータ通信が可能なeSIMを1年間提供するそうだ。
今までが数百円の楽天キャッシュであったことを考えると、市場価格3万円を超える株主優待は魅力的だ楽天の株価は上がっている。
決算の発表でCEOが使った資料が公表されているので、関係あるものを見ていこう。資料はこちら。
2023年12月時点で609万回線になったという。1GBまで無料の施策がなくなって一時ユーザが減ったように見えたが、その後のローミング提携などによって戻ったようだ。
解約率が減り、月次コストの削減ができたようで、売り上げが増えて出費が減っている。これで赤字の解消のめどが立ってくるだろう。
今はフェーズ3になったそうだ。フェーズ2まではともかくMNOとしてサービスを広げることだけを考えて、赤字が目をつむっていたのだろう。
未来はわからないが、2024年末には800~1,000万回線を目指しているという。様々な施策を取って楽天モバイルを契約するように働きかけ、スマホは1台でも複数回線を安価に持ってもいいユーザが契約していくのだろうか。そのモチベーションは楽天市場におけるSPUだろう。
少し前からX(旧Twitter)で見ていたが、A社の品質はかなり悪そうだ。夏ころから遅い遅いとよく見かけた。
一方でB,C社は安定しているようだ。楽天モバイルはB社を抜いて、C社に迫ろうとしている。
おそらくA=ドコモ、B=au、C=ソフトバンクなのだろう。ソフトバンクは以前はつながらない、遅いと有名だった。日々の改善が品質向上につながったのだろう。
USのAST Space Mobile社と提携し、普通の携帯電話が直接通信衛星とつながり、通信ができるようになるという。2026年内に提供を開始するそうだ。
通信衛星を使った通信インフラといえばイーロンマスクのSpace Xが提供するものがあるが、専用の機材が必要だ。楽天の発表は普通のスマホだけで音声、ビデオ通話もできるという、
通信衛星と通信ができるメリットは、山の陰で電波が入らないような地域をなくすことができ、また海の真ん中のように基地局が全くない場所でも圏内にすることができることだろう。
それによって電波が入らない地域をなくすことができるので、カバー率100%となる。人口カバー率ではない、国土のカバー率だ。
現状が書かれているので引用する。
2023年4月には、英Vodafone、米AT&Tを含めた4社協力のもと、世界初となる低軌道衛星によるモバイル・ブロードバンド通信を使用した、市販スマートフォン同士のエンドツーエンドでの音声通話試験をテキサス州で行い、成功しました(注3)。日本では、楽天モバイルが国内での試験実施に向けて2022年11月に実験試験局免許の予備免許を取得しています(注4)。
以前あったイリジウムのようなものでは速度はあまり出なかったと思うが、今回のものは違うようだ。
現在までに、ASTによる試験では、市販スマートフォンと衛星間での音声およびデータの5G接続に世界初で成功するとともに、14Mbpsのダウンロード速度達成、4Gビデオ通話および5Gセルラーブロードバンド接続にも成功しています。これらの速度は、基本的な音声やテキストメッセージの通信だけでなく、インターネットブラウジング、ファイルのダウンロード、メッセージングアプリの使用、ビデオのストリーミングなどを市販スマートフォンで可能とするものです。
おそらく低軌道の衛星を何台も周回させて、なるべく低い高度で電波を拾うようにしているのだろう。静止衛星レベルになると携帯電話の電波ではとどくかどうか。
2年ちょっとで、屋外は日本中どこでも圏内になる。電波が圏外だった、という言い訳は死語になるかもしれない。期待大だ。
PR