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2020年5月12日更新
1年後、2019年秋に携帯電話ビジネスにMNOとして
参入することを決めた楽天。参入当初は自前で全国すべての
基地局を用意できないので、既存のMNOのローミングを
することになっているが、先ごろ提携先が決まった。KDDIだ。
楽天モバイルについてのまとめはこちら。
当初楽天はドコモと提携していたが、楽天のMNO参入を契機に協力は解消になった。
インターネットモールの楽天と通信キャリアのドコモ。この強力なタッグが破談となり、
今やドコモはインターネットモール開設を進め、dポイントで会員の囲い込みも進めている。
一方で、KDDIは携帯電話事業からの拡大に関してはあまり積極性を感じられない。
純粋にローミングの依頼があったから開放したのだろうか。
日経の記事によると
ライバルに手を貸すことになるが、KDDIは楽天と手を結んだ。KDDIの高橋社長は「我々が楽天と組まなければNTTドコモと組むだろう。そうなるよりは自ら組んだ方がメリットが大きい」と語った。金融・決済や物流などで先行する楽天の資産がKDDIには魅力的に映る。
楽天のインターネットモールだけでなく、金融、決済もKDDIには魅力的に見えている
ようだ。ドコモはそのあたりは自前でやっていく。ソフトバンクはTポイントと提携して
エコシステムを作っている。
KDDIは周回遅れだったかもしれないが、ここにきてトップに躍り出るのかもしれない。
2019年秋の開始時は3大都市圏周辺くらいの自前の基地局設置で、あとは
KDDIのローミングをするのかもしれないが、徐々に基地局を増やしていくのであろう。
楽天の財力はあると思うが、頼みのインターネットモールはAmazonの存在もあり、
人口減のトレンドもあって成長力に陰りが見えてきている。全国すべてを基地局を
設置してカバーする気はないだろう。うまみのある都市部だけ設置して、
地方はKDDIのローミングを継続するのであろう。
かつてイーモバイルが第4極として存在感を誇示していた時があった。結局ソフトバンクに
吸収されて第4極は消えてしまい、3社の寡占が継続されている。そこに風穴を
開ける楽天の新第4極。この2年くらいは楽天の動向を見逃せない。
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