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HDDの故障率を紹介する海外事業者の恒例の記事の紹介。
大容量ストレージデバイスであるHDDについてのまとめはこちら。
前回の記事はこちら。
恒例のUSのBackBlaze社の公表データのご紹介。
BackBlaze社はクラウドストレージなどのサービスを提供するUSの会社だ。同社は9月末時点で4つのデータセンタで194,749台のストレージを利用している。うち、3,537台のOSブートドライブと191,212台のデータドライブだ。
OSブートドライブの内訳は、1,557台のHDDと1,980台のSSDだ。こちらは前回同様にHDDが減り、SSDが増えている。サーバ更新の際にSSDに換えているのだろう。
このレポートではデータ用の190,826台について書かれているが、テスト用途の386台と60台に満たない種類のストレージは外されている。統計データとして扱うにはまっとうな手法だ。このため、190,826台がレポートの対象になっている。
まず、今も大容量ストレージの主力であるHDDについて。年々大容量化が進み、今回も16TBを使っている。東芝のMG08ACA16TEY、WDのWUH721816ALE6L0だ。シーゲートがなぜか消えている。
ドライブのエラーが全くなかったのは、HGST 12TB drive (model: HUH721212ALE600) だ。これ以外は少なからずエラーが出ている。この中でもシーゲートの6TBと東芝の4TBは故障が少なく長期間稼動していて素晴らしい。
当初からエラーレートが高かったため、シーゲートの12TB( ST12000NM0007)を交換していき、Q4で全数を撤去するそうだ。これはシーゲートとの協業の結果のようだ。
さらにシーゲートの14TB(ST14000NM0138)はデルのストレージサーバにはいっているが、高いエラーレートになっている。シーゲートとデルと協力して解析しているとのこと。
前回の記事にもあったが、Back Blaze社はSSDとHDDの故障率は大差ないと考えているようだ。
まだしばらく故障率を観察していく必要があるが、グラフを見る限りはあながち外れていないと思う。
下図でBack Blaze社のHDDの状況を示している。
1%以下が多いが時折2%、4%を越えたものがある。これらが問題として顕在化しているのであろう。
この表は2013年以降のドライブ容量で低いAFRを示している。AFR,年間平均故障率は2013年以来最低になっているが、高いものでもシーゲートの10TBの1.21%だ。100台あって年間で1台前後しか故障が発生しない。
なかなか素晴らしい品質といえる。
時折品質の悪いHDDが現れるのは、新しい技術を投入したタイミングと思う。
HAMRなど入ってくるタイミングで最初の数世代は品質が悪くなる。それは仕方ないだろう。
技術がこなれてきたところで購入すると幸せなストレージになれそうだ。
そろそろ個人ユースも10TB超のHDDが必要になるのかな。
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