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周知のとおり、DOS/V、Windowsを使ったPCの発展に貢献したDOS/V POWER REPORTが先月末に発売された2024年冬号を持って休刊となった。
休刊が復活することはまれなので、(Oh!Xくらいか)事実上の廃刊だろう。33年に及ぶその歴史を見てみた。
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自作PCユーザ必見の雑誌だ。最新のパーツのレビューから、〇万円で作るPCといった企画をよくやっており、雑誌を読みながらいろいろ思いをめぐらしたものだ。
発刊は33年前というので1990年か。その頃はWindowsは3.1かな。MS-DOSの上で動くアプリとしてちょっとずつ浸透していたが、ワープロソフトは一太郎が強く、PCはNECのPC98シリーズが最強のころだった。
その風穴を開けたのが、日本IBMによるDOS/Vという方法。当時は漢字を表示する専用のVRAMがないとワープロソフトを使うことは不可能だったが、専用VRAMなしで漢字を表示できる仕組みを提供したものがDOS/Vだった。
以後は、COMPAQなど互換機メーカの安いPCが日本国内でも流通するようになり、やがてWindows95の登場によりDOS/V自体は必須条件ではなくなった。
以後もなぜかこの雑誌はタイトルにDOS/Vを掲載し続けたが、実態はWindowsが動くPCに関する総合誌、特に自作PCユーザ向けの情報を詰め込み、まだインタネット回線の帯域が狭かった時代にフリーウェア、シェアウェアをDVD-ROMに格納して付録としていた。
まともにソフトウェアをダウンロードしていると電話代が心配(まだADSLの普及前、アナログモデムで通信をしていたころだ)だったので毎月買って喜んでインストールしたものだ。
当時の定価は1,000円前後だったかな。最終巻は2,310円でしかも付録なしと、時代は変わった、
表紙には33年の応援に感謝と書かれている。
中身は最終巻であっても手を抜くことなくパーツ選びに余念がない。
たしか発刊のころはASCIIのDOS/V MAGAZINEがあったな。2007年に休刊に至っており、以後は復刊の話は聞かない。
他には自作PCユーザ向けの雑誌は記憶にない。
33年も長く愛されたのだから、編集の方々もやり切った満足感があるのではないのかなぁ。
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DOS/V POWER REPORTを発刊するインプレスはPC Watchなどネットサイトを運営している。いくつかの連載はネットに場所を変えて継続されるそうだ。
雑誌とネットでは情報の鮮度が異なる。雑誌発売までのリードタイムは短くなってはいるが、印刷、輸送がある以上は2、3日以内に抑え込むことは不可能だろう。
一方でネットであれば、閲覧可能な状態になる直前まで記事の編集ができる。
ただ、自分は多くの情報はネットでもよくてもじっくり読みたいものは本で読みたい。今回の最終巻は記念の意味もあって購入したが、中身をじっくり見たくて購入している。
次の自作PCは9代目だ。どんなPCになるか。その時参考にできる雑誌がないことが寂しい。
年に一度くらいでもいいので、自作PC用パーツの解説ムックを発行してほしいものだ。
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