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東芝がディスク12枚を封入した、40TBクラスのHDDを開発していると発表した。2027年にデータセンタ向けに販売する予定。
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何度も書いてきているので耳タコかもしれないが、今のHDD製造メーカは3つしかない。WD,シーゲート、東芝だ。
黎明期は20社以上の会社が作っていた。例えばIBMもやっていたし、Maxtorとか今はないメーカも多い。
3社が合併を繰り返してきた結果が現状だ。初期と異なり、HDDの大容量化は高度な技術が必要なので、その技術がない企業が淘汰された、ということだろう。
東芝自身は富士通のHDD事業を買収したくらいかな。2.5インチを初めて作り、1.8インチも作ったメーカではあるが、これらはSSDやNANDフラッシュに置き換えられている。今や東芝の主力は3.5インチドライブで、コンシューマよりはデータセンタ向けの大容量のものだ。
従い、垂直磁化などの技術を駆使して東芝も大容量化してきたが、ここ最近はWEやシーゲートの後塵を拝している。容量的にはやや小さいものしかラインナップにない、などだ。
しかしシーゲートが大好きなBack BlazeのHDD故障率のレポートでも東芝製は出ている。国内だけでなく海外でも使われているようだ。
先ごろ東芝は40TBクラスのHDDを開発していることを発表した。


東芝 40TBHDD開発中 2510 出典:東芝
発表内容を引用する。
当社は、ハードディスクドライブ (以下、HDD) のさらなる大容量化を実現するにあたり、業界初となる12枚の磁気ディスクを実装する技術の検証に成功しました。本成果により、現行の磁気記録技術である「マイクロ波アシスト磁気記録 (MAMR: Microwave-Assisted Magnetic Recording)」と組み合わせることで、2027年に40TB(テラバイト)[2]クラスの3.5型データセンター向け大容量HDDを市場投入する計画です。
今回の40TBクラスのHDDを作るにあたって、背景となる技術はこの2つだ。
他社に先駆けて12枚を封入したのだから、WD、シーゲートが12枚を実装できたらさらに大容量になるだろう。しかしそこには技術のアドバンテージがありそうだ。
また、より多くの枚数の磁気ディスクを実装するにあたり、従来のアルミ基板メディアからより耐久性が高く薄型にできるガラス基板メディアに変更することで、機械的な安定性や面内精度を向上させ、高密度化と信頼性の向上を実現しました。これにより、HDDのさらなる大容量化が可能となります。
2.5インチなどの製造で培われた技術が生きたのだろう。
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