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JAPANNEXT様より借用して、40インチ5Kウルトラワイド曲面ディスプレイをレビューしている。今回は5Kディスプレイの開発裏話をJAPANNEXTの中の人に聞いてみた。
5X40をはじめ多種多様なJAPANNEXT製ディスプレイについてのまとめはこちら。
7月頭に5X40を受け取り、以来4か月にわたってメインPCにつないで広大なデスクトップを堪能している。
レビューのオファーをいただいた際には、サイズが40インチなので机に載せられるか、モニタアームは使えるか、など開始前は色々不安があった。
しかし4か月たち、すっかり部屋に馴染んだ。
もうこれ無しではPCを使えないのではないか、と思えるような馴染み方だ。数年前から設置していたような感がある。
もう元のLG製34インチウルトラワイドディスプレイには戻れそうにない。これは困った。いやはや、快適すぎるのだ。
以前書いたように、使ってみると満足度がやたら高いディスプレイなのだ。
大きくていろんなウインドウを開いたままにでき、しかも発色がいい。惜しいのは価格が高くて普通に割く予算に収まらない。
予算30万円てPCを新たに作るとした場合、あなたならディスプレイにいくら割くだろうか。自分なら0円でディスプレイは買わず、手持ちのディスプレイを使い回す。
他の人がどういう気持ちでこのディスプレイを購入候補にしようと迷うのか分からないが、失礼ながらあまり売れてないように思っている。価格コムの口コミは未だなく、アマゾンでは1件だけ。製品の存在も知られていないようだ。
5X40のよさをもっと世間に知っていただくため、5X40とJAPANNNEXT様の方向性や疑問をJAPANNEXT様の中の人に質問してみた。
質問は電子メールで送り、翌日に回答を頂いている。自分の都合でなかなか質問がまとまらず送付が遅れていたので、気恥ずかしい限りだ。
質問に対して、株式会社JAPANNEXT セールス&マーケティング本部 本部長の剣持様から回答を頂いた。
確かに、10インチのモバイルディスプレイから40インチの5X40に至るまで、色々なディスプレイが毎月のように発売されている。
ユーザ一人ひとりに適したディスプレイを選べるようにしてくれているのだろう。
JAPANNEXTの製品のマーケティングにおける印象は、安い価格で販売するフォロワーの立場と思っている。業界をぐいぐい引っ張るリーダではない。
安くてよい製品を買えるのは、ユーザの立場ではありがたい存在だ。
ただし、他社よりも安くするために必要な機能までも落としてしまっては意味がない。 その点はどうだろうか。
前回の記事で他社製品と比較をしたが、ユーザによって欲しい機能が異なる想定をすると、3機種のうちこれは選択できない、という印象だった。
つまりHDR機能が欲しければデルは選択できず、sRGB対応が欲しければLGは選択できない。5X40はちょうど中間に位置するような仕様だった。
5X40は平均点を目指す製品と言えて、ニッチな分野に製品を提供するにしてもその製品仕様は結構平均のように思える。
アップル社のMacでは27インチでも5K解像度で提供している。27インチでは小さすぎて使いづらいと思うが、40インチで色域が正確なディスプレイならグラフィック用途にはもってこいだ。会社や自宅で非Macで5Kディスプレイを使いたいという需要はあるだろうが、少なそうだ。
需要が少なければ、価格は高止まりする。安くすれば売れるだろうか。
たしかに、同等機種3つのなかで一番高いデルとは10万円も差があった。積極的にデルを選択したい理由がなければ、今までならLGしかなかったものにJAPANNEXT製品が候補として上がるようになった。自分が驚いたのはLGよりも安いという点だ。LGはディスプレイでは比較的安いメーカであるが、今まで使っていた34インチウルトラワイドは来てそんなに日が経たないうちにイヤホン端子からの音が聞こえなくなった。品質面ではあまりいい印象を持っていない。
現状の需要であれば、普及のためにあえて安くする必要もなく、適正な仕様で適正な価格で提供している、ということのようだ。状況が変わったら後継機種が驚く価格で出てくるのだろう。
ソフトウェア開発では、リリースできるレベルまで持っていくのが実は大変だ。大まかなバグは順調に対策できるが、ユーザが使えるレベル、一般的にはアルファテストに続くベータテストで、原因不明の不具合が発生したりする。再現性がなく解析しようがない、ということも稀にある。でも、そういう不具合に限って、市場に出すと再発したりする。厄介だ。
ディスプレイも今やバーツを組み合わせるPC同様の仕組みだ。ハードウェアレベルの問題もあるし、制御するソフトウェアの問題もあるだろう。問題が発生したら商品企画、開発、製造チームが一丸になって対策していると思う。
意外に思ったのは、PCやゲームのアップデートで影響があるというところ。自分にはあまり経験がないが、つなぐPCによってディスプレイの表示位置がずれるようなことはよくあった。もしかしたらOSの差だったのだろうか。
この手のディスプレイが安価になれば、グラフィック用途でWindowsを選ぶ人が増えて、ますます価格が下がり、多様な製品が並ぶだろう。
24インチのディスプレイ市場は今やレッドオーシャンで、特価なら1万円を切るものもある。
確かに、昨年のJAPANNEXT様から発売されたディスプレイをみても24インチ帯は見当たらなかった。大きめの27インチ、34インチが多かった。
そんな中で24インチ帯を出していくには価格だけでは疲弊するので、ブランドを選んでもらえる差別化要因が必要だ。USB給電というポイントで推していくというのは各社始まったばかりであるが、今後の主流になるのは間違いないだろう。
USB給電機能を提供するブランドで定着すれば、今後の買い替えの時に選んでもらえるチャンスが増えそうだ。
4か月使ってきてドット抜けもなく、5X40はいい製品であると思っている。
他の製品を触っていないのでわからないが、おそらく同様に初期不良が少ない、すぐ調子が悪くなることがない、といった品質基準をもって作っているのであろう。
今後注力する分野はどこになるだろうか。
今年になって60Hzを超えるリフレッシュレートの製品が増えたと思う。1つの要因はPS5であることは間違いないが、低価格帯製品を出して普及に貢献しているのは間違いなくJAPANNNEXT様なのだろう。
4Kゲーム市場を低価格・高品質で席巻しようと目指すJAPANNEXT社。今後も4Kオーバの世界に向かって活躍を見ていくことになりそうだ。
他にもいくつかの夏ドラマで機材協力していた。
IT企業が舞台設定の「ユニコーンに乗って」では、ディスプレイの裏面から俳優のアップを撮影する際にディスプレイのブランドロゴが映っていて存在感を出していた。
TBSドラマ「ユニコーンに乗って」にて、JAPANNEXTのモニターが使われてました!
美術協力みたいですがオフィスに360Hzのモニターは強い… pic.twitter.com/Iy20n1OCt7— かんづめ🥫@タップル始めました (@kandzume37) July 6, 2022
飛行機のパイロットと航空管制の恋愛ドラマであった「NICE FLIGHT!」では、管制塔のシーンなどで使われていた。
そのほか、大きなディスプレイを移すシーンでいくつかのドラマに大型4Kディスプレイを機材提供していたようだ。
この秋ドラマでも、定番の日曜劇場枠で放映される「アトムの童」にて協力している。
ゲームプログラマの話であるので、34インチ程度の大きなディスプレイが映るシーンがいくつもある。ブランド名の確認できていないが、このような場で存在感をアピールしているようだ。
こんにちわ🥱☀️
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— 【公式】アトムの童(こ) -TBS日曜劇場- (@atom_no_ko_tbs) November 3, 2022
ドラマ以外はどうだろうか。最近はeSports大会への協賛をされているようだ。
eSportsは機材面で多額の費用が必要でありプレイヤーの立場ではPCやディスプレイ一式の面倒を見てくれるスポンサーの存在は大きいだろう。
よくPC通販の企業がスポンサーとしてどこかのチームを応援している、というTwitter記事を見る。チームは機材を得ることでスキルを上げ、スポンサーはチームの優勝などでブランド名の露出を期待し、ビジネスへの貢献を期待する。eSportsのすそ野は広がり学校のクラブ活動でもチームができていると聞くが、機材は足りていないだろう。
生鮮食料品のようにPCや周辺機器はすぐに時代遅れになっていく。その中でもディスプレイは比較的買い替えの期間が長いので、例えば学校のクラブに提供すれば何世代にもわたって学生が同じディスプレイを使い、ブランド名が浸透すると思う。
剣持様はアンバサダー募集時に面接をしていただいた方だ。
アンバサダー候補の意欲を知ろうといろいろな質問をされて、その回答からこの製品のレビューにあてはまるかな、と考えられていたと推察している。
自分の場合は1つの製品の長い期間のレビューが向いているという話をさせていただいた。その方針で進めさせていただき、5X40を4か月たってもまだレビューを続けている。
困ったことに、もうすっかり机の上の空間をこのディスプレイがどっしりと居座っており、今更前のLG34インチに戻す気が全くわかない。
次回は4か月にわたって行ったレビューからの気づきなどをまとめる。
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