【Alma Linux】CentOS後継のAlma Linuxが10.1正式版を提供開始
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CentOS8の後継の一つ、Alma Linuxから次のメジャーバージョンである10.1の正式版が提供開始。
CentOS後継問題のまとめはこちらから。
Alma Linuxのアップデート
前回の10.1Betaリリース開始時の記事はこちら。
本家RHELでは半年ごとのマイナーバージョンのアップデートが続いている。
先日の10.1Betaのリリースから評価され、順当にGAとなった。
なお、8.x系は2024年5月の8.10で終了なのでこの時期のベータ版はもう出ない。
10.1正式版の提供
下記のようにAlma Linuxがアナウンスしている。

AlmaLinux 10.1正式版 出典:ALmaLinux
提供されるCPUアーキテクチャは以下のもの。
- Intel/AMD (x86_64)V3アーキテクチャに対応したバイナリ
- Intel/AMD (x86_64_v2)V2アーキテクチャに対応したバイナリ
- ARM64 (aarch64)
- IBM PowerPC (ppc64le)
- IBM Z (s390x)
10.1の新機能
詳細はリリースノートを参照。
Beta版の際の記事から引用する。
プログラム言語、デバッガ
- GCC 14.3.1
- GCC Toolset 15
- LLVM Toolset 20.1.8
- Rust Toolset 1.88.0
- GDB 16.3
- Valgrind 3.25.1
- Bpftrace 0.23.5
- rsyslog 8.2506.0
セキュリティ更新
- OpenSSL 3.5.1
- SELinux-policy 42.1.7
- SSSD 2.11.1
- Crypto-policies 20250804
コンテナ、仮想化
- podman 5.6.0
- buildah 1.41.3
- Libvirt 11.5.0
- QEMU-KVM 10.0.0
その他
- Python 3.12.11
- Node.js 24
- Samba 4.22.4
- Mesa 25.0.7
RHELからの差分
Alma LinuxはRHEL完全互換から離れ、新たな潮流を目指しているのかもしれない。今回はRHEL10からの差分がリリースノートに書かれている。詳細はリリースノートを参照。
- Btrfs ボリュームからの起動機能を含む、Btrfs サポート 詳細はこちら
- x86-64-v2 アーキテクチャを追加(10.0と同じ)
- フレームポインタをデフォルトで再度有効化
注意点
8.9から、Alma LinuxはソースコードレベルでRHELの完全互換ではなくなっている。これはRedHatのソースコード開示の方針変更により、いわゆるクローンOSをライセンス違反なしで作ることが困難になったためだ。
Alma Linuxはソースコード互換を捨て、アプリケーションレベルでの互換性維持を目指している。
このため、良かれと思ってバグを解決するコードをAlma Linuxが盛り込んでも、RedHatはそれをまだ実施してない、という意味でのソースコード不一致の可能性がある。
RedHatの方針変更によるいざこざについての結論は下記記事を参照。
まとめ
まだ10.xを使っている人は少ないだろうから、9.x、8.xから移行する人はdnfコマンドでできるかもしれないけど、パッケージの依存性に注意だ。移行の評価は欠かせない。
ダウンロードはここから。
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著者プロフィール
irvine
ソフトウェア設計、ストレージ設計を経てクラウドにかかわる仕事をしている、東京郊外在住のエンジニア。
仕事でUS,UK,SGなどの国とかかわる。
自作PC、スマホ、タブレット、AV機器好き。ドラクエウォークはルーチンワーク。Linuxやストレージ、IT業界の動向は興味を持っている。
新しい機器、サービスに興味あり。年数回のレビュー(自腹購入、ご依頼)と発表されて興味があるものの新製品机上レビューをやっている。
2022年はJAPANNEXT様のアンバサダーを務めました。