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動揺が広がるIE11の終了 継続と終了のコスト比較を考える

 

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動揺が広がるIE11の終了 継続と終了のコスト比較を考える

マイクロソフトよりそろそろあるだろうと思っていたアナウンスがされた。IE11ことInternet Explorer11のサポート終了のアナウンスだ。発表を聞いて動揺しているニュースを聞くので改めて考えてみる。
ソフトウェアのまとめはこちら。

IEとは

伝説的なOSであるWindows95は、世間の個人ユーザにインターネットの扉を開いた役割を果たしたOSだ。Windows95の発売を契機に多数の個人ユーザが新たにPCを購入し、電話線にモデムでつないで従量制で通信していた時代に細々とした回線からブラウザに現れるカラフルなサイトに胸を躍らせた諸兄もいることだろう。
その時のIEはバージョン3くらいだったと思う。たしか初めてOSとIEを統合して、独占禁止法などの法令によって欧米からマイクロソフトがたたかれた記憶がある。その後OSとの統合はやめて、第3者のブラウザも使えるようにした。その当時はネットスケープナビゲータが主力のブラウザだったが、その後はFireFoxやChromeが登場していく。

IE11の終了予告

マイクロソフトより、2022年6月15日にIE11のサポート終了になると予告がされた。およそ13か月後にIEは歴史を閉じる。それまでに移行の準備をせよという事だろう。
これを契機にいろいろなニュースを見ている。勤務先のシステムはIE専用なので動く気がしない、とか。まあいろいろあるだろう。自分の場合もそうだと思っている。

IE11終了

IE11終了

出典:マイクロソフト ブログ

IEの功罪

第3者のブラウザが登場していってもIEは依然としてOS提供メーカが提供するブラウザの地位を変えていないので、多くの企業でデフォルトのブラウザとしての地位を確立した。要は企業のIT担当者はわざわざ別のブラウザをインストールしろとユーザには言わないので、最初から入っているブラウザでシステムを作っていった。
ここにIEの良かった点と問題が混在している。

良かったのはIT担当者に対して。ほかのブラウザの提供を考える必要があればテストは対応するブラウザ数分に膨れ上がる。単純計算で2倍3倍だ。ブラウザを変えるのはユーザの気持ちだけで他にメリットがないのであれば、このテストは何も価値を生まない。かけたコストは無駄だ。そうであればIE1つに絞り込むことでコストを抑えることができる。
主に企業内のシステムはこういう理由でIEでしか動かないシステムになっていった。

一方でインターネットの世界では、ユーザはその気持ちで使うブラウザを選ぶ。自分の場合ちょっと前まではIEがメインで、必要に応じてChromeを使っていた。ところがIEではよくJavascriptのエラーが発生して何度もボタンを押させるという手間があった。いい加減にしろ!と思い立ってIEをその日を境に卒業している。
もちろん、さっきの理由でIEでなければ動かないシステムがある。その場合だけIEを起動している。今ではメインはEdge、サブはChromeのままだ。

ほかのユーザはどうだろう。Chromeしか使わない人もいるだろうし、MacユーザならSafariだ。Linuxを使うユーザにはFireFoxが根強くいる。インターネットに提供するサイトはIEだけ、なんて強制はもはやできない時代だ。
しかも、IEの地位が安泰な間に世間はHTML5などいろいろな変革の嵐が吹き荒れ、Chromeなどはそれに合わせて変わってきた。今や世間のサイトはHTML5との互換性が怪しいIEでの動作保証はしない、と宣言するサイトもある。そういう時代だ。

IE亡き後の選択肢

EdgeにはIEモードがあるそうだ。最悪はこの手にすがるとして、いつまでもレガシーなソフトウェアに依存するのもどうかと思うので、まずはEdgeに乗り換えたほうが良いだろう。

どうしても動作しない金融系のサイトなどがある。そういう時はIEを起動すればよい。13か月以内に状況は変わると思う。

そして今のEdgeはChromeとレンダリングエンジンはおなじだ。EdgeでもChromeでも見栄えは大差ない。

Chrome/Edge比較2

Chrome/Edge比較2

いっそマイクロソフトのブラウザを卒業という手もある。Chromeにすれば、AndroidやiOSに入れたChromeと容易にブックマークを共用できる。Macのように途中まで見たページを別のデバイスで続きを読むようなことはまだできないし、当分無理と思うが、まずはブックマークの共用だけでもいいだろう。自分は困っていない。

もしもIEを継続サポートしたら

これはifの話なのでありえないのだが、もしもマイクロソフトが撤回してIE11を継続サポートしたらどうなるだろう。
ベースが30年も前のソフトであり、メンテナンスするにも限界がある。だから最新のHTMLに追従できないのだ。今後のHTML拡張に対しては何もできないだろう。つまりIE非対応のサイトが増えていく。ユーザとしてはIEを使うメリットがないので使わないだろう。例外は社内システムだけだ。

IEが終了したら困る企業がマイクロソフトにお金を払うから継続してくれと言ったらどうなるだろうか。
マイクロソフトはお金に困っているのではなく、人員を別の作業に割り当てたいからIEを終了させたいのだろう。となると、この手は無理で、あるとしたらマイクロソフトに著作権を放棄あるいは自由な利用を承認してもらって、OSSとしてIEを継続サポートすることだろう。
でもこれではIT担当者は嬉しくない。OSメーカの提供するブラウザだから使っていた。OSSになったIEではその前提がないのでインストール作業が発生するだろう。ソースコードの公表で脆弱性も多く判明するだろう。そんなブラウザを使いたがるIT担当者は少ないだろう。

結局

結局IEサポート継続の可能性はないので乗り換えるしかない。サービス提供側はこの1年で新たな作業をこなすことになる。何年も前からわかっていたことだ。ぎりぎりまで動かなかった計画性のなさを反省する良い機会だろう。
IT担当者は今年はCentOS8の終了という大きな問題がある。そのあとはIE11終了なのだろう。
新たなサービス開発よりも運用中の対応に手がかかる。こういう状況を変えていかないと、不具合対応や終息対応だけで多くのリソースが必要な状況が変わらない。困ったものだ。

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著者プロフィール
irvine
 ソフトウェア設計、ストレージ設計を経てクラウドにかかわる仕事をしている、東京郊外在住のエンジニア。
 仕事でUS,UK,SGなどの国とかかわる。
 自作PC、スマホ、タブレット、AV機器好き。ドラクエウォークはルーチンワーク。Linuxやストレージ、IT業界の動向は興味を持っている。
 新しい機器、サービスに興味あり。年数回のレビュー(自腹購入、ご依頼)と発表されて興味があるものの新製品机上レビューをやっている。
 2022年はJAPANNEXT様のアンバサダーを務めました。
 

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