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総務省から3月末時点のMNO、MVNO各社のシェアなどの情報がまとめられて発表された。
MVNO、MNOについてのニュースのまとめはこちら。
電波や郵便を管轄する役所は昔の郵政省、今の総務省だ。それゆえちょっと前に接待問題などがあったりしたが、一部の高官をのぞけば実直な役人が電波、通信、郵便制度を確実に機能するように管轄してくれているのだと思っている。
総務省が定期的にMNOやMVNOの状況をまとめており、3月末の状況がこのほど公開された。
詳細はこちらを直接見ていただくとして、ここではかいつまんで解説する。PHSが終わってしまった今では、移動体通信というと携帯電話くらいしかないと思う。残りは船舶関係か?
大方の認識の様に、移動体通信の回線は需要が行き渡り、20年3月以降は成長が鈍化している。意外にもそれまではまあまあの成長曲線だったんだな。
出典:総務省資料 以下同じ
携帯電話自体は21年3月時点で1億9,512万回線になっている。人口の2倍弱だ。もちろんこの数にはIoTなど人間を介さないエンドポイントも含まれていると思うので、現時点で国民全員が持っているわけではない。
回線数のソースがどこにあるのか興味深いが、MNO4社のシェア状況の図がある。
楽天は20年6月開始となっているが、21年3月時点でシェアはわずか1.5%。まあそんなものだろう。
各社の状況はどうだろう。
16年3月期と比較するとMVNOへ卸している回線をのぞいて、ドコモは40.2%から36.9%と大きく減らしている。
一方でKDDI、ソフトバンクはそれぞれ26.6%、25.3%から27.1%、21.1%になっている。KDDIのみがシェアを増やしている。おそらくIoTだろう。
MVNOを合わせると、ドコモの一人負けのようだ。様々なキャンペーンのためにドコモからの流出が続いた時期があった。
一方でMVNOはどうだろう。回線数は総数で2,406万回線。先の移動体通信の回線数に対して10%程度のシェアだ。MVNOが広く認知されてきたとはいえ、まだまだこの程度のシェアなのだ。
こちらも20年3月を機に成長が鈍化している。
MNOもそうだが、20年3月といえばコロナウィルス真っただ中なので、携帯電話の需要がしぼんだ時期といえる。今後ワクチン接種の状況により再び成長に戻るのではないか。
少ないパイを奪い合うMVNOのシェアはどうだろうか。
以前から強いIIJmio、OCNモバイルONE、楽天モバイル、mineoあたりになり、下図では5位が途中でBIGLOBEからLINEモバイルに入れ替わっている。
図を見る限り4位まではシェアがたいした変動もなく安泰。5位あたりがその時々で状況が変わるという事のようだ。
2021年3月開始の低価格20GB料金プランの影響はまだ入っていない。次回の総務省の発表内容ではMNOの回線数の変動だけでなく、MVNOのシェア変動もありそうだ。興味深い。
なお、総務省の資料には固定回線の状況も書かれている。興味がある方は参照を。
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