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気になるストレージ製品を紹介していくシリーズ。
今回はSynologyのNAS、DS223。
ストレージに関するニュースのまとめはこちら。
NASは国内メーカはHDD搭載済みで販売していることがほとんどだが、海外メーカ、例えばNetGear、ASUStor、Synology、QNAPはHDDレスが通常だ。
自分の用途に応じたHDDを選ぶことができ、無駄なコストをかけなくて済む。
24時間365日稼働が必要なビジネス向けなら、堅牢性、耐久性のある上位ラインのHDDが必要だが、個人ユースでたまにしか電源を入れない、バックアップ用途なら下位モデルのデスクトップラインでもよい。
そういう点でユーザ寄りといえ、しかもいろんな機能がそろっている。
正月に恒例のデータ向けNASの比較を書いているが、来年はそこに参戦できそうなNASがSynologyから登場。DS223だ。
Synologyの2ドライブNASは似たような格好で、性能も大差ないと思われる。実は買ったことはないので、一度試したいと思っているが需要がないので市販のNAS購入はASUStor以来買ってないのだよな。
一般的なNASが持つバックアップ機能、クラウド変おバックアップ、USBドライブへのバックアップのほかで特徴と思えるものをあげていく。
個人ではなくSOHOあるいは小企業向けと考えるが、複数拠点に設置したNAS間でコンテンツを同期させ、高速にアクセスできるようにする。いわゆるレプリカ、クローンだ。
複数拠点と書いたが、負荷が高い場合は1拠点内に複数のNASを置いて負荷分散する手もある。
同期することでデータを重複して持つので容量は減るが、冗長構成とも考えることはできる。壊れたら納期にかかわるような仕事の場合は有効だろう。
一般的なNASはLinuxなどのOSで作られている都合で、ファイルシステムはEXT4あるいはXFSであることが多い。普通に使われているものなので性能面では問題ないが、データの保護という点ではバックアップなど別の手段を設ける必要がある。
その点、DS223で採用されているBtrFSはデータ破損を修復することができる。スナップショットによりロールバックが可能だ。
もちろんスナップショットのための領域を確保する必要があるが、複数人でファイルを編集するような仕事では容易に戻すことができるシステムが必要であるし、万が一の故障に対するバックアップ機能も必要だ。ある程度性能を犠牲としても作り直すよりははるかにましなので、業務に使う人ほど気にすることだろう。
他社のNASでBtrFSを採用しているメーカはなかったと思う。思い違いかもしれないのでまた調べておこう。
またスマホなどにアプリを登録することで、スマホで撮影した写真、動画を自動でNASにアップロードすることもできる。スマホが壊れる前に回収できれば最小限のダメージで済む。
工事現場などでは写真撮影にスマホを使っている。万が一写真がなければだれがその傷をつけたのかわからないので責任を負わされる、なんてこともありそうだ。
必要な人にはとても必要な機能だ。また個人でもこの機能は重宝するだろう。自分はOne Driveにアップロードするが、容量が限られているのでクラウドに料金を払いたくない人はこのような仕組みでNASに自動アップロードできるとよいだろう。
確かASUStorのNASにもあったし国内メーカにもあったと思う。監視カメラの動画情報をNASに記録する。DS223では20台まで接続できる。
監視カメラはクラウドのサービスでもある。NASではなくクラウドに送る方法だ。
この辺りは経験がないのでどちらが良いかわからないが、大量のデータを保管したいのであればNASが良いだろうし、カメラの台数が少なければどこからでも動画を閲覧できるクラウドのサービスが良いだろう。(NASの場合は設置場所以外で見ようとするといわゆるNAT越えのようなことをしなければならないので面倒だ)
SynologyのWEB上に性能データが掲載されている。
DS223に関するものがいくつかあるが代表的なものを紹介する。
このデータは、データのバックアップ/復元、大きなファイルの複製、またはメディアファイルのストリーミングといったデータアクセスが順次に行われる想定での、共有フォルダーと複数のPCの間でのピークデータ転送速度を測定したもの。枠で囲ったところがDS223で、Readが112.59、Writeが112.52MB/sだ。
NICが1Gbpsなのでまあまあ理論値に近い値になっている。
左の2つが倍くらい出ているのはチーミングかもしれない。
このデータは、ファイルサイズが1MB程度の文書や写真など、複数の小さなファイルがデータバックアップのために転送される想定での、共有フォルダーと1つの Windows PCの間での双方向データ転送速度を測定したもの。ランダムアクセスに近い方法と思う。枠で囲ったところがDS223で、Readが80.18、Writeが67.49MB/sだ。
HDD2台構成なのでRAID1で設定しているのだろうと思うが、Writeはどうしても遅くなる。HDDの性能限界にきているのかなとも思う。
この2つのデータをみると、RAID-Zで構成したNAS4Free(データ4本、パリティ1本)の性能と大差ない。NAS4Freeのランダムアクセスは悪いが、これは使い込んでいるせいかと思う。
使うHDDの種類、グレードにもよるが、個人用途のバックアップよりもSOHO、小企業のNASを止められない業種やバックアップを必ずとって復元できる備えが必要な用途にぴったりだ。個人用としては使わない機能が多くもったいない気がする。
DS223と例えばWDの8TB Blue(WD80EAZZ)を組み合わせてRAID1を構成すると、7万円ちょっとで8TBのプライベートクラウドができる。個人でも重要なデータや写真はあるので、バックアップ用途に備えるのもありだろう。
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