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総務省のWGにて競争ルールの検証についての検討されてきたが、その報告書案が掲載されている。
そこでは携帯電話の端末価格値引きの新ルールの提言があり、おそらくこのまま新ルールになりそうだ。
MVNO、MNOについてのニュースのまとめはこちら。
総務省のもとで、業界団体が集まって電気通信市場検証会議 競争ルールの検証に関するWG を開催している。
ここの報告案がここに掲載されている。
ここでは携帯電話の端末価格の値引きについての話が載っているのでまとめる。
まず通常の販売における上限額は現在は2万円だ。ところがおかしなことに、1円端末があるし、iPhoneなどの高い機種は半額になったりしている。
明らかに2万円を超えた値引きがありそうだ。
後述するがいろいろな例外があり、それらを組み合わせて大きな割引を提供しているらしい。(中にはそうではなくて、指導を受けた例が過去あった)
2万円という値引きルールが形がい化している。そう思ったのか、もっと値引きしたい事業者がいるのか、上限の見直しが話されていたようだ。
今回の方向では、これを4万円に引き上げることが妥当と書かれている。その理由としてMNPによる事業者の移動が2年縛りなどの契約がなくなって自由になり、またSIMロック解除による事業者縛りもなくなったからという。
平均的な収益から計算して、3年で4万円くらいの端末値引きの補填ができるだろう、と計算されている。
しかしながら今の2万円を一律4万円にすると、1円端末、転売の問題がなくならないことを配慮し、以下のルールになった。
これにより高額な機種は今後値引きが4万円まで増額されそうだ。
今までも上限が2万円であっても例外的におーばしている場合があった。不良在庫の処分、安い端末、周波数転用による移動促進のためだ。
端末が人気がなくて大量に余ってしまった、でも処分しようにも値引きは2万円まで、では全く売れないだろう。まわりまわってユーザにその処分費用の負担が来る。
それは回避したいところなので、特例で、製造中止になって1年の機種は半額まで、2年は8割まで値引きできることになっている。
この特例は今回の方向でも変更されていない。
もともと価格が2万円しない端末に対して2万円の割引をするとキャッシュバックになってしまう。これを始めると昔の一家でMNPすると10万円キャッシュバック、といった慣習に戻ってしまう。
このため現在では2万円を超えない機種はその価格までの割引しか認められていない。これは変更されないようだ。
昨年春のau、来年早々のソフトバンクが3Gを終了する。終了した周波数帯域は5Gに転用されていく。いくつも異なる世代を管理するよりはまとめたほうがコストが下がるので、キャリア側はそうしたい。でもユーザは使い慣れた機種を変えたくない。
そんな時に上限額をさらに上乗せして、端末が割り引かれる。auでも毎月のようにDMが来ていた。今のソフトバンクの3Gユーザもそうだろう。
報告案では、この特例は将来的には廃止すべきだが、現在5Gへの転用でやっているのでこれは継続してよいとなっている。
ドコモの3G廃止のとき、あるいは4Gを廃止して6Gに移行する時にはないかもしれない。
昨今の端末価格が高いので値引きが増額になるのはありがたい。一方でその原資は月々の通信料金であることを考えると、以前の状況に戻りつつある。
最近発表されているMNOの新価格サービスはどれも値上げが見え隠れしている。法律の範囲内で値上げをしていくということなのだろう。
経営が傾くような安いサービスは困るが、毎年端末やMNOを変えるユーザだけが優遇される状況はもっと困る。
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