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往年のゲーミングPCであるX68000が復活するニュースがあって、約1か月。
やっと開発元から詳細な情報が出てきた。
PC、周辺機器についてのまとめはこちら。
公表が遅れたが、開発元が今後の開発予定を発表した。
リンク先の情報を参照してほしいが、ロードマップによればX68030で終わった歴史の先まで見据えているそうだ。CPUを変えないと苦しそうだろうなぁ。
最近のファミコンミニなど懐かしのゲーム機の復刻版のように、X68000Zは想像通り68000エミュレータを内蔵したPCのようだ。
おそらくベースはインテルアーキテクチャのCPUで、その上にエミュレータを載せて動かしているのではないかと思う。
もしかしたらラズベリーパイのエミュレータなのかもしれない。
エミュレータとは、ここでは異なるCPUで作られたソフトウェアを別のCPU上で動かすファームウェアのことだ。今回の例ではモトローラ(今ではスマホだけのメーカだが、当時は半導体を作っており、インテルといい勝負だった)のCPUをインテルなどのCPU上でソフトウェアを動かすものだろうと想像する。
ちなみにモトローラとインテルはCPUのアーキテクチャが全く異なるのでエミュレータを作るのは非常に大変だった。機能はできても性能がとても追いつかない。そういう印象だった。
なぜそうなるかというと、エミュレータはプログラム上でオリジナルのPCの動きをそっくり真似る。これはCPU内の演算だけでなく、I/O、例えばビデオ出力も真似るのだ。
BIOSのシステムコールがあれば、それに対応するライブラリの開発も必要になる。
このような膨大な作業があるので、個人で作るのは無理、企業はもうからないので作らない、という風潮だったな。
しかし時代は21世紀。CPUの処理は大幅に上がり、1980年代のPCの再現は難しくなくなったのだろう。あとは権利の問題だ。著作権などを開発元が交渉して許可が下りたのだろうと思う。
近年の1980年代、1990年代ブームもあって、ゲーム機がいくつも復活している。そんな中で高価なファミコンとまで呼ばれたX68000も復活する。
開発元の発表によれば、どうやら現状はまだモックアップに近い状況でまともにソフトウェアは動かないのかもしれない。
このため、OSSではないのだが、広くテスタをボランティアで集めて改良し、品質を良くしようとしているようだ。
それがHACKER’s EDITIONだ。
一般的な定義ではこのバージョンはα版といえる。バグは多数残り、仕様変更もまだまだ多数出る。リリース日はまだ確定できない段階だ。
そのような状態の試作機をボランティアにばらまいて、ソフト作成や品質向上を目指しているようだ。
11月30日まで、HACKER’S EDITIONの募集をしている。当選すると試作機が無償貸与されて、ソフトウェアのテストの依頼があるようだ。
応募には条件があり、すべて条件を承諾できるあるいは当てはまる人のみが応募可能だ。
自分はすべてに合意できるが、規約に載っているテスト期間終了後の試作機の返還が気になったのでやめた。
つまりテストは存分にしてください、バグ出しが終わったら本体を返してくださいということのようだ。
それがオープンソースソフトウェアとして世間に配布されるものならいいのだが、一企業が開発して販売する製品のものに対して、無償の労働提供を募集しているように思える。
その点を理解して応募する必要がある。
製品が順調に作られて販売に至ったら、また購入を考えよう。
しかしこの絵、懐かしいキーワードだらけだ。
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