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【CentOS後継】CentOS後継に名乗り出るAlmaLinux インストールその後(2) 一方でRHELの状況

 

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【CentOS後継】CentOS後継に名乗り出るAlmaLinux インストールその後(2) 一方でRHELの状況
 

年末に迫るCentOSの終了によりその後どうするかを関係者が気に病んでいるが、
Alma Linuxというディストリビューションが後継に名乗り出て、人気が出てきているようだ。
実際にインストールして移行してみてわかったことを前回書いた。
社会を支えるインフラになったLinuxのまとめはこちら。

連載記事はこちら
  

この記事のポイント

  • Alma LinuxのRC版をインストールして、CentOSのパッケージとの差分を確認
  • 問題がありそうな差は見つけられなかった(当たり前だが)
  • 本家のRedHatは新たにRHELを無償提供する新プランを提供開始

 

Alma Linuxとは

先日書いたようにCentOSの後継に名乗り出たAlma Linux。CloudLinuxという会社が提供すると宣言している。
詳細は下記リンクを参照。

Rocky Linuxの状況を最近見ていないが、Alma Linuxは2021年第1四半期のリリースをめざして着実に
進んでいるようだ。今日は正式リリース前のAlma Linux 8.3 RCを使って実験してみた。

実験の結果

前回はこちら。

前回は2つの仮想マシンを用意して、

  1. CentOS 8.3をいれてAlma Linuxにアップデート
  2. Alma Linuxを最初からインストール

という2パターンでやってみた。前者は更新はできたが、推奨手順では失敗。
調べてその前の手順でやってみて何とかAlma Linuxに更新できた。

今回はその続きを書く。

CentOS8

CentOS8

2つのVMを手に入れて、気になるのはその構成だ。
2の方法で作ったものは1と同じものなのだろうか?
CentOSのサポートが切れてしまうパッケージがAlma Linuxに置き換わってくれているのだろうか?
とても気になるところだ。

このため下記手順で入っているパッケージ、つまりRPMを比較することとした。

yum update
rpm -qa |sort

パッケージを更新し、インストールされているパッケージのリストを作成した。
2つのリストを比較する。

RPMパッケージの比較

2つのリストをdiffコマンドで比較する。
すると下記のような差分が出た。

Alma Linuxを素からインストールしたものにあったパッケージ(複数個で構成されている似た名前のものはまとめている)

abrt
almalinux-logos-httpd
anaconda
blivet
dnf-plugin-spacewalk
dotnet
enchant
iwl3945-firmware
iwl4965-firmware
keybinder
langtable
libblockdev
libreport
libtar
libtimezonemap
lttng-ust
lz4
metacity
ndctl
pcp
policycoreutils
python3関連
rhn
satyr
selinux-policy
setools-console
tigervnc-server
xmlrpc-c

CentOSから更新したものにあったもの

alsa-sof-firmware
cldr-emoji-annotation
enchant
fuse3
google-noto-emoji
gpg-pubkey
grub2-tools-efi
gtk2-immodule-xim
gtk3-immodule-xim
ibus
kpatch
kyotocabinet-libs
langtable
libhangul
libkkc
libpinyin
libzhuyin
m17n
marisa
nvme-cli
pcp-export
python3関連
skkdic
unicode-ucd
virtio-win

比較結果

明らかにAlma Linuxのものと思えるものもあったが、結構え、これが何でないのと思えるような名称の
パッケージが散見した。これはどういう意味なのだろう?
もちろん足りないパッケージはあとからyumコマンドで追加できる。でも
同じ構成にしたはずなのになぁ。

不安、不信感、そういう気持ちがないまぜになりながら、Cloud Linuxがコミットした1Qのリリースは近づく。
果たしてどのくらいの完成度なのか?CentOSの後継として十分なのか?
ソフトウェアを動かした互換性テストの報告はないのかな。

一方で本家の状況

CentOSを提供してきたRedHatが若干方針を変えてきている。
もちろん、CentOSについての方針は変わらない。本家のRHELの方だ。

RedHatは新たに「Red Hat Enterprise Linux(RHEL)for Open Source Infrastructure」を無償で
提供すると発表した。
利用条件は、非営利の組織やプロジェクト、コミュニティ、標準化団体などだ。
つまり営利目的の団体、企業は使えない。うーむ。

一部のユーザには今回の発表で救済されるかもしれないが、多くの企業に属する開発者には使えない。
製品を有償のRHELで出し、開発は予算の都合でCentOSでって、ことは良くある話だ。
もちろん先の記事にあったように、開発チームは16台まで無償版をインストール可能であるが、
それでは都合が悪いプロジェクトも多いだろう。

RedHatの提案は残念ながらCentOSを失う開発者たちのためになる提案にはなっていない。
以前も書いたが、

CentOSの廃止という決断が後に凋落のトリガを引いた、とならなければいいが。

この予感が現実的になるのではって、気がしてきている。

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著者プロフィール
irvine
 ソフトウェア設計、ストレージ設計を経てクラウドにかかわる仕事をしている、東京郊外在住のエンジニア。
 仕事でUS,UK,SGなどの国とかかわる。
 自作PC、スマホ、タブレット、AV機器好き。ドラクエウォークはルーチンワーク。Linuxやストレージ、IT業界の動向は興味を持っている。
 新しい機器、サービスに興味あり。年数回のレビュー(自腹購入、ご依頼)と発表されて興味があるものの新製品机上レビューをやっている。
 2022年はJAPANNEXT様のアンバサダーを務めました。
 
 

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