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Googleが日本のスマホ決済サービスを買収するニュースがあった。
QR決済?ん?Google Payとの関係は?ちょっとひも解いてみる。
Googleはpringの公開株式を株主から買い付けて、子会社にする。
pringは親会社のメタップス、日本ガス、ミロク情報サービスなどが株主となっており、各社がGoogleに保有する株主を売却したようだ。
Googleはpringを使って日本の金融サービス、スマホ決済サービスに参入するつもりなのだろうけど、あれ、Google Payがあるじゃない?
どういうことなんだろうか。
Android PayでローンチしたGoogle Payは、2015年にUSで開始された。以後、順調に対象国を拡大していっている。
日本では2016年末に開始となってもう5年弱だが、決してシェアは多くはない。
2020年2月の資料だが、日本国内の非接触決済方法のシェアがわかる。
一応、Google Payと書かれたものが2位にある。Suicaだ。日本製のスマホの場合はNFCではなくおさいふケータイで直接アプリをインストールして使うので、ここで書かれている2位のシェアのほとんどはGoogle Payではなく、単体のSuicaと思われる。率で行ったら10%もないのではないだろうか。
ほかにはGoogle Payと書かれたものがないので、散々な状況と思われる。そのくらい日本の国内市場はおさいふケータイ一色だ。
近年はQR決済が興隆し、Suicaなどおさいふケータイ方式を脅かしている。Google Payはこのままではサービス終了になりかねない。
諸外国の状況は情報がないのでわからないが、少なくとも日本ではGoogle Payはサービス終了寸前だ。
この状況が諸外国でどうなのかは分からない。その前提で日本の中だけで書くと、Googleは日本のこの状況を良しとせずテコ入れをしたいのだろう。
単に決済手段を提供するだけでは、PayPayのように大量のポイント還元、つまりコストを出さないとシェアをとれない。
Googleがスマホ決済手段をどのくらい重要に考えているか次第だが、そこまでやるつもりはないようだ。
代わりに考えたのは、Google Payの利便性を拡張することではないだろうか。
ほかの非決済手段と同様に、単に決済手段を提供するだけでは分がない。このためpringの資金移動手段に注目したのではないか。
自分は使っていないので今回調べて分かったが、pringはいわゆる割り勘払いを解決するような手段だ。
pringは銀行口座と紐づけることも、紐づけないことも可能だが、紐づけることでその口座に出金が可能になる。
なお、紐づけない場合でも身元の確認ができれば、セブン銀行のATMで出勤が可能だそうだ。
また割り勘対応と書いたように、ユーザ間で手数料なしでお金のやり取りができる。飲み会に出席した人全員pringをインストールしていれば、自分の銀行口座から入金して割り勘をpringで支払い、代表で払った人はpringから自分の口座にもどすことができる。
個人間の金銭のやり取りが銀行を介することなくできるので、振込手数料がかからないとか、窓口の空いている時間帯に行かなければならない(という人はもう少ないと思うが)という事もなくなる。
シェアが取れれば、皆が便利になるサービスと思えた。
pringのサービスによる金銭の受け渡し機能と、Google Payの非接触決済手段の融合でどのようになるか。
同様のサービスはPayPayがユーザ間の移動手段を提供している。割り勘機能があるが残高を銀行口座にもどす方法はないようだ。
ほかにはないサービスの提供でGoogleは一気にシェアを取りに行くのだろうか。
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