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自分にとっては「意外」なのだが、知る人ぞ知る人事なのかもしれない。
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CESが開催されていることにインテルから発表された。
インテルのCEOといえば、記憶に強く残るのはちょっと前までやっていたクルザニッチ氏かな。
名前がイタリア系なのか印象に残っていた程度であるが、2013年~2018年というインテルが強い時期に
CEOであったので、よく名前を見たという事だろう。
スキャンダルで辞任し、スワン氏に交替した。
そのスワン氏が昨今のインテルの凋落ぶりの責任を取らされてか、辞任する。
その後任には自分もよく名前を知る人が就任する。パット・ゲルシンガー氏だ。
え、誰って?
あのVMwareのCEOとしてVMware製品群を躍進させた人だ。
Windows8の頃から使っている人にはHyper-VというソフトウェアがProバージョンに入っていることを
知っているかもしれない。これは仮想化ソフトウェアだ。
このソフトウェアを使うと、PCの中にもう1つPCを作ることができる。これを仮想マシン(VM)と呼ぶ。
2つ起動したらさらにもう1つだ。
起動するには普通のPCの様にCPU(コア)とメモリ、ストレージが必要なので、最小限のハードウェアで
構成したPCでは使い物にならない。これを使うため、自作PC7代目のJisaku7ではRyzen 5 3600と
メモリ32GB、VM専用のSSDを用意している。
参考までにJisaku6の時の記事。
で、MicrosoftはHyper-Vという商品を作ったが、業界の先駆者は1999年にから提供しているVMwareだ。
VMwareのおかげで様々なプライベートクラウドが作られている。
最近ではamazonが提供するクラウドであるaws上にVMwareを作る、VMware Cloud on awsなんてものまである。
専用線でプライベートクラウドとawsをつなぐことで、プライベートクラウドとaws間をVMが行ったり来たりでき、
季節性のある小売業は処理能力が足りない時だけaws上にVMを追加して、サーバダウンを回避して
販売数を増やすことができる。
季節で稼働率が変動する最たる例は確定申告のサイト、e-taxだろう。2月中旬~3月中旬という期間だけ
アクセスが集中し、他はたいしてない。その期間の処理を賄うために設備を買うと、他の11か月は
設備を遊ばせるだけでもったいない。クラウドの発想はここにある。
クラウドという便利なITインフラができたのも、VMwareに代表される仮想化のおかげだ。
VMwareの活動は年に1回のvForumなどで知ることができる。
自分が意外と思ったのは、ゲルシンガー氏の前歴を知らなかったからだ。
実はインテルの初代CTOを務め、その後VMwareのCEOになったそうだ。CTOというくらいなので技術畑の
ひとだ。ほかの外人と比べて派手さがないなと講演を聞いていて思ったのは、技術者だからだとわかった。
インテルはいま、生産技術の向上がAMDに追い付かず、経営状況が危機に陥りつつある。
5Gチップ事業に続きNAND事業を売却する。残っているのはCPUくらいか。
今後のインテルを支えるCPU。しかし生産技術がAMDに追い付かないため苦境に陥っている。
以前のCTOをCEOとして迎え、技術にシフトした経営を考えるインテル。
AMDもそういえばCEOの肩書にはPh、つまり博士だった。
これでAMDと互角になるのか?かつての巨人が今後どうなるか注視したい。
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