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【CentOS】後継まとめ 2023年5月

 

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【CentOS】後継まとめ 2023年5月
 

IT業界では、OSの選定はちょっと悩むところ。
OSの第一人者だったCentOSがサポート終了になって後継問題が発生した。1年半経った現状を振り返る。

CentOS後継問題のまとめはこちらから。

連載記事はこちら
  
  

発端

半年前の前回の記事はこちら。

RedHat Enterprise Linux(RHEL)を提供するRedHat社が2020年12月に突如発表した。
当時提供していたCentOSのサポート期間を変更し、CentOS8は2021年12月に短縮された。

それまでのCentOS8は終了し、CentOS Streamは継続する。しかしCentOS StreamはFedoraのようにRHELよりも先行したパッケージ取り込みを行うディストリビューションなので、RHELクローンであるCentOSの立場と異なる。

世界中のITエンジニアが困惑する中で、2つのプロジェクトが始まった。CentOSの後継として今や着々とシェアを伸ばすAlma LinuxとRocky Linuxの状況を書く。

Alma Linux

CentOSの後継を自任するディストリビューションの代表は2つ。Alma LinuxとRocky Linuxだ。
Alma LinuxはCLOUD LINUXが支援する。CLOUD LINUXは独自にCentOS8の延長サポートを提供している。
Alma Linuxの特徴は、ベータ版も正式版も提供開始時にブログに書いてくれているので見つけやすい。
実際に最近の8.8、9.2のリリースではベータ版開始時も記事を書いている。

そして、いろいろなパートナーがいることで、CentOSの代わりを探す話になった時に、最初に名前が上がるという印象だ。
初期のころにインストールしてパッケージ差分を調べた記事はこちら。

Rocky Linux

対するRocky LinuxはAlma Linuxが企業のサポートをベースにしているのに対して、コミュニティの力だけで成立しているイメージだ。
もちろんRocky Linuxもいろいろなパートナがいて徐々にシェアを伸ばしているイメージだ。

Alma Linuxと異なって、ベータ版の提供開始は公開していないのかブログを見てもわからない。1万人といわれているコミュニティ内でのみベータ版を提供しているのかもしれない。
そしてコアなメンバが集まっているのか、本家RHELもAlma Linuxも見つけてなかったバグを見つけ、RHELに報告している。(詳細は9.2の記事を参照)

Alma Linuxのような派手さが見えないが、地道に着実に進めているように思える。
8.8、9.2のGA時の記事はこちら。

初期のころにインストールした記事はこちら。

CentOS後継のこれから

CentOSは今でも7.xは提供されている。が、サポート期限は2024年6月末だ。あと13か月だ。
となると、そろそろCentOS7を商用システムやサービスで使っている人は気が気でないはずだ。(あるいは発注元は気にしてないかもしれないが)
CentOS7の延命策は基本的にはないので、順当にCentOS8後継の上記Alma LinuxかRocky Linuxに乗り換えていくのだろう。あるいは8を超えて、9に一気にいくてもあるが、鬼門のSELINUXのDisableができないので、要注意だ。
しばらく延命するだけであれば、8を選択するしかなさそうだ。9にしたら開けてはいけないパンドラの箱を開けてしまうかもしれない。13か月では間に合わないかもしれない。
RHEL8のサポートは2029年5月末なのでまだ6年使える。またAlma LinuxはElevateを用意しており、簡易的にバージョンアップができる可能性がある。

Alma LinuxとRocky LinuxはどちらもRHELクローンなので本質的には同じものだ。今後はそれぞれの特徴を出すような+αが添付されていくのかもしれない。

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著者プロフィール
irvine
 ソフトウェア設計、ストレージ設計を経てクラウドにかかわる仕事をしている、東京郊外在住のエンジニア。
 仕事でUS,UK,SGなどの国とかかわる。
 自作PC、スマホ、タブレット、AV機器好き。ドラクエウォークはルーチンワーク。Linuxやストレージ、IT業界の動向は興味を持っている。
 新しい機器、サービスに興味あり。年数回のレビュー(自腹購入、ご依頼)と発表されて興味があるものの新製品机上レビューをやっている。
 2022年はJAPANNEXT様のアンバサダーを務めました。
 
 

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