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2Qの四半期決算が発表される季節になった。ゲーム業界のガリバーである任天堂も例外ではなく、7-9月の決算を先日発表した。
任天堂スイッチについてのまとめはこちら。
任天堂のWEBサイトに掲載されている。
売り上げ、営業利益、経常利益がFY22Q1-Q2より上げた。売り上げと営業利益は微増だが、経常利益は36.5%増と大きく上げている。
急激な円安効果か。
連結売上は、これも前年同期比で上げている。唯一下げたのは、モバイル、IP関連収入で、スマートデバイス向け課⾦収⼊が減少したためとのこと。
ゲーム専用機は上げているが、これは円安効果だ。実際には半導体調達の問題で生産台数が減少している。(後述)
売上総利益は前年同期比で+5.1%と上げている。
うち、ハード売上高は-4.8%で利益が薄い有機EL版がラインナップに入ったことと、半導体不足による調達価格の上昇だろう。
営業外収入が大きく上げた。前年同期比で+514.5%、実に1032億円にもなっている。これのうち、764億円は為替による差益だ。
他はおそらく訴訟などの利息であろう。
では、年度末の業績はどうなるか。
表の下にあるように、ハードウェアの出荷台数を200万台減らして1,900万台に見直している。
これはスイッチの人気の陰りではなく、半導体部品調達の影響が改善しつつもまだ影響があるためだ。
ただ、そろそろスイッチの次世代機が欲しいところだろう。
このQ1-Q2の期間でのスイッチの販売台数は、昨年に比べて下げている。668万台だ。
内訳は旧来からのスイッチ、スイッチライトが大きく下げ、有機ELモデルが大きく増えている。これは当然のことだろう。
スイッチライトの減少は、需給の改善でスイッチライトしか買えない状況ではなくなったので売れなくなったのか、スイッチライトにある制約では遊べないゲームのためか。
あとは有機ELスイッチは特定のソフトウェアの組み合わせのセットモデルで売り出され、人気が出ている。こっちに購買意欲が向いて、旧機種が売れなかったのかもしれない。
代表的な売れたソフトは、スプラトゥーン3(790万本)、スイッチスポーツ(615万本)、マリオカート8(307万本)、星のカービィ ディスカバリー(261万本)だ。
ミリオンセラーになったゲームは15本だ。
任天堂の業績は昨年に比べてあげてきているが、半導体調達問題が不安リスクだ。ゲームの販売は人気タイトルが出たら売れるが、そうでなければ下げ基調に思える。
3Q,4Qで人気のあるタイトルが出るかどうかで、任天堂の業績が決まりそうだ。
資料のP.19に発売予定の一覧があるが、大きな人気を呼びそうなものは見当たらない。任天堂にとってはこの半年は正念場なのかな。
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