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RHEL互換Linuxの混迷が続く。今度はAlma Linuxではなく」Rocky Linuxから反抗ののろしが上がった。
なんとSUSE、ORACLEと組んで新たな団体を立ち上げる。
社会を支えるインフラになったLinuxのまとめはこちら。
RedHatとしてはビジネスに何の益をもたらさないクローンOSは不要と判断したようだ。その一環がCentOS8の突然の打ち切りだったのだろう。
RedHatがソースコードの公開の制限をすると発表したのが6月末。
その動きを受けて交渉したがRedHatの態度は変わらず、Alma Linuxは動作互換を目指すことになった。
この記事の中で、ORACLEがRedHatを非難し、SUSEが新たな互換OSを立ち上げると発表していることを書いている。
今回はその動きの進展があったことを書く。
Rocky Linuxを運営するCIQ、ORACLE、SUSEの3社は、Open ELAを設立した。
発表の要旨は下記の通り。
Rocky LinuxはRHELとソースコード互換を維持すると宣言している。
SUSEはRHELとは異なる流派で実績があるLinuxディストリビューションだ。RHELに代わって業界を取りたい思惑があったのかもしれない。
ORACLEは独自にRHEL互換のORACLE LINUXを提供してきたが、今回の件で嫌気がさしたのかもしれない。ソースコードを入手できない以上はORACLE LINUXを提供する手段がない。
ORACLE自体はLINUXの提供はDBのためだけにあるといっていい。主力製品のDBを安定的に運用するためにOSが必要なだけで、ORACLE LINUXに代わってORACLEの意向を聞いてくれるベンダがあればそれでいいのだろう。新しいLinuxの正式な認証クラウドをOracle Cloudにしたい思惑があるのかもしれない。
Open ELAの目的はRHELとのソースコード互換を保つLinuxの提供であるが、RedHatの主導するディストリビューションから離れて業界を牛耳りたいのかもしれない。
ORACLEのDBがRHELでの動作を認証しない、といった瞬間にRHELの売り上げは激減するだろう。
動作レベルでRHELとの互換を目指すAlma Limnuxに対して、RHELに代わる可能性を持つディストリビューションの立ち上げに踏み切った3社。
この動きがRedHatのかたくなな態度にくさびを打つか、あるいはRedHatは下り坂を転げていくのか。
今年後半のOpen ELAのリリースを見てしばらくしたら情勢がわかってくるだろう。
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