IrvineのもっとPC自作日記
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【CentOS後継問題】CentOS後継に名乗り出るRockyLinux RCをインストールしてみた

 

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【CentOS後継問題】CentOS後継に名乗り出るRockyLinux RCをインストールしてみた
 

CentOSの後継に名乗り出たAlma Linuxは無事3月末に正式版をリリースした。一方でRocky Linuxは2Q中にリリースするというスケジュールを公表していたが4月末にRC版がリリースされた。早速インストールして確かめてみた。
社会を支えるインフラになったLinuxのまとめはこちら。

連載記事はこちら
  

この記事のポイント

  • CentOSの後継に名乗り出たRocky LinuxがRCをリリースした
  • パッケージリストを精査したが、Alma Linuxと大差ない。おそらく問題ないだろう。

 

Rocky Linuxの現状

前回書いたように4月末までにRC版、つまりリリース候補版を出すという計画が発表されていた。

ひさびさ見たら確かにリリースされたいた。

Rocky LinuxRC版

Rocky LinuxRC版

早速ダウンロードして仮想マシンにインストールしてみた。
ダウンロードしたのは上図から得た Rocky-8.3-x86_64-dvd1.iso で、ファイル名にはRCなどの名称は特に入っていない。手が回らないのかな?

OSのインストール

いつものように自作メインPCのJisaku7のHyper-V上に仮想マシンを作成。2コア、2GBで作成している。早速インストールしてみる。注意点はLinuxは今でも第1世代の仮想マシンを選択するってところかな。
参考までにUbuntuはこちら。

Rocky LinuxRC版

Rocky LinuxRC版

仮想マシンを起動するとこのような画面が表示される。Iを押すか暫く待つとインストールが開始される。

Rocky LinuxRC版

Rocky LinuxRC版

続く画面は基本的にCentOS、Alma Linuxと同じだが、異なる点が2つ。左のロゴと右上のPRE-RELEASE/TESTINGという表記だ。Alma Linuxは右上の表記はなかったと思う。

Rocky LinuxRC版

Rocky LinuxRC版

RC版であることから注意書きが表示された。親切だなぁ。Alma Linuxで表示されていたかは覚えていない。

Rocky LinuxRC版

Rocky LinuxRC版

CentOS同様に各種設定をするパネルが表示される。Alma Linuxも同様だった。以下のように個々の設定を進めていく。

Rocky LinuxRC版

Rocky LinuxRC版

まずはネットワーク設定。固定IPアドレスにしたいのでIPv4の設定をする。先日のUbuntuは表記が良くわからなかったが、こちらは慣れ親しんでいるので直感的にわかる。

Rocky LinuxRC版

Rocky LinuxRC版

左下のホスト名を設定する。右上のスイッチをオンにするのを忘れずに。設定が終わったら左上の完了ボタンをクリックする。

Rocky LinuxRC版

Rocky LinuxRC版

次にベース環境と追加ソフトウェアを選択する。前回のAlma Linuxで選択したのと同様に、GUIを使うサーバをベースとして選択し、追加は全てのソフトを選択した。

Rocky LinuxRC版

Rocky LinuxRC版

rootユーザのパスワードを設定し、追加で登録するユーザを設定する。Ubuntuではrootユーザが無効になっているので若干異なる。

Rocky LinuxRC版

Rocky LinuxRC版

一通り設定するとこのようになる。インストールが開始される。

Rocky LinuxRC版

Rocky LinuxRC版

Rocky LinuxRC版

Rocky LinuxRC版

しばらくかかってインストールが終わる。右下の再起動ボタンをクリックして再起動する。

ログインとユーザ設定

Rocky LinuxRC版

Rocky LinuxRC版

再起動するとまずこの画面が表示される。これはAlma Linuxも同じだったと思う。ライセンスに同意することでログイン画面に進むことができる。

Rocky LinuxRC版

Rocky LinuxRC版

表示されるのはEULAであり、OSがGPL v2であることが書かれている。また無保証であることもOSSなので書かれている。

Rocky LinuxRC版

Rocky LinuxRC版

やっとログイン画面が表示される。先ほど作ったアカウントでログインできる。

Rocky LinuxRC版

Rocky LinuxRC版

ユーザごとに言語を選択できる。Alma Linuxもそうだったように思う。このあたりはCentOSと同じなのだろう。

Rocky LinuxRC版

Rocky LinuxRC版

ユーザごとにキーボードを選択できる。リモートで使うことが普通になった今では海外の人と日本の人が同じサーバにアクセスする場合、キーボードの問題が発生する場合がある。sshでアクセスする分には関係ないが、リモートでKVMを使うような場合は問題になる。ユーザごとに切り替えられるなら助かる機能だ。

Rocky LinuxRC版

Rocky LinuxRC版

先の画面でプレビューをクリックするとこのようにキーボードの配置図が表示される。選ぶ助けになる。

Rocky LinuxRC版

Rocky LinuxRC版

プライバシーの設定を行う。

Rocky LinuxRC版

Rocky LinuxRC版

オンラインアカウントの設定ができるがスキップ。

Rocky LinuxRC版

Rocky LinuxRC版

以上で設定が終わる。

RPMパッケージの比較

Alma Linuxで行ったように比較を行う。Rocky LinuxではCentOSからの移行についてのアナウンスがまだ出ていないようなのでRocky LinuxとAlma Linuxの単純な比較をする。比較方法はインストールされているパッケージの種類で行う。前回と同様に下記コマンドで調べた。
yum update
rpm -qa |sort

Rocky Linuxはyum updateでは更新すべきパッケージはないと表示された。このため、現状のRocky Linuxと4月初旬の頃に調べたAlma Linuxのパッケージ一覧を比較する。

パッケージ名に些細な差分があるものを除くと、下記が差分として出てきた。

Rocky Linuxのみにある
alsa-sof-firmware-1.5-2
cldr-emoji-annotation-33.1.0_0-1
enchant-1.6.0-21
fuse3-3.2.1-12
google-noto-emoji-color-fonts-20180508-4
google-noto-emoji-fonts-20180508-4
gtk2-immodule-xim-2.24.32-4
gtk3-immodule-xim-3.22.30-6
ibus-hangul-1.5.1-6
ibus-kkc-1.5.22-9
ibus-libpinyin-1.10.0-1
ibus-libzhuyin-1.8.93-1
ibus-m17n-1.3.4-26
ibus-typing-booster-2.1.0-3
kpatch-0.6.1-6
kyotocabinet-libs-1.2.76-17
libgee-0.20.1-1
libhangul-0.1.0-16
libkkc-0.3.5-12
libkkc-common-0.3.5-12
libkkc-data-0.2.7-12
libpinyin-2.2.0-1
libpinyin-data-2.2.0-1
libreport-plugin-rhtsupport-2.9.5-15.el8.rocky
libreport-rhel-2.9.5-15.el8.rocky
libzhuyin-2.2.0-1
m17n-db-1.8.0-3
m17n-lib-1.8.0-2
marisa-0.2.4-36
nvme-cli-1.12-2
pcp-export-pcp2elasticsearch-5.1.1-4
pcp-export-pcp2spark-5.1.1-4
python3-enchant-2.0.0-3
rocky-backgrounds-83.0-3
rocky-gpg-keys-8.3-11
rocky-indexhtml-8.0-0
rocky-logos-83.0-3
rocky-logos-httpd-83.0-3
rocky-release-8.3-11
rocky-repos-8.3-11
skkdic-20170102-4.T1100
unicode-ucd-11.0.0-1
virtio-win-1.9.15-0
Alma Linuxのみにある
almalinux-backgrounds-81.2-1
almalinux-indexhtml-8-7
almalinux-logos-81.2-1
almalinux-logos-httpd-81.2-1
almalinux-release-8.3-3
compat-exiv2-026-0.26-3
dnf-plugin-spacewalk-2.8.5-11.module_el8.3.0+2053+3ddf2832
dotnet-host-3.0.3-1
dotnet-host-fxr-2.1-2.1.25-1
dotnet-runtime-2.1-2.1.25-1
dotnet-sdk-2.1-2.1.521-1
dotnet-sdk-2.1.5xx-2.1.521-1
gpg-pubkey-3abb34f8-5ffd890e
iwl3945-firmware-15.32.2.9-101
iwl4965-firmware-228.61.2.24-101
iwl5000-firmware-8.83.5.1_1-101
jimtcl-0.77-6
lttng-ust-2.8.1-11
pcp-manager-5.1.1-4
pcp-pmda-docker-5.1.1-4
pcp-testsuite-5.1.1-4
policycoreutils-devel-2.9-9.
python3-asn1crypto-0.24.0-3
python3-cffi-1.11.5-5
python3-cryptography-2.3-3.
python3-dnf-plugin-spacewalk-2.8.5-11.module_el8.3.0+2053+3ddf2832
python3-hwdata-2.3.6-3
python3-netifaces-0.10.6-4
python3-newt-0.52.20-11
python3-pyOpenSSL-18.0.0-1
python3-pycparser-2.14-14
python3-rhn-check-2.8.16-13.module_el8.3.0+2053+3ddf2832
python3-rhn-client-tools-2.8.16-13.module_el8.3.0+2053+3ddf2832
python3-rhn-setup-2.8.16-13.module_el8.3.0+2053+3ddf2832
python3-rhnlib-2.8.6-8.module_el8.3.0+2053+3ddf2832
rhn-check-2.8.16-13.module_el8.3.0+2053+3ddf2832
rhn-client-tools-2.8.16-13.module_el8.3.0+2053+3ddf2832
rhn-setup-2.8.16-13.module_el8.3.0+2053+3ddf2832
rhnlib-2.8.6-8.module_el8.3.0+2053+3ddf2832
rhnsd-5.0.35-3.module_el8.3.0+2053+3ddf2832
selinux-policy-devel-3.14.3-54.el8_3.2
setools-console-4.3.0-2
バージョンが大きく異なるもの
cockpit-podman

比較結果

Rocky Linuxに依存するものを除くとほぼ同じものが異なるバージョンで構成されている印象だ。たまに入っている、入っていないという差分があるものが、足りなければ追加でインストールするだけだろう。ただし動作保証は誰もしてくれない点が注意だ。

Alma Linuxに続いてRocky Linuxもいよいよリリース準備段階に入った。今後どちらがCentOSの本命になるのか。現時点では両者に決定的な差はない。どれだけの支援団体を味方につけ、どれだけのユーザに採用してもらえるか次第だろう。仕事に影響がある諸兄も多いだろう。今後も注視していくしかない。

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著者プロフィール
irvine
 ソフトウェア設計、ストレージ設計を経てクラウドにかかわる仕事をしている、東京郊外在住のエンジニア。
 仕事でUS,UK,SGなどの国とかかわる。
 自作PC、スマホ、タブレット、AV機器好き。ドラクエウォークはルーチンワーク。Linuxやストレージ、IT業界の動向は興味を持っている。
 新しい機器、サービスに興味あり。年数回のレビュー(自腹購入、ご依頼)と発表されて興味があるものの新製品机上レビューをやっている。
 2022年はJAPANNEXT様のアンバサダーを務めました。
 
 

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