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おととし書いた記事の2019年版の話し。
USのストレージベンダが実体験に基づいて、性能のいいHDDはこれだと教えてくれている。
大容量ストレージデバイスであるHDDについてのまとめはこちら。
前回も書いているが、HDDについての思いはあまり変わらない。
HDDは使う人の感覚で「このメーカはよく壊れる」、
「このメーカの旧製品は安定していた」という話がよくある。
使い道、環境、製造ロットに左右されているのだろうから、今回紹介する情報も
どこまで参考にできるか、については疑問が残る。
しかし何の参照データがない状況での指針にはなるだろう。
いきなり大容量のNASを作ることになった人には指針になる記事であると思う。
おととしの記事はこちら。
クラウドストレージを提供するBackBlaze社がまとめた情報がこちら。
クラウドストレージはもう説明しなくてもよいだろうか。
PCのDAS(Direct Attached Storage)で扱うブロックストレージとは異なり、
NAS(Network Attached Storage)のようにファイルオブジェクトとして扱うことが多い。
NASはLAN内にストレージがあるが、それがインタネット上にあるという考えだ。
クラウド=安価というイメージがあるため、どうしても安価な提供が求められている。
それゆえBackBlaze社も安価で安定した、故障しにくいHDDを探し求めていると思う。
BlackBlaze社では2019年末時点で124,956台のHDDを使っているそうだ。
うちOSが2,229台、データ用が122,658台だそうだ。
ここでの情報にはOS用ドライブは含めていない。OSにはSASを使うことも多い。
さて、BlackBlaze社では122,658台のデータ用HDDを2019年末時点で監視している。
テスト用のドライブと、Q4で5,000ドライブ日(ドライブを使い続けた日数の和)
に満たないものは除外している。その結果122,507台が対象だ。
表からはHGST、Seagate、Toshibaの3社が見える。
HGSTは以前は日立傘下だったが今はWD傘下だ。
WDがないのはこの会社は好きではないからと思われる。
モデル名から、デスクトップ用とNAS用のものを対象にしているようだ。
この表からは故障率が高いものは、Seagate社の12TB、ST12000NM007という
エンタープライズモデルの3.32%だ。
ドライブ数が最多であるという点を割り引いても、ちょっとこの数字は大きい。
エンタープライズ向けで有れば、24時間運転を保証するので、
この故障率では交換作業が多発して避けられるドライブになってしまうだろう。
一方で故障がなかったのは東芝のMD04ABA400V。型番からするとデスクトップ用と思われる。
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年間で正規化した故障率の比較表がこれだ。
これをみてもSeagate製品の故障率の高さがうかがえる。前回の記事ではWDだったが、
今回はWD製品がないので比較できない。
BackBlaze社は前回の調査でWD製品の仕様は嫌になったのかな。
とうとう20TBの製品が出てくる。
技術の進歩で30TB,40TBも夢ではないだろう。
大容量になるほど、RAIDのSyncをするだけでも数日かかるようになる。
自宅ユースではUPSを使わないことが多いが、
こうなってくるとUPSがないと困ることもでてきそうだ。
そろそろUPSを買うかな。
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