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インテルが有線シリアル接続の規格である、Thunderbolt4の後継であるThunderbolt5を発表した。
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もともとUSBはインテルとマイクロソフトらが共同検討し提案した規格だ。当時のシリアル接続の規格はRS-232Cという低速なものしかなく、進歩するPCの性能に追従できなくなった。
USB1.0の規格は12Mbps程度の転送速度で、それでもRS-232Cとは桁違いの速度であった。
PCの進歩はとどまることなく、その後もUSBの規格は更新され転送速度が上がっていった。
現状で普及してるものはUSB 3.2 Gen 1(USB3.0)が5Gbps、一部の機器で採用されているUSB4は20Gbpsだ。
なお、USB4 Version 2.0では80Gbpsまで更新されている。
USBはPCだけでなくスマホやテレビにも搭載される共通規格になった。このため独自の技術があってもすぐには投入できないので、インテルとアップルは独自規格を作り、チップセットに搭載し始めた。それがThnderboltだ。
もともとアップルはFore Waireという規格を使っていた。USBと異なりデイジーチェーン(芋づる式、と言い換えてもよいか)を取ることができるので、途中の機器にはThunderboltのINとOUTの端子が必要だが、PCからは1本だけの接続で複数の機器をつなぐことができる。昔のSCSIと同じ発想だ。
Thunderboltはそういう経緯でアップル製品から搭載されていったが、Windows向けのマザボにも搭載されている場合がある。自分の場合はJisaku5でThunderbolt2(20Gbps)、Jisaku6ではThunderbolt3(40Gbps)を搭載したGIGABYTEのマザボを使っている。
しかし周辺機器が高価なので結局外付けディスプレイもストレージも買うことはなかった。
そしてThunderbolt3の役割はUSB-Cが担うことが現実的になったので、最近はThunderboltを搭載するデスクトップPCはあまり聞かず、逆にハイエンドノートPCでいくつか聞くくらいだ。
USB4はThunderbolt4の規格を流用したものになっている。インテルが技術を提供した。
Thunderbolt4と同じくUSB Type-Cコネクタを採用している。一方でデータ転送の帯域幅を2倍に引き上げ、80Gbps双方向転送が可能になった。
Thunderbolt4との差を簡単に書くと、以下のようになる。
他は下図参照。
有線LANで現在現実的に購入できるのは10Gbpsまでだ。それ以上はエンタープライズ用であり、データセンタ内で使われるような高価なものしかない。
Thunderbolt5は10GbpsのLANの12倍のパフォーマンスを期待できる。NASのように複数台とつなぐことはできないが、PC1台とストレージであればThunderbolt5を超える速度は現状では構成できない。(その速度が必要なストレージも現状ないが)
まだまだ高価なものではあるが、複数の8K モニタを接続し、高速なストレージを接続する、SOHOあるいは個人事業主、あるいは研究目的での利用があるだろうか。自分は買っても使いこなせそうにない。
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