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世界IT大手の20年度1Q決算から見る、ITの潮流

2020年8月25日 - ニュース, マネー, 在宅勤務、コロナウィルス、休校対応
    
世界IT大手の20年度1Q決算から見る、ITの潮流

コロナウィルスで営業を停止したり、在宅勤務でPC需要が増えたりと
悲喜こもごもなIT業界。大手16社の決算が出そろったというニュースが
ありその内容から読み解く。
IT業界に関するニュースのまとめはこちら。
 

ニュースの内容

日経XTECHのサイトに掲載されている記事によると、

世界の企業向けIT大手16社における2020年4~6月の四半期業績が出そろった。16社のデータセンター(サーバー、ストレージ、ネットワーク機器などハードウエア)、ソフトウエア、サービス、クラウドの4事業分野の売上高合計は1209億2800万ドル(約12兆7200億円)で前年同期を3.2%上回った。

201Q決算

201Q決算

出典:日経XTECHサイト

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前年同期に比べてプラスになったのは、IBM、富士通、マイクロソフト、VMware、RedHat、Amazon、Salesforce、Google、SAP、Oracleだ。
傾向としてはデータセンタ、ソフトウェア、サービス提供企業はコロナウィルスの影響を受けて作業中止などで予定した作業ができないための減収、逆にクラウド事業者は在宅勤務需要で大きく増収ということのようだ。

利益率という視点で見るとこういう見方もある。

 4~6月期の営業利益率をみると、オラクルが41.3%で、マイクロソフトが40.0%、米アマゾン・ウェブ・サービス(AWS)が31.1%と続く。米シスコシステムズは28.5%、ほかインド勢はタタ・コンサルタンシー・サービシズ(TCS)が23.6%、インフォシスは22.7%だった。コロナ禍においてもIT企業の利益率は高い。

 一方、利益率が一桁台の企業もある。米デルテクノロジーズの9.7%、米IBMの8.7%、米ヒューレット・パッカード・エンタープライズ(HPE)の7.0%、富士通の1.9%などで、いずれもハード事業を抱えている。株価が好調な富士通ではあるが、その利益率は競合と比べて極端に低い。

ハード企業の利益率低下

在宅勤務でPCやディスプレイが特需になったことは諸兄も覚えているだろう。
でもあれは日本の話し。外国では在宅勤務は当たり前だ。日本だけが遅れていた。
このためPCの特需、という点では前の四半期やその前のWindows7終了で売れた反動で、
今は世界的には落ち着いている。
そしてPCのアーキテクチャが各社同じであり、製造工程もほぼ同じ。コモディティと
いわれる製品になってもう20年以上になるPCについて、各社で差別化する要因は
機能でも性能でもなく、壊れにくさやサポートに移っている。コモディティ製品で
あるから、利益率が低くなり、薄利多売でやっていくしかない。
つまり年間数百万台も出荷できる企業しか生き残れず、かつては海外を席巻した
日本企業も今は世界の中ではほとんど存在感がなく、LENOVO、Dell、HPといった
巨大メーカが市場を支配している。

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一方でクラウド事業は底堅い

一方でクラウド事業は各社増収だ。クラウド事業者間の戦いはいつも激しく、
例えばUSの国防省向けクラウドシステムにマイクロソフトが採用されてAmazonが
意見したとか、話題には事欠かない。
世間の潮流はリフト&シフトといわれるように、古いオンプレで構成するシステムを
クラウドに移行するITサービスが主流だ。銀行など金融の基幹システムも徐々に
クラウドに移行している。
もはやクラウドに移行できないのは、アーキテクチャが古すぎて移行できない
古いシステムか、契約上社外に置くことができないデータを持つシステム、
例えば役所の住民データなどだ。
役所の住民データは仕組みが整えば移行する日が来るかもしれないが、法律が
あろうがなかろうがハッキングできる場所に置かれることは不安である。
こういうデータはやはりオンプレ、あるいはプライベートクラウド上に残るのだろう。
それ以外のシステムはすべてクラウドを目指しているのはこの10年くらいの
IT業界の潮流だ。

一方でクラウドのコストは安いのか

クラウド事業者の増収のもとになったのは、割高な料金だ。クラウドのメリットは
いろいろある。例えば確定申告のサイトは毎年特定の期間のみアクセスが集中するが他はほぼない。
こういう需要のシステムではオンプレで構成すると最大構成で備える必要があり、
閑散期は余剰のサーバを遊ばせることになる。クラウドなら必要な時期だけ仮想マシンを増やせばよい。
負荷に応じてVM数を増減できる技術はかなり前からある。
クラウドのメリットは、ほかにもDR対策などいくつもある。

一方で数年前から聞いていたが、クラウドは割高なのでオンプレに戻す話もたまに聞く。
需要が年間通して一定であれば上記のようなVM数を増減するような構成をとる必要はない。
決まった数のサーバを決まったように動かせばよい。
もちろん、オンプレであればサーバのハード障害対応や老朽化による更新作業など、
やりたくない作業が山ほど付きまとうが、クラウドはそういうコストも含んだ価格だ。
トラフィックが増減しないのならオンプレのほうがかえって安い、という事が調査していくと
出てくる。
すべてのサーバがクラウドに移行してオンプレはなくなる、って世界にはならないようだ。

2020年以降のIT業界

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日本では経済産業省が発表した2025年の崖といわれる問題がある。
DX、デジタルトランスフォーメーションを進めないと古いITシステムを維持できる人材が
少なくなるので対応できなくなるという話しだ。人材が減る背景は老齢化もあるが
DX推進により配置転換をIT業界が進めているためでもある。

ハード供給企業やクラウドプラットフォーム企業は直接関係ないにしても、ソフトウェア企業、
特に今回の世界大手の作る製品を使って実際にソリューションを提供するITベンダに危機感が
にじみ出てくる。
各社で早急の対応を考えていることと思うが、ある日突然慣れ親しんだシステムが終了という
話題を2024年あたりに多く聞くことになりそうだ。
自分が使うシステムもある日いきなり終了とならないように、アンテナを感度よくたてておかないといけないな。

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