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半導体メーカのマイクロンから、容量15.36TBのデータセンタ向けSSDを発表した。
出荷時期は不明。
高速ストレージデバイスであるSSDについてのまとめはこちら。
HDDは製造が3社になってしまったが、SSDはNANDフラッシュメモリを買って組み立てることでできるので、多数のメーカが乱立している。その中でもNANDメモリを作るメーカがSSDを提供している例もある。
例えばサンディスクを買収したWD、キオクシアだ。マイクロンも同様にDRAM,NANDメモリ製造だけでなくSSDも作るようだ。
たしかCrucialがマイクロンのブランドだった気がする。
そんなマイクロンが15.36TBの容量をもつデータセンタ向けSSDを発表した。
コンシューマ向けではせいぜい2TB、4TBどまりなので、いきなり大きなものが出て驚いた。
7450シリーズとして発表されたこのSSDは、フォームを2.5インチ、M.2などいろいろな形態で提供する。
接続方法は今どきなのでNVMeだ。
NVMeはSATAとは異なりPCI/eで接続するが、このシリーズはPCI/e 4.0で接続するという。
発表からずいぶん経つが、最近になってやっとサーバでもPCI/e 4.0が対応されるようになったようだ。
このため伝送スピード、帯域に余裕ができ、レイテンシは2ms以下としている。
まさにサーバ用、データセンタ向けの製品だ。価格を見たくない。
使用しているNANDは、176層のものだ。この辺りは3D NAND技術の一環で高密度になってきているという意味と思っている。自分はあまり詳しくない。
ただ、HDDと異なりSSDは半導体で作られ、半導体はいわば印刷技術の応用で作られる。
高密度化はまだまだ進むだろうし、HDDのように難しいヘッド制御、モータ制御のような機械の制御がないので、小さくできる。15TBが上限ではないのは明らかだ。
残念ながらマイクロンの発表には今後のロードマップは書かれていない。しかし1年程度で20TBを超えるのではないだろうか。
なお、この製品はOpen Conmpute Projectに適合するようだ。OCPはメタ、旧Facebookなどが作る団体で、調達するサーバ仕様を決めているところだ。
サーバの仕様は長らくハードメーカの決めること、またはCPUやチップセットメーカが決めることで提供されていたが、ユーザサイドから要件が出され、それを満たす製品を出すようにハードメーカに要求する。
作り手の都合ではなく使い手が選択する時代に変わった。
間違いなく大容量化していく。ただし値段はまだ当面はHDDの何倍もするのだろう。
一方でHDDは現状は20TB前後の容量の製品が上限だが、技術的には30TBくらいまではいけるようだ。
その先も今後の技術開発次第で可能かもしれないが、さすがに100TBを超えるとは想像できない。
100TBを超える製品はSSDかSSDを超える製品で達成するのだろう。
家庭のPCで100TBもの容量が必要になる日もまた想像できない。我々の見えないところで技術は進み、高密度化されていくのだろう。
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