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最初に使ったRAIDを搭載したNASである、NetGear製のReadyNAS104。
今はもう販売終了した製品だが、3年くらいはこれだけで我が家の
バックアップを守ったので思い出深い。
我が家のバックアップを一手に引き受けていたNAS NetGear ReadyNASについてのまとめはこちら。
今更レビューする気もないが、この機種の特徴を簡単に。
低価格なのに4本ドライブが積めて、容量効率の高いRAID5を構成できることだろう。
自分として初だったのは、RAID構成と、NICのチーミング機能があること。
今まで使ったNASといえば、玄箱やRockDiskなので、どちらの機能もなかった。
チーミングとはスマホのキャリアアグリゲーションとも似ている。
2つのNICを仮想的に1つとして負荷分散し、理論速度1GbpsのLANケーブルを2本使って、
理論速度2Gbpsにできる。
フレッツ光が100Mbps〜1Gbps程度なので外との通信には何も意味をなさないが、
ストレージにアクセスする機器は家庭内LANの機器であるので、有効であろう。
NetGear独自のX- RAIDという機能で、RAIDなのにドライブを後から追加できる。
これは画期的。
逆に言えば、普通のRAIDはすべて最初に決めたドライブが固定になり、増減はできない。
増減するには一度RAIDを解体して、再度目的の構成に変える必要がある。
このときデータは失われるので、オンラインで構成変更できるX-RAIDは
ユーザ視点では画期的なものだ。
X-RAIDにより、最初は2本でRAID1を作り、容量が足りなくなったら1本、2本足して
RAID5相当にすることが可能。
これなら、最初の容量効率は50%だが、4本実装しRAID5にすると75%まで上がる。
3TBのSATAで構成したので、論理容量は最初は2.7TB/2本(1本分の容量)、
最終的には8.1TB/4本(3本分の容量)になる。この機能は魅力的としよう。それ以外が問題だ。
しかし、NASとして致命的な問題がある。
CPUがMarvellの Armada 370 1.2GHzというARM系の非力なやつだ。
このため処理能力が低く、転送能力が低い。非常に低い。
ここのCPUベンチマークをみると、このCPUはスコアが47億(マイクロ秒)である。
何らかの処理にかかる時間のようなので、値が小さいほど速いCPUということらしい。
自作メインPCのJisaku6のCore i7-6700Kは4420万。
実に100倍遅いと言えるようだ。
ちなみに古いCPUだがAtom D525が8.74億でArmadaより5倍くらい速い。
最近のCherryTailならこれより速くなっていると思うので、
7倍くらい速いのではないだろうか。
このReadyNASのラインナップ上位にAtomのNASがあったが、だからAtomのほうが上位機種なんだと今分かった。
遅いCPUのおかげで、バックアップ対象ファイルの増加によりバックアップ時間が長くなった。
更新のあったファイルのみコピーする方式でも1時間もかかるようになった。
何かしながら裏でバックアップ、なら許せるかもしれない。
しかし、何かしながらの場合、余計な一時ファイルまでもバックアップ対象になってしまう。
あとの掃除が大変だ。
このため、自分は少なくともバックアップ対象のフォルダ内のファイルは触らない状態で行っている。
おかげで週末の夜に行うバックアップはいつも深夜までかかっている。ふう。
以前はメインPCのバックアップを一手に引き受け、妻のMacのタイムマシン機能まで提供していた。
タイムマシン機能とは、Macの機能でシステム関連のファイルだけでなく、
データファイルも差分バックアップを行う。
このおかげで任意の瞬間に戻すことが出来る。
転送速度の遅さから、自作NASサーバを作り、自分のPCのバックアップ先を変えた。
このため、しばらくはReadyNASは妻のMacのタイムマシン専用だった
しかし、ネットワーク構成のためもあるのか、遅いと言われるようになった。
妻は今、iMacに近いところにAS1002Tをおいて、無線LANアクセスポイントに有線でNASを接続している。
AS-1002Tをバックアップ先とした。
iMacはこの無線LANルーターに11acでつないでいるので、途中の線の細さなどはない。
余談だが、Mac好きには言うまでもないことだが、今のiMacはデスクトップ機で
ミッドレンジを探すと画面一体型のものしかない。
Jobsが復帰してボンダイブルーのiMacがでて低価格で普及した。
でも今やiMacは決して安い機種だけではない。
別の記事にしたが、NAS4Freeの空き容量が復活したので、改めてバックアップの方針を考えた。
一般的な使い方ではないと思うが、NAS4Freeはバックアップサーバであり、かつファイルサーバでもある。
エンタプライズ向けでは、通常はこの2つは別の物理サーバで構成すると思う。
なぜなら、保護すべきデータが載った同じサーバにバックアップデータがある。
そのサーバが壊れたらすべてがなくなるので、通常は別に分ける。
DR(ディザスタリカバリ)を想定して、バックアップサーバはファイルサーバとは
異なる場所に設置することは、エンタプライズなら最低限必要だろう。
自宅のしかも趣味でやっているデータのバックアップにどこまでコストをかけるか?
という話になるので、この2つのサーバが同居することが多いと思う。
しかし他にデータを復活させる方法がないなら、趣味のサーバであっても真剣に
サーバを分けることを考えないといけない。
個人の持つデータであっても、長年のデータがなくなればショックは大きい。(すぐ後で知る。)
そういう前提で、下記のようなデータ、バックアップのレイヤに分けて考える。
(0) PCのローカルデータ(データ)
(1) ファイルサーバ(データ)
(2) 直近のバックアップデータ
(3) 直近のバックアップデータのバックアップ
(4) 過去のバックアップデータ
我が家ではやってないが、複数のユーザ、機器からアクセスする共有フォルダのイメージ。
PCのローカルドライブの代わりに、日々刻々と内容が変わる。
通常の使い方なら、ここがバックアップの対象だ。
しかし、我が家では自作メインPCのJisaku6のバックアップ先として使っている。
つまりメインPCのファイルのレプリカである。
圧縮、統合せずにファイルを置くので、スマホ、タブレットを含めた他の機器からそのままアクセスできる。
EaseUS Todo Backupにより、自作メインPCのJisaku6のローカルデータの
バックアップをNAS4Freeに置いている。
年に1回か2回、フルバックアップをして、あとは毎週差分バックアップをしている。
これがファイルサーバとバックアップサーバが同一である問題になる。
(もちろんオリジナルデータは普段使うJisaku6にある)
今回追加する。
(2)のデータを定期的にNAS4Freeから他のNASにコピーする。
その候補は、ReadyNAS。
転送速度が気になるが、NAS間のバックアップデータのコピーなので、PCでは他の作業を気にせずできる。
2017年末に増やした、自作メインPCのJisaku6にUSBで繋いでいるロジテック製LHR-4BRHEU3。
これのスペックはReadyNASと似ているが、4ベイでRAID5構成が可能。
年に一度のペースでフル、あるいは差分データを圧縮、統合したZIPファイルを移動した。
基本的には二度と見ないデータなので、容量が足りなくなったら古いものから消していく。
現状は、ReadyNASと同じく、3TB HDDx4のRAID5なので、8.1TBになる。
万が一、Jisaku6が起動しなくなった場合は、Jisaku5などのサブPCに(1)のデータを必要な分だけコピーする。
バックアップの採取は通常毎週一回なので、最大7日分のデータが消える。
しかし、メールはサーバ上に2週間まで残り、写真はSDカードやスマホにあるので再度コピーすれば良い。
それ以外にコピーしたもの、作ったもの、加工したものが消える。
これがなくなると困るものなら、毎日、あるいはタイムマシンのように毎時バックアップを取れば良い。
一方で作業ミスにより前のファイルに戻したい場合は(2)のバックアップデータから戻す。
NAS4Freeが万が一壊れた場合は、(3)からの復旧になる。
この方針として、(1)(2)(4)はできているので(3)をReadyNASで担当させることで、ReadyNASの再構成をする。
続きはこちら。
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