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在宅勤務により家事や暮らしはどう変わったか 花王の調査に見るテレワーカーの実態

 

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在宅勤務により家事や暮らしはどう変わったか 花王の調査に見るテレワーカーの実態

日用品大手の花王が在宅勤務により家事がどう変わったかを調査報告している。
今回はその調査報告を見て、ああでもないこうでもないと考えてみる。
在宅勤務、コロナウィルス、休校対応に関するまとめはこちら。

この記事のポイント

  • 在宅勤務により得られたものは自由な時間。失ったものは健康
  • 自由な時間で家事をする人、家族との時間を増やした人、睡眠時間を長くした人
  • 健康維持のためウォーキングをする人が多い

 

花王の調査概要

「働き方でみる暮らしの実態調査
テレワークで変わる家事時間の使い方」
と題して、花王が調査をした結果をまとめて発表している。
下記で閲覧できる。

ここでは調査報告結果からかいつまんで説明をする。

調査の目的

花王の報告にはこう書かれている。

新たな働き方がもたらした意識や行動の変化を紐解きます。

在宅勤務、テレワークは、かなり昔からあったと思うが、ごく一部の人のみ許された存在だった。
2020年春のコロナウィルス蔓延による緊急事態宣言により、学校は3か月間の一斉休校になり、会社も極力出勤するなという指示が出た。
ちょうど2年前の今頃、自分の知人がFacebookに通勤電車の写真を撮ってアップしていたが、JRのいつもはぎゅうぎゅうになる電車が、1両の中で他に誰も座っていないという。

テレビで映った渋谷のスクランブル交差点の様子はこんな風だった。たった2年前。夜中0時頃にこの風景はこの時だけだったよな。

2020年渋谷の様子

2020年渋谷の様子 出典:テレビ画面

2年たってコロナウィルスはずいぶん様変わりしてきた。未知の死に至る疫病から、ワクチンによって大方回避できる疫病に変わってきた。3回目のワクチン接種が進むことで昨年秋のようにぐっと新規感染者は減ってきている。
そんな今だから、上の2年前のテレビ画面はフィクションではないかと思うくらいだ。
今では渋谷の人出は結構戻ってきている。

では、調査結果を見ていこう。

在宅勤務 家事の実態

在宅勤務 家事の実態 出典:花王 以下同じ

テレワークの満足度

2年前は否応なく始まったテレワーク。会社によるが全く準備がなかったところから始めたところが多かっただろう。
突然始まったテレワークではあったが、そのメリットを知ってしまったらもう戻れない。
そう思う人は多いようだ。

在宅勤務 満足度

在宅勤務 満足度

図にあるように、テレワークの満足度は30代以下の若手と、60歳以上が多い。
また男性よりも女性のほうが満足度が高いことがわかる。
30代以下と60歳以上の満足度が高いのは、裏返しで40-50歳代の満足度が低いということだ。
この年代はチームを率いて結果を出すことが求められる。チーム作りは対面が基本だ、という考えがあって、テレワークでは結果を出せない、と考えているのではないだろうか。

在宅勤務のメリット・デメリット

テレワークにより、得られたメリットと失ったデメリットがある。具体的には何だろう。

在宅勤務 メリット

在宅勤務 メリット

調査からわかることは以下の通りだ。

メリット

  • 通勤時間の短縮
  • 感染症対策に有効
  • 空いた時間に家事や雑用ができる
  • 自由に使える時間が増える

デメリット

  • オンオフの切り替えが難しい
  • 運動不足
  • 通信費、光熱費の負担増
  • 社内コミュニケーションに支障

メリットから見ていこう。
通勤時間が不要だから生活の中で拘束される時間が減る。従い自由時間が増える。
また、今までは休日にまとめてやるしかなかった家事や雑用を合間にできるようになる。これもまた休日の自由時間が増える。
結局のところ、テレワークは自由に使える時間が増えるというメリットが大きい。
下位のメリットを見ると、自由時間が増えることで、睡眠時間が増える、家族と過ごす時間が増えることもある。

デメリットのほうは複雑だ。
通勤があるからオンオフを切り替えられたし、運動もこなせていた。通信費や光熱費は会社負担だった。出社すれば隣に同僚がいて、コミュニケーションに支障はなかった。
通勤したからできたことが、自分の自由時時間と引き換えに失われている

特にコミュニケーション不足は深刻だ。特に若年層は孤独を感じて、精神的に参ってしまう事例もある。
フルで在宅勤務を実施するのは注意が必要だ。

テレワークと運動不足

毎日通勤することが運動だって気づいたのはいつだっただろう。
2年にわたる在宅勤務ですっかり会社に行くのが面倒なイベントになった感がある。
とりあえず毎日のように歩くようにしているが、それ以外はさっぱりだ。
他の方はどうなのだろう。

まず通勤しなくなって気になる症状が何かという調査結果だ。

在宅勤務 症状

在宅勤務 症状

多いのは、肩こり、疲労感、目の疲れという。
仕事の内容が通勤時と変わっていなければ、差があるとしたら仕事をする環境だ。
肩こりは机といすの高さがあっていない。明るさが足りなければ目が疲れる。そういうものが蓄積して疲れる。
おおよそこの辺りが原因だろう。机、いすはしっかりしたものを選びたい。

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健康維持方法

では運動不足になりがちな在宅勤務で健康維持はどうしたらよいか。

在宅勤務 健康維持

在宅勤務 家事の実態

筆頭はウォーキングだ。次いで睡眠を十分とることのようだ。女性の場合は栄養バランスを意識した食事も入るが、運動不足解消という点ではウォーキングが多いようだ。

自分が散歩に行く時間帯は在宅勤務っぽい人はあまり見かけないのだが、時間をずらすと多いらしい。昼休み時間帯に歩く人もいるだろう。
通勤しなくなって失ったものは筋力。得たものは体重。そんなつぶやきが聞こえてくるようだ。

在宅勤務の今後

テレワークは確実に一部の業種では根付いていく。労働者側のメリットを見てきたが、雇用側からしたら事務所を減らせる、通勤定期代が不要になる。通信光熱費が不要になるなど、メリットが多い。半面仕事の実態を把握しづらいという中間管理職の嘆きが聞こえてくる。

Googleなどでも毎週数回の在宅勤務は認めるが、コロナウィルスが落ち着いたら出社せよという話が出ているようだ。日本の企業もフルで在宅勤務を認める会社は少数で、必要に応じて出社、あるいは週何日の出社義務を負わせていくだろう。お金だけではない。仕事の質が下がるのでは意味がない。そう経営者が考えているようだ。

出社したほうが質が上がるのか、在宅勤務が上がるのか。その評価はまだ少しかかりそうだ。
ただ、自分自身はというと、同僚とのコミュニケーションで困っていないし生産性が落ちていると思えない。
通勤時間を自由時間にして、好きなことができる。仕事の時間が終わったらオンオフを切り替えて、あとは一切仕事のことは考えない。
なんてすばらしい環境なんだと思う。

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著者プロフィール
irvine
 ソフトウェア設計、ストレージ設計を経てクラウドにかかわる仕事をしている、東京郊外在住のエンジニア。
 仕事でUS,UK,SGなどの国とかかわる。
 自作PC、スマホ、タブレット、AV機器好き。ドラクエウォークはルーチンワーク。Linuxやストレージ、IT業界の動向は興味を持っている。
 新しい機器、サービスに興味あり。年数回のレビュー(自腹購入、ご依頼)と発表されて興味があるものの新製品机上レビューをやっている。
 2022年はJAPANNEXT様のアンバサダーを務めました。
 
 

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