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ZFSはもともとFreeBSDで利用できていたが、ちょっと前にLinuxでも使えるようになり、OpenZFSになった。
以前書いた記事についてその後を追ってみた。
ストレージに関するニュースのまとめはこちら。
ZFSがなにかご存じでない方もいるだろう。
現在はオラクル傘下のSun microsystemsが開発したファイルシステム(FS)だ。ファイルシステムというのは、HDDやSSDなどストレージにファイル情報を書き込み記録、管理するために考えられたシステム、と考えればよいだろう。
管理情報を持っていて、目当ての情報が具体的にストレージのどこに記録されているかを教えてくれる情報だ。
古くはMS-DOSのFAT32やLinuxのext2などがあったが、現在はWindowsはNTFS、LinuxはXFSが主流と思う。
これらには長所も短所もあり、例えば故障したときに復旧しやすい情報を記録するFSもある。
ZFSがほかのFSと決定的に違う点は、RAIDを包含している点だろう。
ほかのFSではRAIDはFSの外側にあるもので、ソフトであろうがハードであろうが、別途部品を用意して構築する。
その点ZFSはZFSを持ってくるだけで、ソフトウェアRAIDが実現される。
RAIDもRAID1相当だけでなくRAID5相当もある。自分の自作NASではRAID5相当で作っており、5本のHDDで1本をパリティとして4本をデータ用としている。最大限の効率を求め、故障時のダメージを軽減するにはRAID1では不十分だ。
ただ、ソフトウェアRAIDなので計算にどうしても時間がかかり、RAID1よりはWRITEは遅くなりがちだ。
以前の記事はこちら。
久々サイトをのぞいてみた。
すべて英語になるがすべての情報はここに集まっていると思われる。
多数のLinuxに対応してるようだ。
いくつか知らないものがあるが、有名どころではDebian, Fedora, RHELベース, Ubuntuだろうか。
メジャーなところはRHELベースなのでここを見ていこう。
RHELとはRedHat Enterprise Linuxのことで、RedHat社が提供する有償のディストリビューションだ。
世間では本番環境にRHELを使っても、開発環境はコスト削減のため互換性のある無償のものを使うことが多い。
(時々本番環境も、無償のものを使う場合もあるが、その場合はOS起因の問題を自力解決するスキルが必要だ)
互換性のある代表がCent OSだったが、2021年末にサポートが終了となり、現在も残るCentOS Streamはコンセプトが異なるものだ。安定性など求める人には勧められない。
CentOSの正当な後継が必要な人には、Alma LinuxかRocly Linuxを選べばよいだろう。
このあたりの話は下記に書いている。
これらにZFSをインストールする手順が掲載されている。
RHEL8系と、RHEL6/7系でインストール時のコマンドをyumを使うかdnfを使うかという差はあるが基本は同様の操作だ。
RHEL6/7系ではパッケージがディストリビューション別になっているようなので注意。
また、ここで紹介されているものは、データ用領域にZFSを構築するのではなく、rootが使うファイルシステムにZFSを入れる手順なので、カーネルにも手を入れることになる。
OSがマイナーバージョンアップすると動作しなくなる場合があると書かれており、現状ではまだ手を出しにくそうだ。
Xigma NASのようにGUIを提供するパッケージが出てくればFreeBSDから乗り換えを考えたい。
ZFSはもともとCUIしかないので、各種操作を行うGUIはNASソフトウェアを提供する側が作る必要がある。
現状はLinuxでXigma NASと同等のものを知らないので、まだ待ちかなと思っている。
そういうNASソフトウェアが出てきたら、現状のXigmaNASで作った自作NASはそのまま残し、新しいNASを作りたいところだ。次回はさすがに10本も積むのはやめて,8TB×5本のRAID5相当で32TBくらいにしたいところ。
HDDだけで現状は7万円するので、気長に買い増ししていくか。来年くらいに作れるかな。
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