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HDDの故障率を紹介する海外事業者の恒例のBackBlaze社の記事の紹介。今回は2024年通年の統計情報に基づく考察。
なお、元記事の筆者は今回で引退すると宣言しているので次回からは別の人が書くのか、内容が変わるのか、あるいは記事自体がなくなるか。今のところ未定だ。
大容量ストレージデバイスであるHDDについてのまとめはこちら。
前回の記事はこちら。
四半期恒例のUSのBackBlaze社の公表データのご紹介。元記事の筆者も今回が最後だからと頑張ったのか、図表が多い。
元ストレージシステムのエンジニアの自分が以前の仕事での経験をもとに、同社のデータをみて勝手に考察する。Back Blazeが公表している記事はこちら。
今回は2024年通年の統計になっている。
Back Blaze社 ドライブ故障 2024年 出典:Back Blaze 以下同じ
BackBlaze社はクラウドストレージなどのサービスを提供するUSの会社だ。同社は12月末時点で305,180台のHDD/SSDドライブを使っている。このうち、OSブート用4,060台と統計的有意さのないHDDを除いて、データ用ドライブは 300,633 台だった。前回からおよそ12,000台増えている。これらについて故障状況など統計をとったものが本レポートだ。
Back Blaze社 ドライブ故障 2024年
なお、この4Q期間でドライブ故障がなかったHDDが5種類あるが、4台だSEAGATE、1台がHGSTだ。対してSEAGATEのST1400NM0138というモデルは故障率が高く、5.95%だ。いまから14TBモデルを採用するかという話もあるので流してもいい話ではあるが、同じ企業でも時期によっては使う技術が異なり、それゆえ故障率が変わっている場合があるので注意だ。
通年では27種、298,954台のドライブを短章として統計を取っている。
Back Blaze社 ドライブ故障 2024年
3年間のAFRを比較している。
Back Blaze社 ドライブ故障 2024年
下図は3年間のドライブ容量ごとのAFRの推移だ。
Back Blaze社 ドライブ故障 2024年
気になるものだ。同じ容量でほぼ同じ価格だったらどのメーカを買えばいいだろう。今は3社しかない。WD、SEAGATE、東芝だ。(Back Blaze社はHGSTとWDを分けているが)
限られた予算で買うのだから品質のいいメーカがいい。その答えが下図だ。
Back Blaze社 ドライブ故障 2024年
このグラフのトレンドを直線で引いたものが下図。
Back Blaze社 ドライブ故障 2024年
以上から、品質の良いものはWD>東芝>SEAGATEとなっているように見える。
Back Blaze社 ドライブ故障 2024年
メーカ別四半期ごとのAFRの比較というのは役立つ情報だ。
もちろんクラウドストレージサービスを提供する同社が買うニアラインモデルと自分が買うデスクトップモデルでは使っている部品が異なり、耐久性が異なる。
全く同じであると信じてはいけないのだが、同じメーカが作っているなら品質がよさそう、と思える。
次回はあるのかな。
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