スポンサーリンク

HDDの故障率を紹介する海外事業者、BackBlaze社の恒例の記事の紹介。今回は2025年通年の統計情報に基づく考察。
大容量ストレージデバイスであるHDDについてのまとめはこちら。
前回の記事はこちら。
四半期恒例のUSのBackBlaze社の公表データのご紹介。
元ストレージシステムのエンジニアの自分が以前の仕事での経験をもとに、同社のデータをみて勝手に考察する。Back Blazeが公表している記事はこちら。
今回は2025年通年、つまり1~12月の統計になっている。


Back Blaze社 ドライブ故障率 2025年通年 出典:Back Blaze社 以下同じ
このレポートは13年も続いているそうだ。
BackBlaze社はクラウドストレージなどのサービスを提供するUSの会社だ。同社は12月末時点で341,664台のHDD/SSDドライブを使っている。このうち、OSブート用4,013台と統計的有意さのないHDDを除いて、データ用ドライブは 337,192台だった。今回も前回からおよそ1万台増えている。これらについて故障状況など統計をとったものが本レポートだ。
概要はこちら。AFRは4Q単独では1.13%だが2025年通年では1.36%だ。1年間で100台のうち1台強が壊れる計算だ。ずいぶん安定してきている。


まずは4Q単独の状況だ。


Back Blaze社 ドライブ故障率 2025年通年
この表からわかるのは、故障が少ない6種類のHDDとともに、AFRが高い3つのHDDかな。
HGSTと東芝のドライブのAFRの経緯がグラフになっている。まずはHGSTの8TB。


Back Blaze社 ドライブ故障率 2025年通年
3QはAFRが2.21%であったのに4Qは10.29%と大きく上げている。このドライブは振動に弱いらしいと分かった。
続いて東芝の16TB。


Back Blaze社 ドライブ故障率 2025年通年
こちらは3Qに16.95%というAFRを記録したが、4Qは4.14%と下がった。東芝と共同で調査を行い、問題を取り除いた結果、正常化したという。
HDDのファームウェアって典型的な組み込みソフトウェアなので、ソフトウェアの生産性という点ではまだまだという印象だ。AIでプログラムを作ることで改善するかな。


Back Blaze社 ドライブ故障率 2025年通年
AFRは3Qよりも低下した。1.13%と1%を切る直前だ。
優秀なドライブは以下のもの。
ドライブ容量ごとに交換されたグラフを示す。どの容量の台数が多いか、という前提次第であるが、12TBが多い。


Back Blaze社 ドライブ故障率 2025年通年
3年間の年間故障率の比較だ。AFRは1.70%、1.57%と下がり、今回は1.36%だ。2022年以来の低い数字という。


Back Blaze社 ドライブ故障率 2025年通年
では、500台以上使い、累計10万日以上使ったドライブの種別ごとの生涯故障率を比較しよう。


Back Blaze社 ドライブ故障率 2025年通年
Back Blaze社のレポートを読み始めたころは、特定のドライブがやたら壊れるといった問題があった。技術的には8TBから16TBへと容量を拡大していく頃だったか。おそらく新しい技術を入れて、不安定さから故障を頻発させたのだろう。
ここ数年はそういう「はずれ」のドライブはあまりなく、全体的に故障率が下がったと思う。これは逆に言えば新しい技術はなく、今までの延長の技術の改良で進めてきたのだろう。
HAMRなどで実現した30TB超のドライブが発売されている。新しい技術によるHDDは当面様子を見ないと堅牢性が足りないかもしれないことに注意だ。
ちなみにBack Blaze社はWDの26TBドライブをリストに入れている。1年ぐらいしたらHAMRなどによる技術の耐久性、堅牢性が見えてくるだろう。
PR