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シーゲートがAIを活用したビデオ情報の活用のための新しいHDDを発表した。
大容量ストレージデバイスであるHDDについてのまとめはこちら。
HDD御三家のシーゲートはUSで開催されていたISC West trade showにて新しいHDDである、SkyHawk AI 20TB HDDを発表した。
このHDDは、ネットワーク接続しているビデオ録画装置にAIを付加するためのものだ。近年の防犯ビデオなどの録画は、専用のハードで録画するよりはネットワーク接続してデータセンタ内のストレージに録画データを格納することが多くなってきている。
集中管理できるメリットと、ハードウェアの故障、破損時も撮影したデータは地理的に別の場所にあるので安全だからだ。
おそらく電源だけ取れれば、SIMでLTEや5Gでネットワーク接続すればどこからでも収集できるのだろう。
集めた録画データはもちろんHDDに記録するが、ただ連続して記録するだけのパターンが多い録画データなのでHDDはそれに対応する特別なファームウェアを搭載しているという。
というのも、1つのストリームは上記の通りシーケンシャルライトをするだけなのだが、1つのHDDに複数の防犯カメラの映像を集めることが多いだろう。そうしないと1つのHDDで1つのカメラ映像になるので、HDD数が膨大になる。
このため複数のカメラ映像(ストリームと呼ぶ)を切り替えられる性能が要求される。HDDはある程度データがたまったら一気に書き出すことが多いので、ストリームに対応するバッファを多く持つようなファームウェアにしていると推測する。
SkyHawk AI 20TBは映像ストリームに64まで対応する。そして32のAIストリームにも対応するという。
AIストリームとは聞きなれないが、書きこんだ映像データを読み込んで、AIで解析するストリームなのだろう。
つまり同時に64のシーケンシャルライトと、32のシーケンシャルリードに耐えられるという事になる。
またHDDは200万時間のMTBFをたたき出し、年間550万TBの書き込みに耐えられるという。
通常、防犯カメラなどの映像は一定期間を経たら上書きして消していく。このため20TBしかHDD自体は持たなくても何度も上書きすることでこのくらいの書き込み回数に耐えてほしいのだろう。かなりの耐久性だ。
価格は$529.99となっているので、日本円では6万円を超える。1TBあたり3,000円と考えれば安いデスクトップよりちょっと高いくらいだろうか。
ちょっと前のニュースで、電車の改札で撮影した映像を解析してデータ分析に活用する予定だったが反対により中止した、とういうものがあった。
反対意見はもちろん出てくると思うが、犯罪の早期終息つまり犯人逮捕にAIを使った顔認証は数年で必須になると思う。
刑事が徹夜で防犯カメラの画像を見続けるなんて、いつまでもできない。
日本は2020年の給付金支払いの時にも国民全員の口座を把握していないので、恐ろしく手間がかかることを役所がしなければならなかった。こういった前時代的な遺物はどんどんITの力で変えて行かないと、無駄なことばかりに税金を使い続け本当にしなければならないことに投資できない国になってしまいそうだ。
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