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【故障率調査】安定した高性能SSDを求める旅 2022年通年

 

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【故障率調査】安定した高性能SSDを求める旅 2022年通年
 

HDDの故障率を紹介する海外事業者がSSDについても統計をまとめた。
高速ストレージデバイスであるSSDについてのまとめはこちら。

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2022年通年の情報

HDDについての故障率のまとめはこちら。

USのBackBlaze社は数年にわたってHDDの故障率について統計をまとめてきているが、システムがSSDに移行してきているのでSSDについてもまとめ始めた。
今回初めて2022年通年の情報を公開している。

Back Blaze社 SSD故障率 2022年

Back Blaze社 SSD故障率 2022年 出典:Back Blaze

では見ていこう。

レポートの概要

BackBlaze社はクラウドストレージなどのサービスを提供するUSの会社だ。同社はSSDをサーバのブートドライブとして使っている。同社はSSDを2018年Q4から使い始め、新規のサーバやブートドライブのHDDが壊れた際にSSDに置き換えている。ブートドライブは毎日ログや一時ファイルの読み、書き、削除がされている。

2022年末の時点で、2,906台のSSDがブートドライブとして使われている。13種類のSSDがあり、ほとんどはコンシューマ向けのSSDだ。

2022年通年のAFR

2022年の年間故障率を見ていこう。モデル別に故障した台数、および故障率を示したものが下表だ。
メーカで見ると、Crucial、Dell、Micron、Seagate、WDだ。HDDもそうだが、Back Blaze社はSeagateが好きなようだ。

Back Blaze社 SSD故障率 2022年

Back Blaze社 SSD故障率 2022年

13モデルのうち、7モデルは故障したものがない。7モデルのうち6モデルは使っている運転時間(Drive days)が短いのでデータとして優位ではない。Back Blaze社は10,000 Drive Daysを指標としている。
運転時間が有意なものでは、Dell製のDELLBOSS VDがある。12万時間超の運転時間がありながら、故障したSSDは0台だ。実際には411台を使っている。ただしこれはM2スロット対応のSSDなので、サーバを停止しないと交換できない制限がある。

他に10万時間超のモデルは3つあり、CrucialのCT250MX500SSD1とSeageteのZA250CM10002とZA250CM10003だ。これらは有意なので故障率を見ていくと、CrucialのAFRが1.04%、SeagateのZA250CM10002が1.98%でZA250CM10003は0.73%だ。
1%を超えるAFRのモデルはほかにもあるが、SeagateのZA250CM10002の故障率の高さが目立つ。(Seagateの2モデルは国内ではもうEOSのようで、amazonでは中古しか見つからない)

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2020-2022年のAFR

2020年から統計情報記録しているそうなので、3年間のデータを並べてみることができる。

Back Blaze社 SSD故障率 2022年

Back Blaze社 SSD故障率 2022年

ここでは3つのモデルに注目してみよう。

CrucialのCT250MX500SSD1は、2021年から使われている。2021年は初期不良なのかAFRが43.22%であったが、2022年は安定して1.04%まで下がった。
SeagateのZA250CM10002は、初期は安定していたが2022年は2%弱まで上がっている。
SeagateのZA250CM10003は、安定している。初期不良はなく2021年も2022年も0.7%前後だ。
この2台の違いはアイドル時の待機電流くらいだ。ZA250CM10003が16mW であるのに対し、ZA250CM10002は185mW消費する。大差ないように思えるが、この2モデルの差は何だろう。

SSDの故障率と温度の相関

今回初めて、SSDの故障率と温度の相関を調べている。
SMART機能により情報を収集した統計情報だ。DELLのSSDはSMART情報を上げてこないので集計から外れている。

Back Blaze社 SSD故障率 2022年

Back Blaze社 SSD故障率 2022年

ちなみにSMARTはHDDで作られた機能でSSDでもいくつかのパラメータが対応しているが、肝心なパラメータは各社ばらばらで統一感がない。

温度は34.4度から35.4度の間でばらついている。6月と12月に高いのは季節ではなさそうだなぜだろう。
ちなみにHDDは29.1度だったそうで、温度差はサーバ内の設置場所からSSDは冷えにくい場所にあるためという考察だ。ファンが回っていれば無茶苦茶な温度にはならないということだ。(ただし、サーバの話なので、PCでも同じ話が言えるかは不明)

SSDのライフタイム故障率

最後にSSDがサーバに入ってからの故障率を紹介。ほとんどのSSDはこの3年以内に使用開始しているそうだ。2018年Q4からの統計情報に基づく。
平均ではAFRは0.89%で、2021年の1.04%よりも下がっている。
使用を初めて日が浅いモデルが多いが今後運転時間が有意になったら統計に加えられる。
有意なもので故障しにくいものは上述の3機種である。Seagateの2機種はコンシューマモデルであるが、顧客のデータを置くわけではないのでBack Blaze社のニーズにこたえてくれている。

Back Blaze社 SSD故障率 2022年

Back Blaze社 SSD故障率 2022年

今後はどうなるの

SSDは数が少ないので統計情報としてはまだ成熟していない。今後の同社の活躍を期待。

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著者プロフィール
irvine
 ソフトウェア設計、ストレージ設計を経てクラウドにかかわる仕事をしている、東京郊外在住のエンジニア。
 仕事でUS,UK,SGなどの国とかかわる。
 自作PC、スマホ、タブレット、AV機器好き。ドラクエウォークはルーチンワーク。Linuxやストレージ、IT業界の動向は興味を持っている。
 新しい機器、サービスに興味あり。年数回のレビュー(自腹購入、ご依頼)と発表されて興味があるものの新製品机上レビューをやっている。
 2022年はJAPANNEXT様のアンバサダーを務めました。
 

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