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HDD御三家の東芝からもエンタープライズ向けの30TB超のHDDの実証成功が発表された。
WDについては30TB超のHDDを作っているはずだがあまり情報が出ていない。これでシーゲートが一歩リードのままで3社とも30TB超のHDDを生産する時代に突入する。
大容量ストレージデバイスであるHDDについてのまとめはこちら。
シーゲートが30TB超のドライブを発表した記事はこちら。
その一方で遅れていた東芝も30TBを超える容量のHDD製造に成功したそうだ。
発表によれば、東芝は2つの技術を組み合わせて大容量を実現したそうだ。
HAMR 熱アシスト磁気記録方式。シーゲートも採用しているが、30TB超のHDDで必須の技術のようだ。磁性体に熱を与えることで磁気記録能力を高める。これにより従来よりもより狭い面積のエリアに対して磁気を与えることができ、その時期はPCでは2ビットの符号に対応する。
0,1を記録する面積が狭くなれば、3.5インチという大きさを変えられない磁性体に対して1枚のディスクでの記録容量を高めることができる。
MAMR マイクロ波アシスト磁気記録方式。従来から東芝が開発していた方式で、HAMRとコンセプトは同じであるが熱ではなくマイクロ波を磁性体にあてて、より狭い面積で磁気記録を行う。こちらは2021年から量産しており、22TBの製品を出荷している。
東芝では、HAMRによるSMR(Shingled Magnetic Recording)方式のHDDで32TBを達成し、2025年にサンプル出荷の予定だ。またMAMRとSMRの組み合わせでは31TBを実現したそうだ。
WDが発表した記事をあまり見たことがない。調べてみたが、やはり30TB超のHDD開発を認めるような記事はなかった。
WDについてはすでに20TBを超えるHDDを製造、販売している。従い30TB超のHDDMお研究しているはずなので、出てこないとは思わない。
問題はいつ販売されるかだろう。
30TBは製品として現実になった。次は50TBだろうか。個人用途でこれほどの容量は使い道を考えつかないが、クラウドを提供するデータセンター内ではいくらでも欲しているだろう。
また東芝の発表はSMRを使ったうえでの30TB達成なので、CMRなら②8TB程度だろうか。SMRは長期保存用のデータ(読むだけで更新はしない)にはいいが、頻繁に書き換えが発生するクラウドでは使い道が限定される。さらに技術改良されて、CMRでも50TBを超えるくらいになってほしいものだ。
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