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我が家では地デジ番組の保管にアイ・オーデータ製のNASであるHDL2-AAXへのムーブをしている。
NASというとこの用途で買ったものがほとんどだが、実際はデータ保管用でNASを買う人が多いのではないだろうか。
今回はデータ用途でどのNASを選べばよいか調べてみた。
ストレージのまとめはこちら。
我が家では昔は玄人志向の玄箱、そして挑戦者のNASを買って、それから10年弱前からReadyNASを使っていた。
ところがReadyNAS、CPUのスペックが低いためか日々のバックアップに時間がかかるようになり、高速なNASが必要になった。
今回は自作NASというおきて破りの方法ではなく、まっとうに購入できるホーム用、SOHO用のNASについて、どういう用途でどれを選べばよいかを調査してみた。
今回はまずは性能アップが著しい昨今の情勢なので、NICに2.5Gbps,5Gbps,10Gbpsを搭載したものを並べて、ホームユース向け、エントリ向けでどれがいいだろうと選んでみる。
選ぶ観点は、地デジ用NASと同様に下記のように列挙する。項目は地デジ用NASとは異なる。
条件番号 | 内容 | 補足 |
---|---|---|
1 | NICに2.5Gbps,5Gbps,10Gbpsを搭載したもの(必須) | 今回はUSB接続は除く。 |
2 | NICが複数個あり、チーミングによって 性能アップができること(任意) |
性能アップではよく使われる方法だ。スマホでは CA(キャリア・アグリゲーション)という名称で同様に 複数のチャンネルをまとめて帯域を確保し、性能を2倍にする。 |
3 | DM-SMRドライブであっても RAID構成できること(任意) |
HDD3社とも低価格化のための切り札として、性能をある程度 控えめにして容量をアップする方法としてDM(Drive側でManageする) SMRドライブ、つまり瓦書き方式のHDDを提供している。 例えばWDではデスクトップ用の一番安価なBlueラインは、 今のところXigma NASで採用するZFSというファイルシステムで 一方で地デジ用に使うNASではRAID1構成では問題なく ただし、性能を求める用途であれば、そもそもDM-SMR |
4 | プロトコル(必須) | CIFS(SAMBA)、AFPは必須。NFS、iSCSiは任意。 |
5 | データ暗号化機能(必須) | 使う使わないはユーザが選べればよい。個人ユースの NASでは暗号化を支援するハードウェアは搭載していないことが 多いので、暗号化すれば性能はそれだけ落ちる。 |
6 | HDDは冗長構成を取れ、故障した HDDの交換は自分ができること(必須) |
冗長構成は、RAID1でも5でもいい。 壊れたときに自分で修理できることが重要だ。 修理といっても、HDDの入れ替えでしかない。 |
7 | 管理コンソールが使い やすいこと。(弱い任意) |
操作に時間がかかる、あるいはどこにどの機能が あるのかわからないのでは困る。通常は大丈夫だろう。 |
8 | HDDの故障状況が容易に わかること(必須) |
手段は問わないがSNMPなどエンタプライズで 標準のものはホームユース向けではないのでメールになるだろう。 |
9 | 同時アクセス可能な人数(強い任意) | 10人程度は最低ライン。 |
10 | クラウドとの連携でバックアップが 容易にできること(弱い任意) |
バックアップを増やすことで万が一のハード故障による 復旧不能状態を回避できる。容易な手法はクラウドへのバックアップ であり、夜中に勝手にバックアップしてくれるような機能を想定。 |
11 | 保証期間(強い任意) | 無償保証の期間があり、さらに有償延長があるか。 |
12 | UPS対応(強い任意) | 基本は24時間連続運転になるので、不意の停電を 回避するためにUPS対応が必須。数社に対応すると選択肢が増えてよい。 |
13 | 外出先からのアクセス(弱い任意) | セキュリティホールになる 場合があるが、使えると便利なこともある。 |
14 | ウィルス対策ソフト(強い任意) | 有償、無償にかかわらず、定期的にパターンファイルを 更新するような一般的に利用されているウィルス対策ソフトが NAS内で動作し、必要な場合は自動的に駆除すること。 |
この条件で探した。
代表的な機器で比較する。
最もシンプルな2台のストレージをRAID1で保護する機種を選ぶ。下記4機種を選定した。
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なお、Synologyは該当機種がなかった。
他、地デジ番組保管用NASの記事も参照。
メーカ | IOデータ | バッファロー | asustor | QNAP |
---|---|---|---|---|
モデル名 | HDL2-AAX | LS720D | AS1102T | TS-231P3 |
搭載可能物理容量 | 〇8TB ×2 | 〇8TB ×2 | ◎20TB ×2 | ◎18TB ×2 |
1 NIC性能 | △2.5Gbps | △2.5Gbps | 〇2.5Gbps | 〇2.5Gbps |
2 チーミング | ×なし | ×なし | ×なし | ×なし |
3 RAID構成 | 〇RAID0/1 | 〇RAID0/1、Single | 〇RAID0/1、JBOD、Single | 〇RAID0/1、JBOD、Single |
4 データ暗号化 | 〇可能 | 〇可能 | 〇AES256bit | 〇AES256bit |
5 プロトコル | 〇SMB(1.0、2.0、2.1、3.0、3.0.2、3.1.1)、AFP、FTP | 〇SMB/CIFS、FTP | 〇CIFS / SMB, SMB 2.0 / 3.0, AFP, NFS, FTP , TFTP, WebDAV, Rsync, SFTP, iSCSI/IP-SAN |
〇SMB/CIFS、FTP,AFP,NFS, FTP,SFTP、iSCSI |
6 HDD交換 | 〇可能 交換により容量拡張が可能 |
〇可能 | 〇可能 | ◎可能(ホットスワップ) |
7 管理コンソール | 〇日本語 | 〇日本語 | 〇日本語、英語他 | 〇日本語、英語他 |
8 故障状態 | 〇メール、ブザー、SNMP | 〇メール、SNMP | 〇メール、SMS、 SNMP |
△SNMP |
9 利用可能人数 | 〇16台 | ×不明 | 〇512 | ×不明 |
10 クラウド連携 | 〇AWS S3、 Azure、OneDrive、 ニフクラ、 Cloudian、 Dropbox、 Box |
〇Azure, OneDrive, Dropbox | 〇Amazon S3、 Backblaze、 Microsoft Azure、 Alibaba Cloud、 Baidu Cloud、 IBM Cloud、 Rackspace Cloud Files 、 OneDrive, Google Drive, Dropbox, Baidu Wangpan |
△あるが詳細不明 |
11 保証期間 | 〇3年(延長は法人モデルは有償延長可能) (HDDは1年) | △1年(延長は不明) | 〇3年 延長は不明 | ◎2年+5年まで延長保証 |
12 UPS | 〇対応(シュナイダーエレクトロニクス、 オムロン、 富士電機、 EATON製) |
〇対応(シュナイダーエレクトロニクス製) | 〇対応(Advise, APC, BELKIN, BlueWalker, CyberPower, Eaton, FT UPS, Legrand,Mecer, PowerBox, POWERCOM, PowerShield, PROLink, Tecnoware, Tripp Lite) |
×不明 |
13 外出先からのアクセス | 〇可能 (Remote Link3) | 〇可能(Web Access) | 〇VPN対応 | 〇VPN対応 |
14 ウィルス対策ソフト | ◎Trend Micro NAS Security(有償) | ×不明 | 〇ClamAV | ◎フリー版、McAfee(ライセンス) |
性能Read(RAID1) | 226.6MB/s | 260.7MB/s | 215MB/s | 不明 |
性能Write(RAID1) | 143.5MB/s | 180.9MB/s | 270MB/s | 不明 |
その他 | オプションで地デジ対応 拡張ボリュームによりRAIDでも容量拡張が可能 |
地デジ対応、nasneから自動ダビング可能 | スケジュール可能な不良ブロックのスキャン、SMARTのスキャン 監視カメラ対応 |
WEBで調べているが、不明な機能は×にしている。
主要機種がそろったので比較表を埋めた。下表を見る限り、QNAPは不明なために×がついている機能がある反面、他社に比べて優れている機能が多く、◎が多い。12はUPS対応なので、仕事でNASを使う場合にはないと困るが、完全に個人ユースなら無くても困らないかもしれない。
なお、バッファローは14のウィルス対策ソフトの記載が見つからない。これはないと困ることが多いので、本当にないのか確かめたいところだ。
条件 | 1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 12 | 13 | 14 | |
アイ・オー・データ | HDL2-AAX | ○ | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ◎ |
バッファロー | LS720D | ○ | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | × | ○ | △ | ○ | ○ | × |
ASUSTOR | AS1102T | ◎ | × | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
QNAP | TS-231P3 | ◎ | × | ○ | ○ | ○ | ◎ | ○ | △ | × | △ | ◎ | × | ○ | ◎ |
〇:条件を満たす △:条件を一部満たす ×:条件を満たさない
2ドライブ構成でホームユースを対象とした場合は、QNAP製品の機能の多さが目立った。ただ性能情報を見つけられなかったので気にかかる。
Read性能ではバッファロー>アイ・オー・データ>Synologyの順になっている。通常の使い方ではReadが7、Writeが3の割合と考えてよいだろう。(もちろん使い方によるので一般的な目安だ)この点からWrite性能がなぜかReadより速いSynologyよりは、Readが一番速かったバッファローがお勧めになる。
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