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【Alma Linux】新たなバージョンAlmaLinux OS Kitten が登場 その目的は何か?

 

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【Alma Linux】新たなバージョンAlmaLinux OS Kitten が登場 その目的は何か?
 

CentOS8の急な終了に出てきた新たなディスよリビューションの一つである、Alma Linux。 Red HatのRHELクローンとして出発したが、昨年のRedHatの方針変更によるソースコード締め出しにより、アプリケーションレベルで互換性を維持する方針に変えた。それから1年経つが、ソースコード非互換からくる問題は聞いたことがない。
そんなAlma Linuxが新たなOSを作ったという。ALmaLinux OS Kitten 10とはいったい何のためのものだろうか。
CentOS後継問題のまとめはこちらから。

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Alma Linuxの発表

突如登場したAlmaLinux OS Kitten 10を紹介するブログが書かれている。

AlmaLinux OS Kitten 10

AlmaLinux OS Kitten 10 出典:Alma Linux以下同じ

書かれていることをまとめていく。

AlmaLinux OS Kitten 10の目的

初夏にAlma Linux 8.10がでて、今はリリースされるものは9系のみだ。その9系も9.5ベータがリリースされており、近日正式版になるだろう。

RHELは今のところ、マイナーバージョン番号は1で始まり10で終わる。半年に1回ずつ更新しているので5年でメジャーバージョン9のリリースは終わる。
9.5が出るのであと2年半で終了だがその前に並走して新メジャーバージョンの10が出るだろう。逆算すると次の9.6が出る2025年5月頃に10.1が出る可能性がある。
※実際にはRHEL10は1年ちょっと後にリリースされると表示されているので、2025年11月後半の予定のようだ。

あと半年で新しいメジャーバージョンが出るかもという推測を裏付けるように、RHEL10の開発ストリームであるCentOS Stream 10はすでにできており、利用できる状況のようだ。
ここで、CentOS Streamとは、CentOS8までのものとは異なるディストリビューションであり、開発バージョンであることに注意しておこう。

乱暴な言い方をすれば、AlmaLinux OS Kitten 10の立ち位置は、RHEL10に対するCentOS Stream10と同じ扱いなのだろう。

AlmaLinux OS Kitten 10

AlmaLinux OS Kitten 10

AlmaLinux OS Kitten 10の立ち位置

AlmaLinux OS Kitten 10はCentOS Streamと同じ立ち位置と書いたが、ブログによれば実際には異なるそうだ。
CentOS Stream10 はそれ自体が関係した製品でありコミュニティの成果物だ。
一方でAlmaLinux OS Kitten 10はそれ自体は完結した製品ではなく、Alma Linux 10をリリースするために、いわばそのベータ版として出すことが目的のようだ。

このようなブランチを作ることになった原因の一つに、RHELが今年からベータ版をリリースしない方針に変えたことが影響しているという。このニュース自体は知らなかったが、ベータ版なしで製品を出すというのはかなり勇気がいる。WIndows 11 24H2の不具合を見るまでもなく、広範囲に使われている製品のバージョンアップはかなり難しい。

Alma Linux10で予定されている機能

ブログでは本家RHEL10と異なって以下の機能を提供すると書かれている。とりあえず、AlmaLinux OS Kitten 10の実装になる。

Re-enabling Frame Pointers

RHELではフレームポインタがデフォルトでは無効になっているそうだ。これをAlmaLinux OS Kitten 10ではデフォルトで有効とし、システム全体のリアルタイム トレースとプロファイリングが可能になる。

AlmaLinux OS Kitten includes an additional build using x86-64-v2

x68-64-v2、って何?なのだが、ブログによればx68-64-v3という新しいアーキテクチャバージョンは最近のCPUをサポートするのみで、ちょっと古め、具体的には2013年以前のCPUは動かないそうだ。
現行のv2であれば動くので、AlmaLInux OS Kitten 10では両者を用意するそうだ。RHELではV3のみらしい。
10年位前にCPUが32ビットから64ビットに移行し、64ビット向けのバイナリ(例えばOS)は32ビットCPUでは動かない。32ビット用OSがなくなって急速に32ビットCPUのPCがごみになったような話なのだろう。

Secure Boot

今までのLinuxは第1世代のBIOS、つまりUEFI非対応でやってきた。しかし時代はセキュリティを求めている。仮想化環境でもセキュアブートが求められており、対応するそうだ。
RHELがどうなのかはわからない。

Adding SPICE

RHEL9で非サポートになったSPICE(Simple Protocol for Independent Computing Environments)が要望により復活する。

KVM for IBM POWER

こちらもRHEL9以降は非サポートになっている。Alma Linux OS Kitten 10ではAlma Linux8同様に提供する。

More hardware supported

AlmaLinux 8.10、9.4 以降では、アップストリームで削除された 150 を超えるデバイスのサポートを再度有効にしたそうだ。これを継続する。

Firefox and Thunderbird in the system repositories

RHEL10ではWEBブラウザのFirefoxやメールクライアントのThinderbirdのRPMを削除している。Alma Linux OS Kitten 10ではRPMを含めて出荷するそうだ。

AlmaLinux OS Kitten10の入手方法

欲しいと思う人はおそらくアプリ開発者、ドライバ開発者だろう。この人たちは早めに変更点を理解して自分のソフトウェアを完成させなくてはいけない。
以下のボタンからダウンロード先に行ける。

まとめ

そうか、来年にはもうRHEL10が出るのか。
8系が終わったと思ったらもう10系なのか。あわただしい。

仮想マシンを作って試しにAlmaLinux OS Kitten 10をインストールしてもよいのだが、どういう変更や機能追加、あるいは機能削除があるのかがわからない。
まずは本家RHELの情報収集からかな。

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著者プロフィール
irvine
 ソフトウェア設計、ストレージ設計を経てクラウドにかかわる仕事をしている、東京郊外在住のエンジニア。
 仕事でUS,UK,SGなどの国とかかわる。
 自作PC、スマホ、タブレット、AV機器好き。ドラクエウォークはルーチンワーク。Linuxやストレージ、IT業界の動向は興味を持っている。
 新しい機器、サービスに興味あり。年数回のレビュー(自腹購入、ご依頼)と発表されて興味があるものの新製品机上レビューをやっている。
 2022年はJAPANNEXT様のアンバサダーを務めました。
 
 

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